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如懿伝35・36・37・38話のあらすじとネタバレ感想:七阿哥 永琮の最期

如懿伝31-34話あらすじ  

中国ドラマ「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~35・36・37・38話のあらすじとネタバレ感想を紹介。

皇后は七阿哥 永琮を出産。乾隆帝も喜ぶものの。七阿哥が死亡。皇后は息子を失った悲しみで憔悴します。さらにモンゴルホルチン部との縁組の話が出てきました。皇后と皇太后はお互いの娘を嫁がせないように対立するのでした。

35話から38話のあらすじとネタバレ解説を紹介します。

※この記事はドラマ『如懿伝』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

他のエピソードを見たい方は 如懿伝 あらすじネタバレ全話一覧 をどうぞ。

 

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如懿伝35話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 嘉妃は乾隆帝の七阿哥永琮への寵愛に嫉妬、八阿哥永璇が冷遇されることに不満を募らせる。
  • 如懿は皇后に代わって六宮の政務を任され乾隆帝との絆をさらに深める。
  • 衛嬿婉が乾隆帝の目に留まり側室となり、凌雲徹との関係が終わる。

あらすじ

永琮への偏った寵愛と皇后の苦悩

乾隆帝は皇后との間に生まれた皇子 永琮を溺愛していました。しかし永琮は生まれつき体が弱く、皇后も斉太医から「二度と妊娠することは難しい」と告げられ、永琮が唯一の希望だと感じます。

一方、乾隆帝は皇后が病床に伏しているので六宮の政務を如懿に任せることにしました。七夕の夜、如懿は乾隆帝から特別な髪飾りを贈られ、二人はさらに親密な関係になるのでした。

嘉妃の嫉妬と悲劇の始まり

中元の夜。大雨が降る中で嘉妃が難産を迎えました。しかし乾隆帝は政務で忙しく、嘉妃の侍女 桜児の呼びかけにも応じませんでした。嘉妃は生まれた皇子・永璇に乾隆帝の関心が薄いことや、名前に不満を募らせます。

嘉妃の怒りは出産当日に乾隆帝を連れてこなかった桜児に向けられ、彼女を虐待するのでした。

嬿婉の台頭

如懿は嘉妃が桜児を虐待している現場に遭遇。通りかかった乾隆帝がそれに気づきます。乾隆帝は桜児の名が如懿のかつての名前と同じだと気づいて激怒。嘉妃を厳しく叱って桜児に啓祥宮で働かなくて良いと命じるのでした。

如懿は嬿婉と凌雲徹を結婚させようと提案しますが、乾隆帝は嬿婉を御前で働く宮女にしました。嬿婉も喜んで乾隆帝に近づき、見事に寵愛を勝ち取って「答応」になります。

如懿伝 嬿婉

如懿伝(出典:amazon)

愛と野望の決別

寵妃になった嬿婉は夜伽に向かう途中で凌雲徹と再会。凌雲徹は強要されたのかと尋ねますが嬿婉は「自分の意思です」と答えました。さらに虐げられた過去を振り返って自力で這い上がることを決意したと告げます。凌雲徹は彼女の言葉にショックを受けるのでした。

 

解説:乾隆帝の第七皇子 永琮への溺愛

ドラマの中では乾隆帝は富察皇后が生んだ第七皇子 永琮を溺愛しています。

乾隆時代に阿桂らが編纂した歴史書『金川紀略』によると「皇七子永琮は生まれつき非凡な才能を備えており、乾隆帝と皇后は特に彼を可愛がった。彼は皇位継承者として期待されていた」と書かれており。史実でも乾隆帝が永琮を特に可愛がっていたのは確かなようです。

名前の「琮」は古代の祭祀に使う最高の宝物を意味します。しかも字に「宗」を含みます。「宗」は「祖先」や「皇位」を象徴する非常に神聖で重要な漢字。乾隆帝がどれほど永琮に期待していたかがわかります。

 

解説:嘉妃が永璇の名に不満を持ったのはなぜ?

ドラマの嘉妃は息子の名前「永璇」に不満を持ちました。永璇の「璇」は古代の祭祀に使う宝物を意味します。高価な物には違いありませんがランクは「琮」の次です。つまり乾隆帝が永琮を後継者と考え、永璇は二番手と見みていたと嘉妃は考えたのです。もちろん側室の子としては名誉なのですが。ドラマの嘉妃はそれでは満足できなかったのでしょう。

 

如懿伝36話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 凌雲徹は如懿の助言で御前侍衛となり、嬿婉と決別する。
  • 如懿は舒嬪が不妊になる薬を乾隆帝が与えていたことを知り衝撃を受ける。
  • 天然痘の流行を利用して玫嬪と嘉妃の侍女が七阿哥を毒殺、皇后は絶望する。

