中国ドラマ「風起花抄」は唐の太宗の時代が舞台のドラマ。
この記事では、ドラマを彩る魅力的なキャスト陣を徹底解説。
主要キャストから脇を固める実力派俳優まで、登場人物と演じる俳優を詳しくご紹介。
「風起花抄」あらすじを簡単に紹介
唐の貞観11年(西暦637年)。衣装製作の名人安氏は弟子の卓錦娘に陥れられ投獄されました。安氏の娘で当時幼かった瑠璃は宮中の孫徳成に預けられます。
11年後(貞観22年、648年)。琉璃は正体を偽り太医院に所属する医官になり。不祿院で遺体の消毒をする係として働いていました。ところが宮中で働く瑠璃の素性を疑うものが現れ、彼女の身に危険が迫ります。
裴行倹や武媚娘たちに助けられ。一度は宮中を出たものの仲間を救うため、母・安氏の死の真相を探るため宮中に戻ります。
一方、皇太子には李治が決まっていましたが。曹王・李明はまだ皇太子の座を諦めていません。やがて皇帝・太宗が重病になり。後継者争いも熾烈になってきます。
瑠璃は裴行倹(はい・こうけん)とともに宮中の陰謀に立ち向かいます。そして瑠璃と裴行倹がとった決断とは・・・
「風起花抄」主要キャストと登場人物
ここからはドラマ「風起花抄」の主な登場人物とキャストを紹介します。
庫狄琉璃(こてき るり)役:グーリー・ナーザー
庫狄琉璃は、母から衣装作りや刺繍の才能を受け継ぎました。母が罠にかかり投獄され、実家からも見放されたため、宮廷で育ちます。宮中の不禄院で遺体の消毒や疫病予防を担当していました。
身の危険が迫ったときに裴行倹と出会い、彼や武媚娘に助けられました。一度は宮中を出ますが義父や仲間を守るため、そして母の死の真相を探るため、再び宮中に戻り尚服局で働くことになります。
琉璃は武則天に仕えた女官 華陽夫人・庫狄氏がモデルです。
史実の華陽夫人・庫狄氏に興味のある方はこちらを御覧ください。
>>庫狄瑠璃のモデル・華陽夫人 庫狄氏の史実
グーリー・ナーザー
その透明感あふれる美貌で人気の中国女優です。1992年5月2日生まれ、新疆ウイグル自治区ウルムチ市出身。
<主な出演作>
2012年:『軒轅剣之天之痕』 于小雪
2017年:『擇天記』 徐有容
2019年:『十年三月三十日』 袁莱
子役:ウイグル出身の愛克達阿地力江(アクダ・アディルジャン)が務めました。
裴行倹(はい こうけん)役:ティミー・シュー
裴行倹は大将軍・蘇定方の弟子。武芸だけでなく書道の才能も持つ文武両道の若きエリートです。長安に来てからは何度も琉璃を助けました。太宗が重病になってからは琉璃とともに皇太子・李治を支える重要な役割となります。
裴行倹は実在した唐の将軍。西域で突厥との戦いで活躍しました。ドラマは若い頃が描かれます。
史実の裴行倹に興味のある方はこちらを御覧ください。
>>裴行倹とは?武則天に反対し波乱の時代を駆け抜けた名将の生涯
許魏洲(ティミー・シュー)
中国の俳優兼歌手。1994年10月20日、上海生まれ。爽やかなルックスと繊細な演技が魅力で多くのファンを惹きつけています。
幼少期から10年近くラテンダンスを学び、作詞作曲、歌、ギターもこなす多才な人物です。
<主な出演作>
2016年:『上癮』 白洛因役
2020年:『麻洋街へようこそ』 欧小剣役
子役は邊程が演じました。
武媚娘(ぶ びじょう)役:シー・シー
武媚娘は後宮に入り才人(地位の低い側室)となりました。裴家とは交流があり、裴行倹とともに琉璃を助けます。太宗の死後は喪があけて再び入宮。高宗の側室「武昭儀」になります。
彼女は後に中国史上唯一の女帝となる武則天です。
史実の武則天に興味のある方はこちらを御覧ください。
>>武則天とは?中国史上唯一の女帝の波乱の生涯と功績
施詩(シー・シー)
1990年2月6日生まれ。女優。デビュー当初は短編映画にも出演し、2015年の歴史ドラマ『武則天 The Empress』で王皇后を演じて注目を集めました。今回は王皇后のライバル武則天の役を演じます。
<主な出演作>
2014年:『武則天』 王玉燕
2017年:『琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍』 重華
2018年:『明蘭』 盛墨蘭
子役は蘇巍舞が務めました。
李治(り ち)役:ジャオ・シュンラン
李治は唐太宗・李世民の九男です。兄が廃されて皇太子となりました。裴行倹を信頼しており、父 太宗が重病になると裴行倹を頼りにするようになります。やがて皇帝・高宗となりました。
趙順然(ジャオ・シュンラン)
誠実な雰囲気と繊細な演技で多くのファンを魅了する中国俳優です。代表作には「初恋の人が結婚するって」などがあります。
「風起花抄」を彩る庫狄家のキャスト
主人公琉璃の家族である庫狄家の人々。物語に大きな影響を与えます。
庫狄延忠(こてき えんちゅう)役:スン・ウェイ
琉璃の父親。意思が弱い人物で妻の安四娘が弟子に陥れられ罪に問われたときには、連座処分を避けるため彼女と離縁しました。
曹氏(そうし)役:ラン・チエン
現在の庫狄延忠の正妻。かつては彼の妾でしたが安四娘が離縁された後に正妻の座に就きました。
