中国ドラマ「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」39・40・41・42話のあらすじとネタバレ感想を紹介。
ついに富察皇后が亡くなりました。乾隆帝は皇后の死後、後悔するようになり。悲しむそぶりを見せない第一皇子と第三皇子に激怒します。さらに次の皇后の座を巡って皇太后と乾隆帝が対立するのでした。
39話から42話のあらすじとネタバレ解説を紹介します。
※この記事はドラマ『如懿伝』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
他のエピソードを見たい方は 如懿伝 あらすじネタバレ全話一覧 をどうぞ。
如懿伝39話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 富察皇后、病の床で自身の人生と皇帝への愛を語り、崩御する。
- 皇后の死の真相を探る中で、侍女の素練と蓮心の死が新たな謎を生む。
- 純貴妃が次の皇后の座を狙い動き出す一方、如懿は静観を決め込む。
あらすじ:皇后の死
病床の富察皇后を見舞う乾隆帝
富察皇后は病に倒れ、自分の命が長くないことを悟りました。皇帝が富察皇后を見舞うと皇后は娘の璟瑟が三年間の喪に服さなくても済むように配慮を願います。さらに次の皇后として純貴妃を推薦しますが「如懿だけは皇后にしてはならない」と強く願うのでした。
富察皇后は今まで皇帝の愛を求めてきたことを語り、皇帝の愛は自分に向けられたものではなく皇后という身分に対するものだったと告白します。

如懿伝(出典:amazon)
皇帝は皇后が哲敏皇貴妃と如懿を陥れたことを見抜いていましたが、皇后は頑なに否定。しかし「先手を打ちたかった」と腕輪のことは認め、如懿を陥れることはなかったと主張しました。
皇帝は皇后の行いが皇室の体面を損なうものだと非難して病床を去りました。その直後、皇后は崩御します。
素練の謎の死
一方、皇后の侍女 素練は嘉妃の宮女に口封じのため殺されました。素練の死に疑念を抱いた皇帝はもう一人の侍女 蓮心を呼び出しました。蓮心は素練に代わって告白、皇后が水に落ちたときに大きな声で助けを呼ばなかったことを悔いて、自分も後を追いました。
解説:歴史上の孝賢純皇后
歴史上の孝賢純皇后(こうけんじゅんこうごう)は乾隆帝が最も愛した女性と言われ。模範的な皇后とされます。
富察氏は満洲八旗の一つ、鑲黄旗の出身。名門の家柄です。歴史書『清史稿』后妃伝には、孝賢純皇后が乾隆帝の心を深く掴み、二人の関係は非常に親密でだったと書かれています。
「エイラク」ではほぼ史実に近い描かれ方をして今いたが。「如懿伝」では如懿の敵として登場する関係上、裏では陰謀をたくらむ人物として描かれました。もちろんドラマで描かれたように皇后の葛藤や寂しさがあった可能性もありますが。そこは誰にも分りません。
史実の富察皇后についてさらに詳しく知りたい方は 富察(フチャ)皇后 の死因・乾隆帝に愛された孝賢純皇后の史実とは?をご覧ください。
如懿伝40話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 孝賢皇后の死後、皇后の座を巡り純貴妃、嘉妃、如懿が水面下で争い始める。
- 永璜と永璋が権力欲を見せて如懿は永璜に失望する。
- 海蘭は永璜と永璋の野心を皇帝に知らせ皇子たちの評価を下げることに成功する。
あらすじ:貴妃の台頭
妃たちの争いが激しくなる
皇后が亡くなり「孝賢皇后」と追諡され。空席となった皇后の座を巡って宮中はにわかに動きがあわただしくなりました。
純貴妃は太后に取り入って永璜と永璋を政務に携わらせ、皇子たちの存在感を高めようとします。嘉妃は純貴妃にへつらいつつ、自分が皇后となるための機会を虎視眈々と狙っていました。