あらすじ: 敵討ち

凌雲徹が御前侍衛になる

嬿婉が寵妃への道を歩み始めた一方で、凌雲徹は失恋に苦しんでいました。如懿は彼に「自分の将来を考えるべき」と助言。凌雲徹は如懿の言葉に背中を押されて過去を断ち切り、御前侍衛になることを選びます。しかし養心殿の外で職務に就く彼は、乾隆帝と嬿婉の親しい様子をいやというほど知ることになるのでした。

茉心の陰謀

天然痘が流行し、宮中に緊張が走ります。かつて貴妃の侍女だった茉心は、天然痘を利用して皇后の嫡子・七阿哥を毒殺しようと企てます。如懿は反対しますが、海蘭は皇后が過去に行ったことを持ち出します。でも如懿は「皇子を毒殺することはできない」と反対するのでした。

如懿伝

如懿伝(出典:amaozn)

乾隆帝の裏心

小正月の夜。乾隆帝は燕の巣を大量に使った贅沢な料理を持って現れた嬿婉を「貴人」にしました。如懿は燕の巣の正しい調理法を教え、さりげなく嬿婉の無知を指摘します。その後、如懿は斉太医と乾隆帝の会話を立ち聞きしてしまいます。乾隆帝は太后の密偵ではないかと疑っていた舒嬪に、子が産めなくなる薬を与えていたのです。さらに乾隆帝は嬿婉にも同じ薬を与えるつもりだと知り、如懿は衝撃を受けるのでした。

皇后が息子を失う

皇后を恨む玫嬪は、天然痘の流行を利用して七阿哥の乳母の服に毒を仕込みました。玫嬪の協力者はかつて貴妃の侍女だった茉心。茉心は貴妃の復讐のために動きましたが、これは嘉妃の侍女の差し金でした。七阿哥は毒が原因で病死。最愛の息子を失った皇后は、悲しみに打ちひしがれるのでした。

 

感想:乾隆帝の冷酷さ

第36話は乾隆帝の冷酷を見せつけられましたね。表向きは寵愛しているように見せて、自分に都合の悪い側室には子は産ませない。子ができると彼女たちの地位や発言力が高くなるからでしょうけど、乾隆帝のエゴですよね。今まで乾隆帝を信じてきた如懿のショックは大きいのではないでしょうか。乾隆帝も皇后と同じだった。彼女が今後、乾隆帝とどう向き合うのか、今後の二人の関係にも影響するかもしれませんね。

 

解説:甜白釉は貴重な白磁器

劇中で嬿婉がうっかり割ってしまった「甜白釉」は明朝時代の陶磁器の種類のこと。永楽帝の時代に景徳鎮で焼かれた非常に貴重な価値の高い白磁器です。真っ白ではなく、釉薬がほんのりと甘い(甜)砂糖のような色合いをしていることからこの名がつけられました。焼成方法や釉薬の調合が難しいので、完成品が少なく非常に高価なものでした。

ドラマの嬿婉は知識が少ないのでこの白磁の価値を知らなかったようですが、乾隆帝が怒るのも無理はありません。

 

如懿伝37話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 皇后は永琮の死の悲しみからなかなか立ち直れずにいた。
  • 皇后・娘の璟瑟がモンゴルに嫁がされそうになり、皇后は奮起する。
  • 乾隆帝と太后が恒媞と璟瑟の縁談を巡って激しく対立。

あらすじ:譲れぬ親心

悲しみを乗り越える皇后

皇后は愛する息子・永琮を亡くして寝込んでいました。しかし娘の璟瑟の言葉に励まされ、立ち直ることを決意します。皇后は富察氏の繁栄のためには娘が唯一の希望だと考えました。富察氏の対面を維持するためにも無理してでも乾隆帝の東巡に同行しようと決意します。

ところが乾隆帝からホルチン部が嫡公主の縁談を求めていると聞かされ、娘の璟瑟を政略結婚から守ろうと必死に乾隆帝を説得します。

太后と皇后の対立

皇后と乾隆帝の会話を偶然耳にした玫嬪は太后に報告しました。太后は自分の娘 恒媞がモンゴルに嫁がされるのを避けるため、大臣たちに乾隆帝に反対するよう命じます。一方、皇后も璟瑟を守るため太后と対立。

深夜、二人は相手の娘の縁談を進めさせようとして激しく口論になりました。

如懿伝37話

如懿伝37話(出典:amazon)

如懿の機転と乾隆帝の真意

乾隆帝は太后と皇后の対立に頭を悩ませていました。如懿は二人の面子を保つための解決策を提案し、乾隆帝を感心させます。

一方、張廷玉は皇太后はすでに娘を別のモンゴルの部族に嫁がせており、恒媞までホルチンに嫁がせると、モンゴルと太后の権力が強まりすぎると乾隆帝に進言。如懿はその話を聞いてしまいます。

