中国ドラマ「琅琊榜(ろうやぼう)」のあらすじ全54話のネタバレ全話一覧。
梅長蘇は陰謀で一族と地位を失い、病によって顔まで変わりました。名を変え天下に名を知られる策士となった梅長蘇はずば抜けた知略で復讐を進めていきます。
この記事では全54話のあらすじ、登場人物や用語解説を紹介します。
まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。
琅琊榜(ろうやぼう) あらすじ 全話一覧

第1話 麒麟の才子
1話はこの記事の下段にあります。
序盤:2~16話 太子と誉王の勢力を削る
- 第2話 太皇太后
- 第3話 両家の息子
- 第4話 主を選ぶ
- 第5話 後宮の手段
- 第6話 主従の原則
| 霓凰郡主の婿取り大会が行われ梁国内外から挑戦者が集結。百里奇の登場で大会は激化。梅長蘇は庭生たち少年を使って百里奇に挑むのでした。越貴妃は霓凰郡主を我が物にしようと陰謀を企むのですが… |
- 第7話 廃園
- 第8話 深夜の訪問者
- 第9話 見切り時
- 第10話 次の標的
- 第11話 恩師
| 蘭園の井戸から死体が発見され楼之敬の悪事が露見。蘭園事件は刑部へ移管され靖王が担当することに。その事件の解決後、何文新が殺人事件を起こしまた新たな対立が発生。 |
- 第12話 痕跡なくとも
- 第13話 消えた火薬
- 第14話 大みそかの夜
- 第15話 東宮側の攻勢
- 第16話 苦悩
| 靖王が官船で大量の火薬が運ばれていることを発見。さらに後宮で皇后が毒を盛られてしまいます。火薬の件は片付いたものの。何敬中の息子を助けるためようと誉王が替え玉を用意。 |
中盤:17~31話 謝玉と太子の破滅
- 第17話 闇炮坊
- 第18話 静なる動き
- 第19話 南楚からの客人
- 第20話 誕生日の宴
- 第21話 瀬戸際の攻防
| 闇炮坊の件で誉王がしかけて皇太子が窮地に。南楚の使節団が到着し景睿が南楚の王族の子だと暴露。謝玉の秘密が少しずつ明かに… |
- 第22話 ひとつの決着
- 第23話 あの日の真実
- 第24話 決意
- 第25話 漁夫の利
- 第26話 友との別れ
| 謝玉の悪事が明らかになり投獄。梅長蘇はさらに追い詰め秘密を聞き出します。空いた巡防営の指揮権を巡って朝廷で争いが起こり。靖王が漁夫の利を得ることに。 |
- 第27話 “水牛”
- 第28話 次なる対抗者
- 第29話 榛子の菓子
- 第30話 切り札
- 第31話 布石
| 皇太子が喪中に酒宴を開いていたことが発覚、梁帝は激怒。靖王が五珠親王に封じられ、誉王との対立が激化。誉王に救済の責任者を奪われた靖王ですが、逆に誉王の不正が明るみに。 |
終盤:32~51話 誉王・夏江との対決
- 第32話 離間の計
- 第33話 雪中の訴え
- 第34話 正しき選択
- 第35話 奪還
- 第36話 もう1つの戦場
| 誉王の策略により靖王と梅長蘇の関係に亀裂が入ります。梁帝は靖王を昇格させ、さらに複雑に。一方、衛崢が囚われ、梅長蘇の指揮のもと奪還作戦が行われます。 |
- 第37話 謀士の覚悟
- 第38話 対峙
- 第39話 形勢逆転
- 第40話 烏金丸
- 第41話 道を敷く
| 夏江と誉王が靖王を陥れようとする中、梅長蘇が懸鏡司に連行され。夏江は梅長蘇に毒を飲ませます。梅長蘇は窮地を脱したものの病が重篤化し、靖王は解毒薬を探し求めるのですが。 |
- 第42話 梅嶺
- 第43話 翻る叛旗
- 第44話 決死の戦い
- 第45話 再会
- 第46話 不肖の息子
| 梅長蘇は衛崢を靖王に紹介。梅嶺での赤焔軍の冤罪が明らかになり、靖王は再審を誓います。誉王は皇后を説得して禁軍を掌握。梁帝に反旗を翻し。靖王は対策を立てるのですが。 |
- 第47話 火寒の毒
- 第48話 残された時間
- 第49話 暴かれる正体
- 第50話 掃討
- 第51話 謝玉の文
| 靖王が皇太子に冊封されたものの。梅長蘇の余命はあとわずが。梅長蘇が林殊であることが梁帝に知られてしまいます。皇太子は赤焔事案の再審を求めるのですが。 |
最終回
- 第52話 五つの大罪
- 第53話 復讐の彼方に
- 第54話 さらば、梅長蘇
| 皇太子は庭生を養子にしました。梁帝は梅長蘇の気づき、梅長蘇は祁王や林一族の無念を訴え赤焰事案の再審を要求。その代わり林殊として戻らないことを約束。そして赤焰事案の再審が始まりました。しかし梅長蘇の命はもう残されていません… |
▶ 『琅琊榜』は南北朝時代の梁をモデルにした作品です。史実の背景は 南北朝とは?梁と北魏の時代背景をご覧ください。
琅琊榜(ろうやぼう) あらすじとネタバレ

