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中国ドラマ「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」67・68・69・70話のあらすじとネタバレ感想を紹介。
炩妃の母が如懿を呪詛。しかしバレてしまい炩妃は母を犠牲にして生き残りをはかる。
この記事では第63話から66話までのあらすじとの見どころ・歴史的解説をまとめて振り返ります。
※この記事はドラマ『如懿伝』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
他のエピソードを見たい方は 如懿伝 あらすじネタバレ全話一覧 をどうぞ。
如懿伝67話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 衛夫人が巫蠱の術で如懿を呪詛し、罪が露見して自害を命じられる。
- 炩妃は母と弟を犠牲にして生き延びるが、出産で命を削る。
- 如懿は愉妃の冤罪を晴らし、炩妃への復讐を誓う。
あらすじ:第67話 非情な選択
扎斉の死と調査の継続
如懿は扎斉の死の真相を追うため、凌雲徹に代えて李玉に調査を命じます。炩妃の母・衛夫人は娘を皇后にしようと焦り、巫蠱の術で如懿を呪うのでした。
衛夫人の呪詛が発覚
宮女がその様子を目撃、李玉の報告で皇帝が激怒。衛夫人は尋問の場に引き出され、屋敷から如懿の生年月日入りの人形が発見されます。穎妃・純貴妃も目撃証言を行い、衛夫人は追い詰められるのでした。
炩妃の絶望と裏切り
進保の捜索で永寿宮からも同様の人形が見つかり、炩妃は母を救おうと皇帝に訴えるが、証拠は揃い衛夫人は罪を一人で背負って毒酒を賜る。炩妃は進忠の忠告に従い、母と弟を切り捨てて生き延びる。
愉妃の冤罪が晴れる
如懿は愉妃を大牢から迎え出し冤罪を晴らします。しかし心中では衛夫人の背後に炩妃の指示があったと考え真相究明を誓うのでした。
感想・見どころ
後宮ものでは定番の「呪いの人形」を遣う場面ですが。本人じゃなくて「母」がしてしまうとは。衛夫人は余計なことをしてくれました。
その母を捨てる決意をした炩妃には驚きます。中国韓国時代劇って親は大事にするものですが、生死がかかる後宮ではそんなことも言ってられませんね。進忠の「母を犠牲にしてでも生きろ」という進言も恐ろしく冷静です。
解説:巫蠱(ふこ)の呪いと中国史上の禁忌
巫蠱とは虫や人形を使って他人を呪う古代の呪術です。漢代にも「巫蠱の獄」と呼ばれる大事件があり、武帝が巫女や貴族数百人を処刑しました(『漢書・武帝紀』)。この呪術は“目に見えぬ攻撃”として非常に恐れられ、政治的陰謀にも利用されました。
ドラマでは布人形に針を刺していますね。もちろん宮廷で行うのは違法行為。見つかると処罰を受けます。
如懿伝68話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 炩妃は皇子を産めず降格、衛答応として失意の底に落ちる。
- 慶佑の落水事件を衛答応が“自作自演”し、命懸けで救出する。
- 皇帝は衛答応の真意を見抜けず、如懿と穎妃は疑念を深める。
あらすじ:第68話 新たな後ろ盾
炩妃の失墜
炩妃は第七公主を出産するものの、皇帝は見舞いにも現れません。公主は穎妃に託したうえに、炩妃を「衛答応」に降格。衛答応は絶望して皇太后に助けを求めますが門前払いされます。
衛答応の焦燥と策謀
凌雲徹にも冷たくあしらわれた衛答応は如懿への憎しみを募らせます。そんな折、璟瑟公主が息子の慶佑を連れて宮中へ戻ってきました。追い詰められた“命懸けの救出劇”を仕組むのでした。
落水事件と皇帝の誤解
衛答応は川にボールを投げ、慶佑が落ちたところで飛び込み救出。世子は助かり宮中は称賛一色となりまう。皇帝はこの功績により尋問を一時中止。璟瑟も衛答応を必死にかばい拷問の中止を願い出るのでした。
解説:答応の身分
清代後宮で「答応」は妃嬪で一番下の階級。「常在」や「貴人」より下。正式な冊封もなく、基本的には皇帝の寵愛を受けた女官に過ぎません(出典:『清実録・高宗実録』)。
ただし炩妃のモデル令妃が妃になった後、答応に降格になった記録はありません。ドラマの脚色です。
解説:清宮の養育制度
皇帝の娘=公主は生母が低位の妃の場合、高位の妃に預けられて育てられる場合がありました。乾隆帝の子らも多くが他の妃に養われていますが。第七公主が穎妃に育てられたという記録はありません。モデルになった令妃は子が多く、何人かの子は他の妃嬪が子育てをしました。
如懿伝69話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 衛答応は皇帝の寵愛を再び取り戻し、妊娠に成功する。
