中国ドラマ「尚食(しょうしょく)」の第29・30・31・32話のあらすじ・ネタバレと感想を紹介します。
15世紀の明朝。5代皇帝 宣徳帝が即位したばかりのころ。
洪熙帝 朱高熾が突然亡くなってしまいます。張皇后は皇帝の死を一部の者だけに知らせ、皇帝の死を隠そうとしました。そして南京にいる朱瞻基の帰りを待つことにします。
游一帆は宮廷の慌ただしさを見て、何かが起こっていることをすぐに察知しました。蘇月華も尚食局の異変を游一帆に教えました。游一帆は皇帝が亡くなったと考え、漢王に伝言を送ります。
そんな中、朱高熾の死の直前に酒杯を捧げた郭貴妃は逃亡。姚子衿が滞在する朱瞻基の書斎へ逃げ込み、潔白を主張する。
明の規則では子のない妃嬪は皇帝の死後殉葬されることになっています。でも張皇后は子のいる郭貴妃を殉葬のリストに載せました。それを知った郭貴妃は逃げ出し姚子衿に身の潔白を主張します。姚子衿が食事を持って乾清宮に行くと第十皇子の衛王がずっと跪いているのを見ました。姚子衿は気の毒になって郭貴妃を助けようとするのですが。
尚食 主要人物
- 朱瞻基(しゅ・せんき)/皇太子
演:許凱(シュー・カイ) - 姚子衿(よう・しきん)
演:呉謹言(ウー・ジンイエン) - 游一帆(ゆう・いつはん)
演:王一哲(ワン・イージョ) - 胡善祥(こ・ぜんしょう)/太子妃
演:張楠 - 張皇后(ちょうこうごう)
演:鄧英(ドン・イン)
朱瞻基の母。 - 郭貴妃(かくきひ)
演:何瑞賢(ホー・ルイシエン)
洪熙帝 の側室。十皇子の生母。野心家で策略を巡らす。
さらに詳しいキャスト・登場人物は 【尚食】キャスト・相関図と登場人物を徹底解説 で紹介しています。
第29話 絶望を乗り越えて
郭貴妃の無実と助命嘆願
先帝が崩御して以来、宣徳帝 朱瞻基(しゅせんき)は食欲がありません。姚子衿は手作りのちまきを届けましたが、朱瞻基は彼女が郭貴費の助命を願うつもりだと考え、発言を遮りました。
姚子衿のはたらきかけで孟紫澐(もうしうん)が白状。郭貴妃は皇帝には毒をもっていないことがわかりました。さらに侍医の盛寅(せいいん)が証言し、皇帝の死因は毒ではないこともわかります。こうして郭貴妃は殉葬を免れました。
李御史と郭側妃の運命
宣徳帝は洪熙帝を怒らせ発作を起させた李時勉(りじべん)を直ちに処刑しようと考えていました。ところが李時勉の言葉を聞いて気に入って死刑にはしませんでした。
衛王は母の命が助かったのを喜び戻りました。蘇月華は姚子衿の計略に驚きますが、孟紫澐は喜びに満ちた衛王を見て姚子衿はまだ若すぎると皮肉を言うのでした。
殷紫萍(いんしへい)が郭貴妃のために麺を作り、姚子衿が軟禁中の郭貴妃に持って行きました。郭貴妃は涙を流しながらその麺を食べて彼女の祖母が作ったものに似ていると喜びます。
翌日。姚子衿は郭貴妃が首を吊ったという知らせを聞き驚くのでした。
詳しくは洪熙帝 朱高熾の死因は病死?毒殺?を御覧ください。
第30話 中秋の夜
姚子衿の冷遇
中秋の日が近づいて来ました。中秋には妃嬪が皇帝のために月餅を作る習慣がありましたが、姚子衿は作りませんでした。
宣徳帝 朱瞻基は袁琦に姚子衿が月餅を送ってきたか尋ねます。でも、いい返事は返ってきません。
宣徳帝 朱瞻基は姚子衿が郭貴妃を匿っていたので彼女を冷遇していました。そのため妃嬪たちは姚子衿から離れ始めます。昭儀・呉妙賢(ごみょうけん)は姚子衿が孤立しているのを見て喜んでいました。
旧暦の8月中旬。現代(グレゴリオ暦)では9月から10月ごろ。中国では春節、清明節、端午節と並ぶ重要な行事です。
中秋節に月餅を食べる習慣は唐の時代に宮中の行事として始まり、明の時代には民間にも広まったようです。月餅は丸い形をしていて、家族の結束と調和を表しているといいます。家族みんなで食べて一家団欒を願う食べ物です。
