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大宋宮詞 最終回(61話)あらすじとネタバレ

中国ドラマ「大宋宮詞(だいそうぐうし) ~愛と策謀の宮廷絵巻~」の第61話(最終回)あらすじとネタバレ紹介記事です。

皇后と貴妃の争いから始まり、劉娥の政権返上、そして太廟での別れまで、物語は最終章にふさわしい静かな幕引きを迎えます。

この記事では、最終回の流れを振り返りつつ、史実との違いや演出の意味をわかりやすく整理して紹介します。

 

大宋宮詞(だいそうぐうし) あらすじとネタバレ全話一覧

 

この記事で分かること

  • 最終回で描かれた宮廷内の対立と、その収まり方

  • 劉娥の政権返上や太廟での描写が史実とどう異なるか

  • 仁宗が成長した姿としてどのように描かれているか

  • 劉娥の政治的役割と、史実における評価のポイント

 

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第61話(最終回)

 

皇后の郭清悟は貴妃 曹汝を謀叛人の娘と罵りひっぱたこうとしますが。間に入った仁宗 趙禎を叩いてしまいます。皇太后 劉娥は皇后と貴妃の争いに苦言を言いますが、処分は趙禎に任せます。

趙禎は郭清悟には皇后にふさわしくない振る舞いを下として禁足一ヶ月。曹汝は巻き込まれたただけだとして褒美を与えました。それを知った皇太后 劉娥は良い裁きだと褒めます。

年老いた皇太后 劉娥は趙禎に政権を返上すると言って倒れてしまいます。

隠居した劉娥は自分が重い病気で余命が少ないことを趙禎に伝えると、最後の願いとして皇族しか入れない太廟で趙恒の祭祀をしたいと言いました。

そこで趙禎は蘇明允と相談。劉娥のために儀天冠と袞衣を作りました。それを直要すれば皇帝と同じ身分になり太廟に入れます。

当日。大臣や後宮の妃嬪たちは太廟の両側に列をなしました。劉娥は袞衣を身にまとい、趙禎に案内されて太廟の大殿の前に進みました。劉娥は真宗の霊廟の前で今までを振り返りました。そして一通り語り終えると冠を外し袞衣を脱いで真宗の霊前に供えました。

彼女は真宗と初めて出会ったときと同じように素朴な衣服を身に着けて大殿を出ると倒れてしまい。趙禎の腕の中で息を引き取るのでした。

 

終わり

 

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大宋宮詞 感想

 

史実では死の間際。劉太后は太廟で祭祀を行う時に「皇帝の服を着たい」と希望。すると臣下は皇帝の服を着るのは反対しました。最終的に皇帝の服から装飾を少し減らし剣を持たないことで決着しました。

このエピソードをもとに最終回の最後の場面が作られています。ドラマでは劉娥を太廟に入れるために皇帝に準じた服を用意したことになってますが。実際には皇后・皇太后の服でも入るのはOK。皇帝の服を着るのに反対があったのです。

悪女として語られがちな劉娥を違った視点でドラマ化する試みはよかったと思いますが。シナリオや演出が幼稚でわざとらしく感じました。中国のサイトでも酷評され、同じ年に公開されたドラマで最低ランクの評価を受けていました。それも仕方ないかなというデキです。

 

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今回の注目点

劉娥が政権を返上した描写は史実と一致している?

ドラマでは、劉娥が病の悪化を悟り、受益(のちの仁宗)へ政権を返上するシーンが丁寧に描かれます。宮中での最後の対話や、太廟参拝を前に受け継ぐべき思いを託す様子は、物語として非常に情感豊かに表現されています。

史実でも、劉娥は長らく垂簾聴政を行い、成長した仁宗へ徐々に権力を移しました。ただし、ドラマのように「病床で涙ながらに返上を宣言する」という劇的な場面は史料には残っていません。政権移譲は比較的段階的に進んだと考えられ、太廟参拝と政権返上が直接結びついていたという記録もありません。

 

太廟参拝と元侃(趙元侃)への別れは史実に基づくのか?

ドラマ終盤のクライマックスとして、劉娥が元侃の位牌に語りかけ、冠を置いて別れを告げる場面は非常に象徴的です。元侃への深い愛情がドラマ全体の軸となっていたため、最終回として感情の収束点になっています。

しかし史実では、劉娥が死の直前に太廟で元侃と「私的に語り合う」ような行為をしたという記録はありません。太廟は極めて格式の高い宗廟で、個人的感情を吐露する場所として描かれるのは創作的要素です。ただし、劉娥が元侃を深く敬愛し、その後も皇太后として彼の遺児である仁宗を守ったという大筋は史実に合致しています。

 

受益(仁宗)の成長描写はどこまで歴史に近い?

ドラマでは、受益が劉娥の薫陶をしっかりと受け、為政者としての自覚を見せ始める姿が印象的です。側近たちを公平に裁き、郭崇信ら功臣を賞し、政治の大局を見据える様子は「成長した若き皇帝像」として描かれています。

史実でも、仁宗が劉娥の死後に自ら政務を行い、宋代でも特に「仁政」で知られる名君と評価されている点は一致しています。ただしドラマのように「劉娥の死と同時に精神的に大きく成熟した」という展開は脚色で、実際の仁宗は政務に慣れるまで苦労した記録もあります。

 

劉娥の政治的役割

劉娥は真宗の死後、仁宗が若年であったため皇太后として実権を握り、約10年以上にわたり宋の政治を安定させました。史書『宋史』は彼女を「治事明断」と評価し、軍事・財政・官僚制度の整備に寄与したと記します。一方で、外戚勢力の台頭を招いた点については賛否が分かれます。ドラマのような劇的な政権返上の記録はなく、移譲は段階的に行われたと考えられています。

 

キャスト

劉娥(りゅう・が)
演:劉濤(リウ・タオ)

趙禎(ちょう・てい)/仁宗
演:鄭偉

蘇義簡(そ・ぎかん)
演:曹磊(ツァオ・レイ)

 

関連記事

 

前回のエピソード
大宋宮詞 57・58・59・60話あらすじとネタバレ

 

・史実の劉娥 章献明粛 皇后 劉氏の詳しい説明はこちら

 

・皇太后 になってからの章献明粛 皇后

 

大宋宮詞(だいそうぐうし)あらすじ全話一覧

 

宮廷劇
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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

詳しい経歴や執筆方針は プロフィールをご覧ください。

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