- 皇子・永璐と公主・璟妘を産み、炩嬪に昇格。
- 新入りの豫嬪が急速に寵愛を得て、如懿の地位を脅かし始める。
あらすじ:第69話 大局と忍耐
失墜からの再起
穎妃の詰問を受けた衛答応は窮地に立たされますが、春蟬の機転で難を逃れます。衛答応は如懿を悪者に仕立て、璟瑟を利用、皇帝の寵愛を取り戻そうとするのでした。
再び寵を得る
皇帝は科爾沁部から届いた助命上奏を機に衛答応を許し、侍寝を命じました。衛答応はその夜を逃さず懐妊。四ヶ月後に妊娠を公表、皇子を産むと「永璐」と名付けられ、炩貴人に昇格します。続いて第九公主「璟妘」を出産し、炩嬪へと昇進しました。
後宮の新風と不穏
皇帝は国が安定したのを機に再び選秀を行い、科爾沁部出身の豫嬪を迎えました。彼女は三十歳近いですが媚び上手で、瞬く間に寵愛を独占します。
嵐の前触れ
豫嬪は夜な夜な皇帝の上奏文を盗み見て情報を流し、皇后の座を狙うのでした。如懿と愉妃は彼女の傲慢さを知り反撃の機をうかがうのでした。
感想
いやはや、衛答応はしぶといです。見ていて思ったのは彼女は本当に弱さを演じるのが上手です。ただ泣くだけじゃなくて、縋りついて、嘘までついて。それに簡単に絆される皇帝も皇帝ですけど。
解説:豫妃
豫嬪は30歳という当時としては高齢での入り宮しました。豫妃 ボルジギト氏は実在の人物。史実でも30歳近い年齢で入り宮しています。モンゴルホルチン部の部族長・ゲンドゥンの娘。彼女の部族が他の部族に攻撃され、助けを求めるために人質として清に差し出されました。なのでドラマのように選秀できたわけではありません。
如懿伝70話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 豫妃が媚薬事件で失脚し、皇帝の心は新たな美女・寒香見へ向かう。
- 寒香見の悲劇的な過去と絶世の美が、皇帝の理性を奪う。
- 皇太后と如懿が諫めるも、皇帝は強引に寒香見を承乾宮へ入れる。
あらすじ:第70話 異郷の公主
豫妃の失墜
皇帝に寵愛されていた豫妃は、媚薬を密かに使っていたことが発覚。永琪の調査で証拠がみつかり皇帝は激怒。豫妃の名札を撤去し、幽閉しました。
永琪は信頼を得て昇進しますが、炩嬪は芸角を永琪に近づけ、罠を仕掛け始めます。
芸角の策略と永琪の恋
芸角は雪の日に偶然を装い永琪に近づきます。天真爛漫な仕草に永琪は心を動かされ、彼女を側福晋に迎えると約束しました。
寒香見、入宮
その頃、寒部から美貌で名高い寒香見(かんこうけん)が献上されました。彼女は婚約者・寒企を雪崩で亡くし絶望の中で入京。宴席で舞を披露し、その気品と美貌に皇帝は息を呑みます。
寒香見は皇帝に襲い掛かりますが、止められ。如懿と皇太后に諫められる。皇太后は彼女を故郷へ帰すよう進言しますが皇帝は拒絶。寒香見を承乾宮に迎えると宣言するのでした。
皇帝は寒香見のために豪華な宮殿と宝物を与えるが、彼女は無言で窓外を見つめ続けるのでした。
歴史・文化の解説:寒香見のモデル 香妃伝説
寒香見のエピソードは清代から民国時代に語り継がれた「香妃」伝説を下敷きにしています。
香妃は乾隆帝に寵愛されたとされる西域の美女で身体から自然な芳香が漂ったと伝えられました。架空の人物です。
香妃のモデルになったのは新疆回部(現在のウイグル)出身の容妃・和卓氏です。
彼女は乾隆三十年(1765)頃に入宮し、短期間で皇帝の寵愛を受けましたが、異郷の文化や宗教に馴染めず、やがて病没したと記録されています(出典:『清宮后妃伝稿』『清史稿・后妃伝』)。
如懿伝70話までのまとめ
炩妃の悪だくみと没落・復活が描かれました。本当にしぶといですが、簡単に惑わされる乾隆帝もどうかと思います。
新しい側室も登場。まだ側室が入ってくるの?と思うかもしれませんが、豫妃と寒香見は実在するモデルがいます。どちらも大幅に脚色され、史実とは別物になっていますが。ドラマとしては面白いと思います。
ドラマの乾隆帝は寒香見に夢中になりました。でも寒香見はむしろ皇帝を恨んでいます。今後、寒香見がどのように反抗するのか気になりますね。
如懿伝の登場人物
- 如懿(にょい)/皇后 演:ジョウ・シュン
- 乾隆帝(けんりゅうてい) 演:ウォレス・フォ
- 鈕鈷祿氏(ニオフルし)/皇太后 演:ヴィヴィアン・ウー
- 海蘭(ハイラン)/愉妃(ゆひ) 演:チャン・チュンニン
- 金玉妍(きんぎょくけん)/嘉妃(かひ) 演:シン・ジーレイ
- 衛嬿婉(えい えんえん)/炩妃(れいひ) 演:リー・チュン
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