庫狄珊瑚(こてき さんご)役:チェン・シュオ
庫狄延忠と曹氏の娘。琉璃の異母妹です。「天下第一針(安氏)の後継者」を自称し、自ら曹衣装店を開業します。琉璃を嫌悪しています。
庫狄五娘(こてき ごじょう)役:バイ・ユー
珊瑚の姑母。延忠の妹です。裴都尉府の勝妾(事実上の正妻の地位にある側室)です。
物語の鍵を握る?如意衣装店のキャスト
琉璃の母方の親戚が経営する如意衣装店。彼女の才能が開花する重要な舞台となります。
安四郎(あん しろう)役:アーリムージアン・トゥーアルスーバイコー
琉璃の伯父(母の兄)で如意衣装店の店主です。「安」は唐で暮らすソグド人(イラン系)が名乗った姓。
ウイグル族の俳優さんが起用されているのはそのためと考えられます。
安四娘(あん しじょう)役:マイディーナ
琉璃の生母です。庫狄延忠の元妻。安四郎の妹です。弟子の卓錦娘に陥れられて投獄され、庫狄延忠とも離縁されました。
マイディーなさんもウイグル出身です。
阿霓(あげい)役:ヤン・シュエ
如意衣装店の職員。店を任されています。後に琉璃の侍女となります。
「風起花抄」唐の皇室キャスト
唐の宮廷では権力と陰謀が渦巻いています。物語の背景となる皇室の人々をご紹介します。
太宗 李世民(たいそう り せいみん)役:タン・カイ
太宗 李世民は唐の第2代皇帝です。ドラマでは晩年が描かれます。
譚凱(タン・カイ)
中国の俳優です。1972年1月13日生まれ。俳優だけでなく2001年には北京電視台の番組で司会を務めるなど、多方面で活躍しています。
<主な出演作>
2016年:『王女未央』 河西王 北涼皇帝
2020年:『燕雲台』 耶律罨撒葛
2022年:『馭鮫記』 四方神君
楊妃(ようひ)役:シー・ユーリー
太宗の側室で四妃のひとりです。曹王の母にあたります。皇后が亡くなった後、太宗の寵愛を集めていました。
曹王 李明(そうおう り めい)役:ジャン・ワンイー
太宗の十四男。楊妃の子です。野心家で皇太子の座を狙い、あの手この手で皇太子を陥れようとします。
臨海大長公主(りんかいたいちょうこうしゅ)役:チェン・ユーフェイ
太宗の妹。李治の叔母にあたります。裴行倹の義母でもあり、河東裴公府を仕切る人物です。裴行倹の前の妻・陸琪娘をいびり殺した過去があります。
「風起花抄」朝廷を動かす人々のキャスト
朝廷の人々をご紹介します。
蘇定方(そ ていほう)役:ユイ・イエンカイ
建国時から活躍する大将軍。裴行倹に兵法を教えた師匠にあたります。
卓錦娘(たく きんじょう)役:リー・シンイー
安四娘(琉璃の母)の弟子でした。安氏を陥れその死の原因を作りました。後に尚服局の大家となります。物語の重要な悪役です。
孫徳成(そん とくせい)役:ユー・ホンヂョウ
不禄院の主事内侍です。琉璃を引き取り、18歳になるまで育てました。琉璃の父親代わりといえる人物。
小順子(しょうじゅんし)役:ユー・ビン
孫徳成の部下の若い内官。琉璃と一緒に育ち、少し気弱なところがあります。
「風起花抄」をもっと楽しむ豆知識
「風起花抄」の世界をさらに深く知るための豆知識をご紹介します。
唐代の華やかな衣装文化「夾纈」とは?
ドラマに登場する「如意夾纈店」の「夾纈(きょうけち)」は、唐時代に流行した染め物の一種です。日本では「板染め」とも呼ばれます。
木製の板で布を挟み、染料を染み込ませることで美しい模様を作り出す技法です。現代では珍しい伝統的な技術ですが、ドラマではこの華やかな衣装文化が重要な要素となっています。
モデルとなった歴史上の人物たち
「風起花抄」には、歴史上の人物をモデルにしたキャラクターが多数登場します。
主人公の庫狄琉璃は武則天に仕えた女官 華陽夫人・庫狄氏がモデル。
裴行倹や武則天(武媚娘)、高宗(李治)、太宗(李世民)など多くの実在した人物がドラマに登場。歴史の記録とはまた違った一面を見せています。
史実とドラマでの描かれ方の違いを知るのも、楽しみ方のひとつでしょう。
ドラマ「風起花抄」基本情報
原題 | 風起霓裳(ふうきげいしょう) |
英語タイトル | Weaving a Tale of Love |
製作年 | 2021年 |
総話数 | 全40話 |
原作小説 | 「大唐明月」 |
原作者 | 藍雲舒 |
まとめ
「風起花抄」の主要な登場人物とキャストを詳しくご紹介しました。
主人公の庫狄琉璃を演じるグーリー・ナーザーの美貌と、彼女を何度も助ける若きエリート、裴行倹役のティミー・シューの爽やかな演技は注目です。
そして、後に中国史上唯一の女帝になる武才人を演じるシー・シーの存在感もまた見どころの一つと言えますね。
ドラマの庫狄琉璃は不幸な生い立ちにより宮中で成長しました。宮廷での争いや彼女を取り巻く庫狄家の人々の思惑が複雑に絡み合い、琉璃に様々な試練が襲いかかります。
「風起花抄」は華やかな唐の衣装文化や、歴史上の実在人物をモデルにしたキャラクターが多数登場。様々な楽しみ方の出来る作品です。
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