大梁の皇帝・蕭選の即位と疑心
大梁の昭平帝 蕭選はかつて言闕と林燮の力を借りて皇帝になりました。
蕭選は林燮に最も強い軍隊「赤焔軍」を任せ、さらに林燮の妹 林楽瑤を妃として迎えました。林楽瑤は蕭景禹という男子を産みます。
彼が成長し「祁王」と呼ばれる頃には、とても賢く民衆からの人気も集めていきました。
年を重ねるうちに蕭選の心はどんどん荒んでいきます。周りの人が信じられなくなり、ついには最も信頼していた林燮と自分の息子である祁王を疑い始めました。
「もしや2人が手を組んで、私から皇帝の座を奪おうとしているのではないか?」
そんな疑いが彼の心を支配していったのです。
林燮が裏切りにあい戦死、赤焰軍は壊滅

懸鏡司の首領・夏江(かこう)と寧国侯・謝玉(しゃぎょく)は祁王が実権を握ると自分の立場が危うくなると考えました。そこで疑心暗鬼の蕭選をそそのかし、祁王と林燮をはめようと企みます。
そのころ隣国・大渝が大梁に攻め込んできました。蕭選は林燮に7万の兵を任せ、戦いに行かせます。しかし夏江と謝玉は蕭選に「林燮が敵と手を組んで、反乱を起こそうとしています」と嘘をつきました。彼らの言葉を信じた蕭選は謝玉に10万の兵を与え、林燮を見張らせたのです。
林燮が率いる赤焰軍は敵を無事撃退することができました。しかし戦いでボロボロになったところを謝玉に襲われ兵は全滅。林燮も命を落としました。
謀反人にされた林燮と口にしてはいけない禁忌
赤焰軍が全滅した後。謝玉と夏江は祁王が林燮の反乱を命じたと、嘘の報告をしました。
激怒した蕭選は祁王を処刑。それを知った祁王の母と林燮の妻も自ら命を絶ちました。
こうして赤焰軍、祁王、林燮、そして彼らの家族は大梁で決して口にしてはいけない存在となったのです。
梅長蘇の誕生
林燮の息子・林殊(りんしゅ)は父と緒に赤焰軍を率いて、大渝軍と戦いました。でも、味方に裏切られ父も仲間も亡くしてしまいます。 林殊は父のおかげでなんとか生き延びることはできました。
ところが林殊は火寒之毒という猛毒に侵されてしまいます。 地獄のような苦しみに耐えて、なんとか毒は消えたものの林殊の姿はすっかり変わってしまいました。
体は弱くなりもう長くは生きられない体になってしまったのです。
その後、彼は琅琊閣の助けを借り、生き残っていた赤焰軍の仲間や志を同じくする者たちをまとめあげました。それが、江湖で一番大きな秘密結社「江左盟」です。
林殊は江左盟のリーダーとなり「梅長蘇」と名前を変えたのでした。
ここまでが、物語が始まる前のお話です。
赤焰軍が全滅してから12年。梅長蘇は琅琊榜というランキングで1位になるほどのすごい頭脳の持ち主になっていました。彼の名前は世の中に広く知られるようになります。
そして彼は裏切り者たちに復讐し、父や仲間たちの名誉を取り戻すために動き出すのです。
琅琊榜 1話 麒麟の才子 あらすじとネタバレ

