◀ 如懿伝43-46話あらすじ |如懿伝51-54話あらすじ ▶
中国ドラマ「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」47・48・49・50話のあらすじとネタバレ感想を紹介。
いよいよ如懿が皇后になります。乾隆帝と如懿の関係の良さ最高です。でも皇太后や妃嬪たちの不満が高まり、新たな問題が起こりつつありました。
47話から50話のあらすじとネタバレ解説を紹介します。
※この記事はドラマ『如懿伝』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
他のエピソードを見たい方は 如懿伝 あらすじネタバレ全話一覧 をどうぞ。
如懿伝47話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 皇帝は如懿を皇后に冊立することを決意し、如懿もその思いを受け入れる。
- 如懿は新しい女官長として、真面目で正直な容珮を抜擢する。
- 皇太后や先皇后の娘・璟瑟は、如懿の皇后冊立に複雑な感情を抱く。
あらすじ:孤独な頂へ
新たな皇后、如懿の誕生
皇帝は長男の永璜が亡くなった悲しみと後悔でいっぱいでした。永璜があのような態度をとったのも嘉嬪のウソが原因だと如懿から聞かされたからです。皇帝は永璜に厳しくしすぎたことを悔やみ、誰にも言えなかったつらい気持ちを如懿に打ち明けました。そして心から信頼できるのは如懿だけだと思い、彼女を皇后にすると決めました。 如懿も昔から皇帝と同じ墓に入りたいと思っていたことを話し、その申し出を受け入れました。
新しいお付きの女官
如懿が新しい皇后になるという知らせは、すぐに宮中全体に広まりました。その頃、如懿は新しい女官の中に容珮という女性を見つけます。容珮は賄賂をきっぱりと断ったので汚い仕事場に送られそうになっていました。如懿はその正直さを気に入って彼女を女官長に抜擢します。
さっそく容珮は皇后になる儀式で着る豪華すぎる衣装を断り、如懿のことを第一に考えます。その機転の良さを高く評価した如懿は容珮を正式に女官長に任命しました。
皇后になることへの不安と信頼
しかし皆が祝福しているわけではありませんでした。皇太后と先代の皇后の娘・璟瑟は如懿が皇后になることを快く思っていません。
皇太后は如懿に「皇后の地位は一番あてにならない皇帝の気持ちひとつでどうにでもなるものだ」と忠告します。璟瑟は「如懿には実家や息子といった後ろ盾がないから、いつか皇帝の愛を失う日が来るだろう」と言います。
しかし皇帝は「後ろ盾がないからこそ、先代の皇后のようにずる賢いことをしないだろう」と考え如懿への信頼は揺らぎませんでした。
ついに皇后に
そして、ついに如懿が皇后となる儀式の日がやってきました。その日は皇帝がまだ皇子だった頃に如懿と結婚した日と同じ8月2日でした。
大勢の人々の視線の中、如懿は太和殿へ向かいます。そして如懿は新しい皇后として、皇帝の隣に立つことになったのです。
解説:史実での継皇后が皇后になった経緯
烏拉那拉 如懿のモデルになったのは継皇后(ホイファナラ氏)。継皇后が皇后になった経緯はドラマとは違います。
ホイファナラ氏は乾隆帝の側室・嫻妃でした。最初の皇后だ孝賢純皇后 富察氏が乾隆13年(1748年)に亡くなると、彼女は皇貴妃の地位に昇進。孝賢純皇后の喪が明けた乾隆15年(1750年)に二番目の皇后になりました。
史実では乾隆帝の母・崇慶皇太后がホイファナラ氏が強く勧めたからと言われています。崇慶皇太后はホイファナラ氏が満州族であることや、これまでの宮中での振る舞いを高く評価。彼女が皇后にふさわしいと判断したとされています。
ドラマのように皇帝自身の愛情が皇后冊立の最大の理由であったというのは、史実とは違います。
如懿伝48話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 新皇后となった如懿と皇帝は互いの愛を確かめ合い、二人の絆を深める。
- 如懿は宮中での実家の権威を振りかざす嘉貴妃を巧みに牽制する。
- 皇帝は冷宮を廃止し如懿との愛を永遠のものにすると約束する。
あらすじ:戒めの耳飾り
如懿(にょい)が皇后になり、皇帝との初夜を迎えます。皇帝は、心から結ばれたことに安堵し、死が二人を分かつまで、互いを裏切らないと誓いました。部屋の外では、警護中の凌雲徹(りょううんてつ)が、幸せそうな二人を見て複雑な表情を浮かべていました。彼は酒を飲みながら、かつて愛した嬿婉(えんえん)を思い、遠くから見守ることしかできない自分の境遇を嘆きます。そして、皇后という地位が必ずしも幸せとは限らないと、如懿の未来を心配していました。
