中国ドラマ「独孤伽羅~皇后の願い~」は、北周から隋にかけての激動の時代を描いた物語です。
個性豊かな登場人物たちが織りなす愛憎劇や権力闘争は、一度見始めたら止まらない面白さがありましたね。
このドラマを楽しむ上で欠かせないのが、たくさんの登場人物とそれを演じるキャストです。
この記事では私がドラマを見て特に印象に残った「独孤伽羅~皇后の願い~」の主要キャストと登場人物を中心に紹介します。
ドラマをもっと深く知りたい、気になる俳優さんについて調べたい、という方はぜひ最後までご覧ください。
独孤伽羅~皇后の願い~主要キャスト一覧
独孤伽羅~皇后の願い~でドラマの中心になる主要キャストを紹介します。
登場人物名 | 読み方 | 俳優名 | 役柄の簡単な説明 |
---|---|---|---|
独孤伽羅 | どっこ から | フー・ビンチン | 独孤家の三女。後に隋の初代皇后となる主人公。 |
楊堅 | よう けん | チャン・ダンフォン | 独孤伽羅の夫。北周の重臣の子で、後に隋を建国する初代皇帝。 |
宇文護 | うぶん ご | シュー・ジェンシー | 北周の実力者。皇帝をしのぐ権力を持ち、独孤家の姉妹と深く関わる。 |
独孤曼陀 | どっこ ばんた | リー・イーシャオ | 独孤家の次女。伽羅の姉。母の身分にコンプレックスを持つ。 |
独孤般若 | どっこ はんじゃく | アン・アン | 独孤家の長女。野心家で、皇后になることを目指す。 |
宇文邕 | うぶん よう | イン・ハオミン | 北周の皇族。後の武帝。伽羅の幼馴染で、彼女を深く愛する。 |
独孤伽羅を演じるのはフー・ビンチン
ドラマの主人公 独孤伽羅(どっこ から)を演じるのは中国の若手女優、フー・ビンチンさんです。最初は少しお転婆で子供っぽい部分もありますが、様々な困難を経て成長していく姿を見事に演じていて彼女の演技力に引き込まれました。
主人公・独孤伽羅はどんな人物?
独孤伽羅は北周の大将軍・独孤信の娘として生まれました。独孤家の「独孤が天下を取る」という予言に翻弄されながらも自分の運命を切り開いていきます。
楊堅と結婚してからは彼を支え共に隋の建国という偉業を成し遂げます。強く、賢く、そして愛情深い人物として描かれていますね。
フー・ビンチンの魅力と演技に注目
フー・ビンチンさんは時代劇から現代劇まで幅広く活躍している女優さんです。「独孤伽羅」では少女時代から皇后となるまでの伽羅の成長を演じ分けていました。
彼女のどこか純粋さを感じさせる雰囲気は権力争いの続くドラマの中でも心が安らぐような気持ちになりました。物語が進むにつれて伽羅が強くなっていく中でも、根っこにあるピュアな部分や芯の強さが伝わってきて良かったと思います。
「ときめき旋風ガール」や「皇帝と私の秘密~櫃中美人~」といった作品でも主演を務めているのでファンの方はぜひチェックしてみてください。
楊堅役はチャン・ダンフォン
独孤伽羅の夫で後に隋の初代皇帝となる楊堅(よう けん)を演じるのは、俳優のチャン・ダンフォンさんです。
飄々としていながらも内に秘めた野心を持つ楊堅という難しい役どころを魅力的に演じていて「こういう楊堅も良いな」と感じました。個人的には「独孤皇后」の楊堅よりはこちらのほうが好きですね。
隋の初代皇帝となる楊堅について
楊堅は北周の重臣・楊忠の息子です。独孤伽羅とは政略結婚でしたが、次第に互いを理解し合い強い絆で結ばれていきます。彼は冷静沈着で先見の明があり、乱世を終わらせて新たな時代を築く人物です。
ドラマでは伽羅との夫婦の物語が丁寧に描かれています。
チャン・ダンフォンの経歴と他の出演作品
チャン・ダンフォンさんは多くの人気ドラマに出演している実力派俳優です。「花千骨(はなせんこつ)~舞い散る運命、永遠の誓い~」や「諍い女たちの後宮」など様々な役を演じ分けています。
端正な顔立ちと安定した演技で多くのファンを獲得。「独孤伽羅」での彼の演技は楊堅というキャラクターに深みを与えていると思います。
宇文護役はシュー・ジェンシー
「独孤伽羅~皇后の願い~」で圧倒的な存在感を放つ宇文護(うぶん ご)を演じるのは、俳優のシュー・ジェンシーさんです。悪役ですがそのカリスマ性や哀愁漂う演技に多くの視聴者が魅了されました。宇文護が主人公でもいいんじゃないの?と思ったくらい。やはり悪役が魅力的でないとそれを乗り越える主人公たちも輝きません。
圧倒的存在感の宇文護のキャラクター
宇文護は北周の太師として絶大な権力を握る人物です。皇帝を廃したり擁立したりと、やりたい放題に見えますが彼なりの信念や守りたいものがあります。特に独孤般若への一途な愛は多くの視聴者の心を掴みました。
ドラマでは史実よりも若く設定されており、野心家でありながらもどこか憎めないキャラクターとして描かれています。彼の冷酷さの中に垣間見える人間らしさに惹かれましたね。
興奮すると片目の色が変わるファンタジックなギミック付き。現実にも両目の色が違う虹彩異色症(オッドアイ)の症状はありますが、感情で色が変わることはありません。
シュー・ジェンシーのブレイクのきっかけに?