あらすじとネタバレ
悲劇から生き残った男・林殊
12年前、とある戦で多くの命が失われ、たった一人だけ生き残った男がいました。彼の名は林殊。父から「生きろ」と命じられ、戦場を後にしたのです。
月日は流れ林殊は成長し名前を「梅長蘇」と変えていました。彼は病を患い体は弱っていましたが、世の中を動かすほどの大きな力を持つグループ「江左盟」のリーダーになっていました。そして昔住んでいた都に戻ることを決意します。
麒麟の才子を探す皇子たち
その頃、都では王様たちが次の王の座をめぐって激しく争っていました。特に誉王と皇太子は「麒麟の才子」と呼ばれる天才を味方につければ天下を取れるという噂を信じていました。
そしてその天才こそが梅長蘇だと知ると、二人は彼を自分の味方につけようと必死になります。
しかし梁帝はそんな噂を鼻で笑い「ただの変わり者だろう」と全く相手にしません。
都に戻ってきた梅長蘇
梅長蘇は「蘇哲」と名乗り護衛の飛流を連れて、こっそり都の町へ入ります。久しぶりに帰ってきた故郷で、彼は懐かしさと同時に複雑な気持ちを抱えていました。
そんな中、彼は昔の婚約者である霓凰郡主の姿を見かけます。彼女は剣を振り回す女傑で、今や立派な軍を率いる将軍になっていました。梅長蘇は彼女に気づかれないよう、自分が誰なのかを明かすことはありませんでした。
霓凰郡主の婿選び
霓凰郡主の力が強くなりすぎるのを恐れた梁帝は、彼女の結婚相手を決めるための武術大会を開きます。それはあくまで建前で、本当は霓凰郡主が持つ軍の力を奪いたかったのです。しかし霓凰郡主は、もし本当に好きな人が見つかったら「たとえ相手が弱くてもわざと負ける」と言って周りを驚かせます。
その矢先、ある事件が起きます。ある身分の高い家が農民から勝手に土地を奪っていたことが明るみに出たのです。梁帝は夏冬にこの事件を徹底的に調べるよう密かに命じました。
こうして梅長蘇の都への帰還と新しい戦いが同時に始まったのでした。
ネタバレ感想
梁の将来は大丈夫?
梅長蘇が大変な境遇なのはわかりました。でも梁の国の将来も不安です。何といっても次期皇帝の太子が、どうしようもない無能。誉王を暗殺しようとして失敗、いきなりやるのも呆れますが、あのやり方では失敗でしょと感じ。こんなのがトップになったら梁は終わりです。
その対立相手の誉王も曲者。見た目からして野心ギラギラで腹黒そう。もしこの人が天下を取ったとしても、きっとロクなことにならない気がする。
結局、どっちが勝っても暗い未来しか見えないのが見ててツラいところです。
天才軍師、梅長蘇の登場と彼の魅力
そんな絶望的な状況に主人公の梅長蘇がやってきます。彼がいれば「天下が取れる」という噂が流れてて、それを信じてる人がいるんです。『三国志』の読み過ぎでは?と思ったりしますが、まあ諸葛亮孔明にも負けないくらい頭がキレるということなのでしょう。
それにしても梁の皇子たちは大丈夫?「琅琊榜」という民間の謎ランキングを真剣に信じ込んでるですから。半信半疑の皇帝がまだまともに見えてきます。
梅長蘇の魅力はギャップにあると思います。色白で病弱、儚げでいつ死んでもおかしくない有様。実はとんでもなく頭がキレる策士という、このギャップがたまらない。逆に病弱な外見だからこそ、その才能が余計に際立つのでしょう。
フー・ゴーの演じる梅長蘇の存在感のおかげで、ありえない設定でもリアルに感じられるんだから凄いです。
豪華な脇役にも注目!
このドラマ、主役だけじゃなくて脇を固めるキャストもいい。
飛流を演じたウー・レイはこんな時代があったとは驚きです。まだ初々しく無邪気そうな演技がいいですね。それが今では『長歌行』や『星漢燦爛』で大活躍する俳優になったのですから感慨深いです。
リウ・タオ演じる霓凰郡主も普通じゃない。街中でいきなり剣舞を始めたりして「え、なにこの人?」って思ったけどおかげで「この人ならやりかねない」という。変な説得力がありました。
彼女の女優としての存在感は後に『ミーユエ』や『司馬懿』『大宋宮司』でも発揮されていますよね。
その霓凰郡主は女性ですが、戦死した父親の後を継いで南境軍の指揮官になっています。女性なのに何で?という疑問はさておき。皇帝はなんとかしてこの軍を手に入れたいみたいですが、この霓凰郡主が素直に言うこと聞くはずがない。
さて、第1話は主要なキャラクターたちの顔見せって感じでして。これからドラマが大きく動き出します。すでに太子と誉王の対立は始まってるし、梅長蘇がどう動くかで梁の未来が決まるでしょうね。この先が楽しみです。
中国ドラマ 琅琊榜(ろうやぼう)の見どころ