翌朝、妃嬪(ひひん)たちが如懿に挨拶にやってきます。嘉貴妃(かきひ)は、皇帝の寵愛を誇るかのように派手な赤い衣装を着ていました。さらに、如懿がまだ皇后の宮殿に移っていないことを「填房(てんぼう)」と呼び、再婚の妻は正妻とは違うと皮肉を言います。しかし、如懿は落ち着いて対応し、嘉貴妃の身分を貴妃に戻すよう命じます。そして、高価な紅玉髄の耳飾りを贈り、如懿の侍女である容珮(ようはい)に、わざと痛いようにつけさせました。これは、嘉貴妃が以前、如懿を陥れたことを暗に非難し、自分の立場をわきまえるよう警告するためでした。
屈辱を味わった嘉貴妃は皇帝に訴えようとしますが、如懿はすでに皇帝に、嘉貴妃への対応は宮中の派閥争いを抑えるためだと説明していました。皇帝もこれに賛同し、嘉貴妃に謹慎を命じ、如懿の皇后としての威厳を守ります。
皇帝は自身の誕生日である万寿節(まんじゅせつ)に、如懿へ特別な贈り物を用意していました。それは、悲しい過去を持つ妃嬪が幽閉されていた冷宮を廃止することでした。二人の愛が永遠に続くことを誓い、肖像画を描かせたり、五台山へ行ったりする計画を立てます。二人は馬に乗り、年老いるまで共に歩むことを約束しました。一方、罰を受けた嘉貴妃は、息子を必ず将来の皇帝にすると、新たな野心を燃やしていました。
解説:冷宮の存在と清朝の皇帝の寵愛
ドラマでは皇帝が如懿への贈り物として冷宮を廃止する場面が描かれています。
でも、これは事実ではありません。史実では清朝の紫禁城に「冷宮」という場所は存在しませんでした。でも特定の妃嬪が皇帝の寵愛を失い、宮殿に出入りが制限されることがありました。妃嬪の居場所が事実上の幽閉所になり、絶望的な場所になってしまいます。そのため後世の創作物で「冷宮」と言われるようになりました。
乾隆帝が劇中のように妃嬪のために冷宮を廃止したという記録はありません。あくまでも皇帝が如懿を愛しているというのを見せるためのドラマの演出です。
如懿伝49話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 舒妃(舒嬪)が妊娠するが皇帝は素直に喜べず、皇太后の関りを疑う。
- 嬿婉は着床薬が実は避妊薬だったと知り、如懿への恨みを募らせる。
- 皇帝と如懿は江南の旅で二人の絆を深めるが宮中では新たな陰謀が動き出す。
あらすじ:子宝の薬
子宝の薬をめぐる思惑
長い間、子どもがいなかった舒嬪(じょひん)の妊娠がわかりました。この知らせに、皇帝は驚きを隠せません。なぜなら、皇太后とつながりのある妃には子どもができないように、医者に避妊薬を飲ませていたからです。しかし、舒嬪は知らず知らずのうちに薬を飲むのをやめていたため、妊娠してしまったのでした。皇帝は、自分の指示に背いたのではないかと、担当医を疑い始めます。
憎しみを募らせる嬿婉
如懿は、舒嬪の妊娠を心から祝福します。しかし、如懿が以前「薬は飲まない方がいい」と話していたことを思い出した嬿婉は薬が避妊薬だったのではないかと疑念を抱きます。
そこで、こっそり薬を宮殿の外で調べてもらったところ避妊薬だと判明。長年だまされていたことを知った嬿婉は如懿に強い憎しみを抱くようになります。
旅に出る皇帝と如懿
その頃、皇帝は皇太后と如懿を連れて、江南へ旅に出ます。旅の途中、皇帝と如懿は二人きりで庶民のような生活を楽しみます。船に乗ったり、お話を聞いたり、美しい景色を眺めたりしながら、お互いが一番大切な存在だと再確認し絆を深めます。
しかし宮殿の中では権力争いが始まっていました。舒嬪は皇帝との愛を信じていましたが、裏では皇太后が生まれてくる子どもを自分の思い通りにしようと企んでいたのです。
皇帝の愛を独り占めしたい嬿婉は皇太后のたくらみに気づき、彼女よりも先に行動を起こそうと計画を立てていました。
解説:乾隆帝の江南巡幸(なんこうじゅんこう)
劇中では皇帝が如懿をとともに南巡する様子が描かれています。史実でも清の乾隆帝は生涯に六回て江南地方を巡幸しました。江南巡幸の本来の目的は観光や娯楽ではありません。主な目的は江南地域の視察や民情の把握、治水工事の状況確認、各地の官僚たちの功績を視察するです。
また江南は明朝を支持する勢力も根強く清に従わない者もいたので、皇帝の威厳を見せつけて従わせるのも目的のひとつです。江南の安定は国家の存続にかかわっているののです。
でも乾隆帝の巡幸は歴代皇帝よりも派手で、膨大な費用がかかりました。そのため国庫を圧迫する一因ともなっていました。
解説:条頭糕(じょうとうこう)に込められた意味