シュー・ジェンシーさんは「独孤伽羅」での宇文護役で一躍その名を広めました。彼の演じる宇文護はクールさと情熱、冷酷さと甘さが同居する複雑なキャラクター。その魅力的な演技は大きな話題となりました。
「賢后 衛子夫」などの作品でも活躍していますし、最近も時代劇で活躍していますが「独孤伽羅」が彼の代表作の一つと言えますね。
独孤般若役はアン・アン
独孤三姉妹の長女で、野心家な独孤般若(どっこ はんじゃく)を演じるのは、ベテラン女優のアン・アンさんです。「独孤が天下を取る」という予言を最も強く信じ、そのために自らの幸せをも犠牲にする覚悟を持つ強く哀しい女性を演じています。
野心家の長女・独孤般若の魅力
独孤般若は独孤家を守るために、そして自らが皇后となるために愛する宇文護と別れ北周の皇帝・宇文毓に嫁ぎます。
彼女の強さと聡明さそして時折見せる脆さは、多くの視聴者を引きつけました。前半の物語を引っ張る重要なキャラクターです。
ベテラン女優アン・アンの演技力
アン・アンさんは、台湾出身の実力派女優。数多くのドラマや映画に出演しています。「王の後宮」や「秋のコンチェルト」など、日本でも知られる作品にも出演。「独孤伽羅」では般若という複雑なキャラクターの感情の機微を見事に表現しています。安定感のある演技で、安心して見ていられました。
独孤曼陀役はリー・イーシャオ
独孤三姉妹の次女で、物語のトラブルメーカー(?)独孤曼陀(どっこ ばんた)を演じるのは、女優のリー・イーシャオさんです。母の身分が低いことにコンプレックスを抱き、独孤家の姉妹とは異なる形で「天下」を目指します。見ていると「もう!また何かするの?」と思いつつも、目が離せない存在でした。
トラブルメーカー?独孤曼陀に注目
独孤曼陀は金や権力に強い執着を持ち、そのために様々な策略を巡らせます。姉の般若や妹の伽羅とは違う価値観で生きており、物語に波乱を巻き起こす存在です。
ネットの評判を見ていると否定的な意見もあるキャラクターですが、彼女の行動が物語を大きく動かしていくのも事実。彼女の強烈なキャラクターに「ある意味すごいな」と感じてしまいました。
リー・イーシャオの多彩な役柄
リー・イーシャオさんは、様々なジャンルのドラマで活躍している女優です。「項羽と劉邦 King’s War」や「明蘭~才媛の春~」など、日本で放送された人気ドラマにも出演しています。
悪女から純真な女性まで幅広い役柄を演じ分ける表現力を持っています。特に悪女を演じさせると上手い。「独孤伽羅」での曼陀役もその強烈なキャラクターで印象に深く残っています。
宇文邕役はイン・ハオミン
独孤伽羅の幼馴染で、後に北周の皇帝となる宇文邕(うぶん よう)を演じるのは、俳優のイン・ハオミンさんです。伽羅を愛し彼女の幸せを願う優しく強い男性を演じています。
伽羅を巡るもう一人の重要人物
宇文邕は北周の皇族として生まれましたが、病弱だったので一時は出家していました。しかし兄の即位後に世俗に戻り、やがて皇帝となります。
宇文護を打倒し北周の国力を高めるために尽力。伽羅への愛情は、楊堅との関係と並行して描かれ、物語の重要な要素となっています。
イン・ハオミンの演じる皇帝
イン・ハオミンさんは「古剣奇譚~久遠の愛~」などの人気作品に出演している俳優です。「独孤伽羅」では当初の病弱で控えめな姿から皇帝として強く成長していく宇文邕の変化を丁寧に演じています。
独孤家のその他の登場人物
主人公・独孤伽羅をはじめとする独孤三姉妹の家族や関連人物も、物語には欠かせない存在です。
獨孤信(どっこ しん)
演:黄文豪(ホアン・ウェンハオ)
独孤三姉妹の父。北周の大将軍で朝廷の重鎮です。「独孤が天下を取る」という予言のキーパーソンで、娘たちの運命に大きな影響を与えます。
娘思いの優しい父親として描かれていて、家族を思う姿に感動しました。
独孤順(どっこ じゅん)
演:田渤(ティエン・ボー)
独孤信の五男で伽羅の兄。将軍として独孤家を支えます。
獨孤羅(どっこ ら)