一方、如懿は地位には関心がなく皇帝の寵愛だけを望みますが海蘭は地位も両立すべきだと言います。

如懿伝(出典:amazon)
永璜の本心を知ってショック
ある日、長男の永璜が如懿を訪ね、いつもと変わらない親しさを見せます。しかし海蘭は永璜が皇太子候補であることから警戒するよう如懿に忠告します。その言葉は現実となりました。如懿は偶然、永璜が「親孝行や兄弟愛は偽物、皇太子の座こそがすべて」と話しているのを耳にしてしまうのです。如懿はこの言葉を聞いてショックを受けますが、海蘭は皇子とはそういうものだと言うのでした。
海蘭と嘉妃のたくらみ
海蘭は永璜と永璋の野心を皇帝に知らせるため策を巡らし始めます。彼女は五阿哥を連れて皇帝を訪ねて永璜が皇位継承にまつわる歴史を語っていることをさりげなく伝えました。
また純貴妃が次の皇后だと噂されていることも伝え、皇帝に純貴妃と皇子たちへの警戒心を強めさせます。一方、嘉妃は永璜に彼の生母を死に追いやったのは孝賢皇后だと告げ、彼を自分の勢力に取り込もうとするのでした。
解説: 清朝の皇位継承制度
清朝の皇位継承では基本的に嫡子を優先していましたが。雍正帝以降は密かに皇太子を指名する「秘密建儲」制度が確立されました。これは皇子たちが皇太子になって横暴になったり、皇太子を中心にした派閥ができるのを防ぐためでした。
こうして実力のある者が後継者に選ばれることになったのですが。そのぶん誰にでも後継者になるチャンスがあるということで。皇子たちの争いも激しくなります。
如懿伝41話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 孝賢皇后の葬儀で悲しむそぶりを見せなかった大皇子と三皇子は皇位継承権を奪われる。
- 純貴妃は自分のせいで息子が皇位継承権を失ったと思いショック。
-
海蘭の策で皇子たちが失脚したことを知った如懿は複雑な思いに。
あらすじ
皇子の失脚
孝賢皇后の棺が移動される日。宮中の人々が涙を流す中、大皇子と三皇子だけは冷静さを保ち、涙を流しませんでした。
皇帝が理由を聞くと二人は皇帝の悲しみを慮って冷静を保つ必要があると答えます。でも皇帝はそれを「不忠不孝」だと言い、皇位を狙って内輪もめをしていると激怒します。皇帝は二人の頬を平手打ちにして、どちらも皇位を継ぐ資格はないと言い放つのでした。
そのせいで純貴妃はショックを受けて倒れ絶望するのでした。
皇帝は純貴妃の身辺を調べて不審な者は排除するよう命じ、彼女の影響力を徹底的に削りました。一方で四皇子を褒めて彼に葬儀を取り仕切らせました。嘉妃の息子の存在感は高まっていきます。
純貴妃は自分の軽率な行動が息子の将来を壊したと悔み病に臥せってしまいます。
如懿と海蘭
如懿は海蘭の策略で皇子たちが失脚したことを知り複雑な心境でした。落ち込んだ永璜を見て心を痛めます。しかし海蘭は如懿の「情け深さ」が弱点だと指摘。彼女を守るためだと言うのでした。
一方、如懿に会うことができなくなった嬿婉は嘉妃の宮殿を訪ねますが、下女のように扱われます。嘉妃は嬿婉が皇帝の寵愛を得ながら子をなせないことを嘲笑い、皇子を産む資格はないとまで言うのでした。
屈辱を受けた嬿婉はさらに嘉妃への恨みを募らせるのでした。
太后は如懿を呼び出して今回の件を如懿の仕業だと皮肉を言います。如懿は否定しますが、太后は如懿が皇后にふさわしい資質を持っていることを認めつつも、彼女の「手際の良さ」を警戒するのでした。
解説:嘘でも泣かないといけない
中国や朝鮮では葬儀の時は出席者は泣かないといけません。たとえ悲しくなくてもなくのが「マナー」なのです。これは民間でも同じで、親の死に泣かない子は「不孝」とされます。葬儀の時にやとわれてわざわざ泣く係の人もいたくらいです。