解説:乾隆帝の東巡

ドラマでは乾隆帝が東巡を考え、皇后もそれが大切なことだととらえています。ドラマで東巡と表現されているのは、史実では乾隆帝の泰山行幸のこと。

泰山は山東省にある聖なる山のこと。古代から歴代王朝の君主はここで天の神を祀る儀式を行い。地上の支配者としての正当性をアピールしてきました。この儀式を封禅といいます。乾隆帝は封禅は行ってませんが。泰山への行幸は何度か行っています。

史実でも富察皇后は乾隆帝の泰山行幸に同行。その帰り病で亡くなっています。

 

解説:清朝での公主の政略結婚

清朝時代。乾隆帝はモンゴルとの友好関係を維持するために、公主をモンゴル王族に嫁がせるのは一般的でした。というのも清朝はモンゴルの協力があってできたもの。数の少ない満洲人だけでは中国全土を支配できないからです。でもモンゴルに嫁がされた公主たちは故郷から遠く離れて生涯をモンゴルの地で過ごすことになります。実際にモンゴルに嫁いだ公主の記録は「清實錄」などの清朝の公式記録にも書かれています。

 

如懿伝38話 ネタバレとあらすじ

  • 如懿は璟瑟を嫁がせるため太后に提案。皇后にも圧力をかける。
  • 皇后は娘の璟瑟を政略結婚から守りきれず、自分の無力さに苦しむ。
  • 東巡の帰り、皇后は玫嬪の言葉に動揺して水に転落、瀕死の状態になる。

あらすじ:権勢と犠牲

如懿の策謀

皇女の縁談をめぐって太后と皇后が対立。如懿は乾隆帝の悩みを解決するためある策を考えました。如懿は太后のもとを訪れ、太后が恒媞を嫁がせたいと言うように進言。如懿は皆が太后の親心を知っているので、そのように発言すれば逆に恒媞を引き留めようとすると説明します。同時に富察一族は勢力を維持するために娘の政略結婚を受け入れることになるよう圧力をかけます。

如懿伝38話

如懿伝38話(出典:amazon)

娘との別れ

乾隆帝は璟瑟を嫁がせることに決定。如懿と純貴妃が璟瑟に伝えに行くと、璟瑟は激怒。

璟瑟は皇后にひざまずきますが、皇后は富察氏の勢力を守るため娘を説得。皇后は母として涙を流しながらも、皇后としての立場を貫くのでした。

皇后の最期

東巡の帰路、船上で皇后は遠い地へ嫁ぐ娘への思いと息子を失った悲しみで憔悴しきっていました。そこに現れた如懿に皇后は「私を威嚇しに来たのか」と敵意をむき出しにする。さらに船の外で気分転換をしていた皇后は、近くにいた玫嬪が「二阿哥と七阿哥が早くに亡くなったのは、皇后が悪いことをした報いだ」と大声で話しているのを聞き、動揺して水に転落してしまいます。

凌雲徹の功績

水に落ちた皇后は、近くにいた侍女たちに見殺しにされかけるが、通りかかった凌雲徹が水に飛び込み救出しました。皇后は命を取り留めたものの、心身ともに衰弱しており瀕死の状態でした。

解説:固倫和敬公主のホルチン部への

ドラマでは皇后の娘・璟瑟がモンゴル・ホルチン部に嫁ぐことになりました。史実でも富察皇后の娘・固倫和敬公主のホルチン部の親王セブタンバリジュルと結婚しました。

ホルチン部はチンギスハンの弟 ジョチ・カサルの子孫。ホルチン王族はヌルハチと同盟、清の建国に協力してきました。そのため歴代の皇后・側室にホルチン出身者が多く、乾隆帝の娘もホルチン部に輿入れしてきました。ホルチン王家と愛新覚羅家は先祖代々の親戚のため、現代の中国人が思うほど異国に飛ばされるという感覚は低かったと思われますが、固倫和敬公主がモンゴルに行くのを嫌がったのは事実です。

 

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如懿伝35~38話 まとめ

如懿がうまく皇后を追い詰め、皇后は娘を手放すことになってしまいました。

皇后は息子を失った悲しみと、娘を政略結婚に差し出さなければならない無力感から、精神的に追い詰められてしまいます。今まで行ってきたことの報いがきているといえばそれまでですが。子が犠牲になっているのが気の毒です。

すでに皇后の命はつきかけています。この流れはどうにもならないのでしょう。となると次の皇后は誰かということになりますが。すんなりいくのでしょうか。気になりますね。

 

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如懿伝の登場人物

  • 如懿(にょい) 演:ジョウ・シュン/貴妃
  • 乾隆帝(けんりゅうてい) 演:ウォレス・フォ
  • 鈕鈷祿氏(ニオフルし)/皇太后(こうたいごう) 演:ヴィヴィアン・ウー
  • 富察氏(フチャし)/皇后(こうごう) 演:ドン・ジエ
  • 海蘭(ハイラン)/海常在(かいじょうざい) 演:チャン・チュンニン
  • 金玉妍(きんぎょくえん)/嘉妃(かひ) 演:シン・ジーレイ

 

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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

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