原題:琅琊榜
英語:Nirvana in Fire
原作:海宴
2015年中国、全54話
琅琊榜の見どころ4選
「琅琊榜」の魅力、4つのポイントでご紹介します。
1.緻密なストーリーと伏線
最初はストーリーが複雑に感じるかもしれません。でも物語が進むにつれて、張り巡らされた伏線や過去の出来事が少しずつ明らかになっていき「そういうことだったのか!」と、パズルが解けるような驚きと発見があって楽しめました。
2. 復讐と陰謀が渦巻く展開
冤罪で家族や仲間を奪われ復讐を誓う。時代劇ではおなじみの設定ですね。でも梅長蘇は体が弱く、武力で敵を倒すことはできません。代わりに優れた頭脳で敵を追い詰めていくのです。複雑に絡み合う陰謀や策略、スリリングな展開。今見ても新鮮です。
3. 個性あふれる魅力的な登場人物たち
主人公の梅長蘇はもちろん、靖王や霓凰郡主、誉王など登場人物は個性的で魅力的です。ぶっ飛んだところもあるけれど、それもいいです。
それぞれの思惑や葛藤が複雑に絡み合い、人間ドラマとしても深く楽しむことができます。若いころの俳優ウー・レイが演じた飛流も印象深いですね。
4. 深い友情と切ない愛情
梅長蘇と靖王の固い絆で結ばれた友情。梅長蘇と霓凰郡主の切ない恋物語。人間関係のドラマもこの作品の大きな魅力です。友情や愛情の深さ、彼らが抱える悲しみに心を揺さぶられました。
どんな人にオススメ?
琅琊榜は中国歴史ドラマが好きな人だけでなく、様々な方に楽しんでいただける作品です。琅琊榜がおすすめな人を詳しくご紹介します。
-
復讐劇が好き: 冤罪を着せられた主人公が、知略を駆使して復讐を遂げるストーリーは、ハラハラドキドキが止まりません。
-
宮廷ドラマが好き: 男たちが主役のドラマですが、皇子の背後にいる妃や皇宮の人々なども権力闘争や陰謀を繰り広げ、人間模様が複雑に絡み合っています。
-
歴史ドラマが好き: 架空の歴史ですが中国南北朝時代の梁がモデル。唐以前の中国。異民族文化の影響がまだ少ない漢や三国時代の文化が残る古い中国の雰囲気を味わうことができます。
-
知略戦が好き: 主人公の梅長蘇が知略で様々な困難を乗り越えていく様子は見ていて痛快。単に武力で決着がつくだけでは物足りないという人にオススメ。
琅琊榜(ろうやぼう)の主要登場人物

・梅長蘇(ばい・ちょうそ)/林殊(りんしゅ)
演:胡歌(フー・ゴー)
・靖王(せいおう) 蕭景琰(しょう・けいえん)
演:王凱(ワン・カイ)
・穆霓凰(ぼく・げいおう)
演:劉濤(リウ・タオ)
・皇帝・蕭選(しょう・せん)
演:丁勇岱(ディン・ヨンダイ)
・誉王(よおう) 蕭景桓(しょう・けいかん)
演:黄維徳(ビクター・ホァン)
・東宮(皇太子) 蕭景宣(しょう・けいせん)
演:高鑫(ガオ・シン)
詳しいキャスト紹介はこちら。
専門用語
・江湖(こうこ)
本来は長江流域の中国南部の地域。ドラマでは朝廷の支配が及ばない地域や民間の社会を意味します。江湖では役所がほぼ機能していないので結社(民間団体)の影響力が大きいです。
・琅琊閣(ろうやかく)
情報を集める民間の組織。対価さえ支払えば様々な情報を教えてくれる場所。
・琅琊榜(ろうやぼう)
琅琊閣が発表する優秀な人ランキング。この世界では権威が高く、琅琊榜の1位になると誰もが採用したいと思うほど。科挙がない時代なので世間の評判は人事に影響します。
・金陵(きんりょう)
梁の首都。現在の南京。
・江左盟(こうさめい)
江湖最大の結社。
・懸鏡司(けんきょうし)
皇帝直属の諜報機関。
民間の琅琊閣に対して官(国)の懸鏡司と対象的な存在。





コメント