永璜の失脚
第一皇子 永璜が富察皇后の葬儀の時、涙を見せずに乾隆帝に叱られ皇位継承権をはく奪されたのは事実です。ドラマでは策略にのせられて泣かなかったことになってますが。史実ではなぜ泣かなかったのかはよくわかりません。実の親ではなかったので悲しくなかった、皇位継承権が近づいたのでうれしかったなどが考えられますが。
愛する妻を失った乾隆帝の怒りはすさまじく、第一皇子であっても皇位継承権ははく奪されてしまいました。
如懿伝42話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 皇帝の強い意志で如懿は「副后」として後宮をまとめる皇貴妃になる。
- 権力を得た如懿に海蘭は策略を二度と使わないようにと忠告、如懿も賛成。
-
嘉貴妃は故郷の玉氏の新しい王位継承者に期待。その王の非道さが伝わり苦しい立場に。
あらすじ: 窮余の一策
大皇子と三皇子が失脚した後、太后は皇帝に後宮のトップとなる「皇貴妃」を立てるよう促します。太后は純貴妃を推薦しますが、皇帝は如懿を希望して二人は対立しました。
最終的に如懿を皇貴妃に嘉妃を嘉貴妃にします。如懿は後宮を統べる「副后」という重責を担うことになったのでした。
権力を手にした如懿に海蘭は今後は権謀術策を使わないように忠告します。如懿も賛成。良心に反する行いは二度としないと誓います。一方、嘉貴妃は故郷の玉氏で新しい王が即位したことを知ります。彼が京に謁見に来るときに自分が皇后の地位に就いている姿を見せたいと期待を膨らませるのでした。
しかし皇帝は玉氏の新しい王が王妃を虐待して死に追いやった非道な人間だと知り、彼を護送するよう命じます。
この知らせを耳にした嬿婉は、嘉貴妃を陥れる好機だと考えて凌雲徹を自分の宮殿に呼び寄せます。嬿婉は凌雲徹に未練があるふりをして、彼を騙そうとしますが、凌雲徹は嬿婉を突き放して部屋を飛び出すのでした。
解説:富察皇后亡きあとの皇后選び
次の皇后選びでは皇太后が純妃、乾隆帝が嫻妃を選んでいます。
史実では乾隆帝は富察皇后の亡きあと、皇后を決めようとしませんでした。新しい皇后は必要ないと思っていたようです。
でも皇太后は皇后がいないのはよくないと嫻妃(ドラマの如懿)を推しました。でも乾隆帝はすぐには認めずいったん皇貴妃にします。最終的には皇太后には逆らえず嫻妃を皇后にします。
このドラマでは皇太后と如懿の仲が悪い設定なので史実とは違う展開になっています。
如懿伝35~38話 まとめ
如懿がうまく皇后を追い詰め、皇后は娘を手放すことになってしまいました。
皇后は息子を失った悲しみと、娘を政略結婚に差し出さなければならない無力感から、精神的に追い詰められてしまいます。今まで行ってきたことの報いがきているといえばそれまでですが。子が犠牲になっているのが気の毒です。
すでに皇后の命はつきかけています。この流れはどうにもならないのでしょう。となると次の皇后は誰かということになりますが。すんなりいくのでしょうか。気になりますね。
如懿伝の登場人物
- 如懿(にょい) 演:ジョウ・シュン/貴妃
- 乾隆帝(けんりゅうてい) 演:ウォレス・フォ
- 鈕鈷祿氏(ニオフルし)/皇太后(こうたいごう) 演:ヴィヴィアン・ウー
- 富察氏(フチャし)/皇后(こうごう) 演:ドン・ジエ
- 海蘭(ハイラン)/海常在(かいじょうざい) 演:チャン・チュンニン
- 金玉妍(きんぎょくえん)/嘉妃(かひ) 演:シン・ジーレイ
如懿伝の関連記事
この話の前後にあたるエピソードのあらすじ感想、全話一覧記事へのリンクを紹介。ストーリー全体の流れを把握するのにお役立てください。
コメント