独孤信の長男。一度生き別れになりますが、後に登場します。
獨孤善、獨孤穆、獨孤蔵、獨孤陀、獨孤整
独孤信の息子たちで、伽羅の兄にあたります。
楊家のその他の登場人物
楊堅を取り巻く家族や、隋の建国に関わる重要な人物も登場します。
楊忠(よう ちゅう)
演:盧慶輝
楊堅の父。北周の上柱国を務める勇猛な将軍です。ドラマでは比較的穏やかな人物として描かれていて、伽羅にとっても優しい義父という感じでした。鮮卑姓は普六茹(ふりくじょ)です。
呂苦桃(りょ ことう)
演:上官曈
楊忠の妻、楊堅の母。
楊麗華(よう れいか)
演:郜思雯、子供時代:祁心蕊
楊堅と伽羅の娘として育てられますが、ドラマでは宇文護と般若の娘という設定になっています。後に北周の皇后となります。
歴史上は楊堅と伽羅の娘。虹彩異色症という記録もありません。
北周皇族のその他の登場人物
宇文護や宇文邕以外にも北周の皇帝たちやその家族が登場。権力争いの中心となります。
宇文泰(うぶん たい)
演:蘇茂
北周の基礎を築いた人物。宇文護や宇文邕の父。回想シーンなどで登場します。覚、毓、邕の父。
宇文覚(うぶん かく)/孝閔帝
演:李瑞超(リー・ルイチャオ)
北周の初代皇帝。宇文護に擁立されますが、後に廃位され殺害されます。ドラマで見ていると、宇文護の言いなりになってしまう様子が可哀想にも感じました。
宇文毓(うぶん いく)/明帝
演:鄒廷威(ゾウ・ティンウェイ)
北周の第2代皇帝。独孤般若の夫となります。宇文護に翻弄される存在です。般若様を深く愛する姿が印象的でした。
歴史上はドラマの印象ほど無能ではありません。臣下を集め宇文護の独裁を止めさせようとしましたが殺害されました。
元皇后
演:楊采盈
宇文覚の正室。
阿史那 雲(あしな うん)
演:黄梓熙
突厥(とっけつ)出身。宇文邕の皇后となります。史実通り邕が即位後に結婚します。
李家の登場人物
独孤曼陀が嫁ぐ李家は、後の唐王朝につながる重要な家系です。
李昞(り へい)
演:盧星宇(ルー・シンユー)
隴西郡公。獨孤曼陀の夫。史実では宇文泰と同じ武川鎮軍閥の出身ですがドラマでは商売で成り上がった設定になっています。楊忠や独孤信と同世代の有力な武将でした。曼陀に振り回されている姿が気の毒に思えました。
李澄(り ちょう)
演:強宇(チャン・ユー)
李昞の長男。獨孤曼陀の義理の息子。曼陀の策略に苦しめられますが、芯の強い人物でした。
李淵(り えん)
演:陳柯帆
李昞と獨孤曼陀の息子。後の唐の初代皇帝となります。ドラマではまだ幼い姿で登場しますが、この子が後に天下を取るのかと思うと感慨深いです。
王氏
演:張茜
もと般若つきの女官。曼陀のもとに仕え、彼女を助けます。曼陀の数少ない味方という感じでした。
その他ドラマで重要なキャラクター
主要な家系以外にも、物語に彩りを加える個性的なキャラクターが登場します。
哥舒(か じょ)
演:趙毅新(チャオ・イーシン)
宇文護に仕える忠実な家臣。宇文護の悪行にも諫言するなど、視聴者からの人気も高いキャラクターです。ドラマオリジナルの人物ですが宇文護との主従関係がすごく良くて私は哥舒が好きでした。
陸貞(りく てい)
演:呂一(リュー・イー)
北斉の女官。高湛を慕っています。歴史上は陸令萱と同一人物とされますが、ドラマでは別人です。短い登場でしたが、芯の強そうな女性だなと思いました。
高湛(こう たん)
演:王爭
北斉の4代皇帝・武成帝。政争で若くして退位、病気の療養をしています。
清河郡主
演:任媄熙
宇文護の正室。途中で病死します。
史実との違いも面白い!独孤伽羅の歴史背景
「独孤伽羅~皇后の願い~」は歴史上の人物をモデルにしていますが、ドラマとして面白くするためにフィクションの部分も多く含まれています。史実を知っていると、ドラマのオリジナル要素がより楽しめますよ。
舞台は南北朝時代末期から隋の建国期
ドラマの時代背景は中国史における南北朝時代の末期、特に北周という王朝が舞台です。漢民族の王朝と北方民族の王朝が南北に分かれて存在した不安定な時代でした。