中秋の宴と呉妙賢の行動
姚子衿は中秋の宴である料理を作ろうと考え桂花酒を冷やしていました。そこに呉妙賢がやってきたので酒のことを話します。呉妙賢は密かに酒の隠し場所を覚えておくのでした。
中秋の宴がやってきました。妃嬪と太后が集まり、尚食局が様々な料理を出し、殷紫萍が最も高い評価を受けます。
ところが呉妙賢は姚子衿が冷やしている酒を取ろうと宴を抜け出し、知らせを受け取った宣徳帝もそこに向かうのですが。
第31話 疑惑
操り人形と二人の対話
姚子衿と宣徳帝 朱瞻基は行雲草舎で二人きりになりました。姚子衿は宣徳帝が落ち込んでいるのを見て、操り人形を見せて励まそうとします。
でも宣徳帝はまだ彼女に腹を立てていました。姚子衿は妃になって自分の考えのない人形になるのは望んでいません。彼女は自分の心を持ち続けたいと望みました。
彼女は書院の外では妃嬪の役目を務めますが、書院の中では以前の自分たちに戻りたいと言います。そんな彼女の言葉に宣徳帝の心から怒りが消えていくのでした。
そして姚子衿は貴妃になりました。皆が祝福しますが、蘇月華は嫉妬心を抱くのでした。
胡皇后の異変
一方、胡皇后は最近様子がおかしく、深夜になると人形を抱いて赤ん坊のようにあつかい一人で泣いています。その様子は皇太后のもとにも届き、皇太后は驚きました。
すると肉豆蔲粥のせいで胡皇后がおかしくなったとされてしまい。それを作った殷紫萍は捕らわれてしまいます。
姚子衿も疑われましたが、皇太后の前で事実を話し、姚子衿への疑いは解消されました。
第32話 長き禁足
姚子衿の覚悟と胡皇后
姚子衿は胡皇后の病の原因だとされる食材を自ら試そうとしました。尚食局の人々はそれを聞いて不安に思います。でも姚子衿は真実を調べることが自分の役目だと思っています。
宣徳帝 朱瞻基は尚食の関係者を皇宮に連れてきて拷問を行いました。宣徳帝は胡皇后を呼んでその様子を見せました。彼女がその場を去ろうとしても宣徳帝は許しません。
宣徳帝は胡皇后に医者の心得を語ります。胡皇后はかつて医者を目指し心は痛んでいるのですが、何も知らないふりをするのでした。
胡皇后の自白
姚子衿は殷紫萍が拷問を受けているのを聞いてすぐに駆けつけ、中止を求めます。でも殷紫萍は泣きながら姚子衿に心配しないように頼みました。宣徳帝は姚子衿の願いを聞き入れず、遊一帆に尚食局に関わる全ての者に同じ刑罰を与えるように命じました。
胡皇后は眼の前の光景に耐えられなくなり、自分の行動は自分の過剰な悩みからきたものだと太后に謝罪することを決意。尚食局への疑いは解消されました。
拷問は演技でしたか。これには騙された姚子衿が怒るのも無理はない。宣徳帝って名君と言われますが、けっこう残酷な面があるんですよね。このドラマでも少しその雰囲気を出しているように思えます。
結局、胡皇后のおかしな行動はストレスからくるものだったのですね。でもその原因は朱瞻基にあるような。
尚食 29~32話までの感想と解説
姚子衿が奔走して郭貴妃の無実を証明し、殉死を免れた時はホッとしました。史実と違う展開に、もしかしたら郭側妃にも別の未来があるのかと思いましたが。結局は死は免れませんでしたね。
明はいまだに殉葬の習慣の残る国です。本来は子のいる妃嬪は殉葬されない決まりです。
でも史実では郭貴妃は殉葬になりました。理由はよくわかりませんが一説には張皇后の決定といわれます。
胡皇后の件については姚子衿への恨みのためにあそこまでするとは。でもこれは 朱瞻基のせいですよね。
さて姚子衿が失語症になってしまいました。なんだか唐突な感じもしますね。でもなったものはどうにもなりません。これからいったいどうなるのでしょうか?
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