ドラマの中で皇帝と如懿が食べている条頭糕(じょうとうこう)は、中国の江南地方に伝わる伝統的なお菓子です。
細長いお餅のような見た目で日本の羊羹に似ていると言われています。ドラマにもあるように皇帝がこのお菓子をとても気に入り、宮廷にも献上されるようになったという話は有名です。
私はこの場面はただの料理の紹介ではないように思います。皇帝が宮廷では食べられない庶民のお菓子を如懿と一緒に楽しむのは、二人の関係が皇帝と皇后という立場を超えたものだと表現しているのではないでしょうか。
如懿伝50話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 皇太后と皇帝は妃嬪の扱いをめぐって対立。
- 斉太医が不審な死を遂げ、皇帝は皇太后の陰謀を疑う。
- 嬿婉は皇帝の寵愛を一身に集め妃に昇格する。
あらすじ:腹いせの昇格
皇太后は皇帝が如懿ばかりをかわいがるのを心配して、他の妃嬪たちにも同じように愛情を注ぐよう忠告します。
皇帝はこれを聞き入れ、その夜の宴で踊りを披露した嬿婉を「妃」に昇格させました。しかし、子どももいない嬿婉が昇格したことに、嘉貴妃は不満に思います。
如懿は前に亡くなった先皇后が池に落ちたときの梅嬪の行動に気づき疑いを持ち始めました。
その夜、皇帝と皇太后のつながりを知っていた医者・斉太医が何者かに殺される事件が起こります。皇帝は皇太后の力が自分の近くまで及んでいると考え警戒。斉太医の死を隠して事件の真相を探ることを決意します。
一方、妃になった嬿婉は宦官の進忠に皇帝に気に入られるための助言を求めます。進忠は皇帝が最も気にするのは「祥瑞」つまり縁起の良い現象だと教えます。
ちょうどその頃、宮殿では「不吉な星が出ており、父と子が対立する兆候がある」と欽天監の報告がありました。動揺した皇帝は舒妃が産んだ子どもを心配するのでした。
解説:敬事房と妃嬪の「札」
清朝の宮廷には皇帝の寝室の管理を専門とする敬事房という部署がありました。敬事房で皇帝と夜を共にする妃嬪を選ぶために使ったのが「札」です。竹製の札に妃嬪の名前が記されたもので、食事のメニューのように盆に載せて皇帝に差し出されました。皇帝は札の中から一枚を選びその夜を共に過ごす妃嬪を決定しました。
清朝ドラマではおなじみの場面ですね。
この制度は皇帝の寵愛が特定の妃嬪に偏りすぎないようにするためのものでしたが、実際には皇帝の考えや妃嬪たちの個人的な努力、敬事房の宦官への賄賂などが影響したと言われています。
劇中では皇帝が自分で嬿婉の札を選び彼女を妃に昇格。皇太后への当てつけをしているかのように描かれていますね。
解説:祥瑞(しょうずい)と皇帝の統治
中国王朝では皇帝は「天から認められた正しい支配者」と考えられていました。そのため空の様子や自然の出来事は、皇帝の政治が天の意志に合っているかを判断する重要な手がかりとされていました。
「祥瑞(しょうずい)」とは珍しい生き物や植物が見つかったり、おめでたい現象が起きることです。
ドラマの中で、宦官の進忠が「皇帝が一番気にするのは祥瑞だ」と話したり、欽天監が「不吉な星が出ている」と報告したりする場面のもそのためです。
吉祥だけでなく「父子が争う」といった不吉な星の兆候は皇帝の権威を揺るがし、人々の心を不安にさせるものでした。だからこそ皇帝は天の様子をとても気にし、自分に都合よく解釈したり、不吉な兆候を打ち消すための対策を考えたりしたのです。
如懿伝47~50話 まとめ
ついに如懿が皇后になりました。乾隆帝も如懿を信頼。二人の仲はとても良いように見えます。でも乾隆帝が如懿を贔屓しすぎるのも問題。
皇太后の介入や、妃嬪たちの駆け引きを激しくなってきました。
嬿婉の早すぎる昇格は如懿や他の妃嬪との問題を引き起こしそうです。不吉な占いが今後どう影響するのかも気になります。
皇帝と如懿の関係は今はいいのですが、今後、どこまで持ちこたえるのか、そして嬿婉の野心がどこまで膨れ上がるのでしょうか。今後の展開が楽しみです。
如懿伝の登場人物
- 如懿(にょい) 演:ジョウ・シュン/貴妃
- 乾隆帝(けんりゅうてい) 演:ウォレス・フォ
- 鈕鈷祿氏(ニオフルし)/皇太后(こうたいごう) 演:ヴィヴィアン・ウー
- 海蘭(ハイラン)/海常在(かいじょうざい) 演:チャン・チュンニン
- 金玉妍(きんぎょくえん)/嘉妃(かひ) 演:シン・ジーレイ
- 衛嬿婉(えい えんえん)/炩嬪(れいひん) 演:リー・チュン
如懿伝の関連記事
この話の前後にあたるエピソードのあらすじ感想、全話一覧記事へのリンクを紹介。ストーリー全体の流れを把握するのにお役立てください。
コメント