実在の人物たち
独孤伽羅(後の隋の文献皇后)、楊堅(隋の文帝)、宇文護、宇文邕(北周の武帝)、独孤信、楊忠、李昞、李淵などは、皆実際に歴史に名を残した人物です。
彼らがどのように活躍し、中国の歴史が動いていったのかを知ると、ドラマの面白さが増します。
ドラマ独自の創作部分
独孤般若の名前や宇文護と般若の関係、楊麗華の出自、宇文護の年齢設定、宇文護のオッドアイなどはドラマオリジナルの設定です。
これらの脚色部分が物語にドラマティックな展開をもたらしています。史実では寡黙で記録が少ない独孤伽羅の生涯をドラマでは人間味豊かに描いています。
ドラマを楽しむための歴史知識
南北朝時代は多くの王朝が興亡し、権力争いが絶えませんでした。その中で、独孤家や楊家のような有力な家系がどのように力をつけていったのか、そして隋がどのように中国を統一したのかという大まかな流れを知っておくと、ドラマの政治的な駆け引きがより理解できるようになります。
実在の人物とドラマの設定比較
例えば宇文護は史実ではもっと年上の人物。宇文泰の甥にあたりますが、ドラマでは般若の恋人として若い設定になっています。
また独孤伽羅と楊堅の夫婦関係も史実では非常に仲が良く、楊堅は側室を持たなかったとされていますが、ドラマでは政略結婚から始まり、様々なすれ違いも描かれています。
これらの違いを知ると、「ドラマではこう描かれているんだな」と比較しながら楽しめますね。
「独孤伽羅」と「独孤皇后」どっちを見る?違いを解説
「独孤伽羅~皇后の願い~」とよく似たタイトルで「独孤皇后~乱世に咲く花~」という別の中国ドラマがあります。どちらも独孤伽羅と楊堅の物語ですが、描かれ方には違いがあります。
似ているようで違う二つのドラマ
比較項目 | 独孤伽羅~皇后の願い~ | 独孤皇后~乱世に咲く花~ |
---|---|---|
物語の中心 | 独孤三姉妹それぞれの人生、「独孤天下」の予言 | 独孤伽羅と楊堅の夫婦の物語 |
主人公 | 独孤三姉妹(特に般若と伽羅) | 独孤伽羅と楊堅 |
開始時期 | 北周初期(孝閔帝在位中) | 伽羅と楊堅の結婚前 |
独孤般若 | 主要人物として野心的に描かれる | 最初から皇后で脇役に近い |
独孤曼陀 | 主要人物として描かれる | ほぼ登場しない |
宇文護 | 若く、悪役だが魅力的に描かれる | 史実通りの年齢設定で、悪役として描かれる |
楊麗華の出自 | 宇文護と般若の娘という設定 | 史実通り楊堅と伽羅の娘 |
終了時期 | 隋の建国あたりまで | 隋建国後も続き、伽羅の死まで |
それぞれの特徴を分かりやすく比較
「独孤伽羅」は、独孤三姉妹それぞれの波乱万丈な生き方に焦点を当てていて、すごく引き込まれるエンターテイメント性の高い作品だと感じました。
特に宇文護と般若の関係は大きな見どころです。
一方「独孤皇后」は独孤伽羅と楊堅の夫婦の絆や、二人で共に隋を築き上げていく過程をより史実に沿って丁寧に描いている印象です。ただし中国武侠ドラマの演出がされている(人が空を飛ぶ、無駄に派手な技)ので好き嫌いはあるかもしれません。
どちらのドラマも魅力的ですが、見たいテーマによって選ぶと良いでしょう。「独孤伽羅」でドラマの世界観や主要人物を知ってから、「独孤皇后」で夫婦の物語を深掘りするのもおすすめです。
独孤伽羅~皇后の願い~キャスト・登場人物まとめ
この記事では、中国ドラマ「独孤伽羅~皇后の願い~」の主要キャストと登場人物、そして関連情報を紹介しました。
主人公の独孤伽羅をはじめ、楊堅、宇文護、独孤般若、独孤曼陀、宇文邕など魅力的なキャラクターたちが物語を彩っています。それぞれの人物がどのような運命をたどり、「独孤が天下を取る」という予言がどのように現実になっていくのか、キャストの方々の素晴らしい演技とともにドラマをお楽しみください。
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