中国ドラマ『度華年(どかねん)』は人生をやり直す公主・李蓉と裴文宣の物語。この記事ではキャスト・登場人物・相関図・四勢力の構造を史実の視点からも詳しく紹介します。
この記事でわかること
- 相関図:主要人物の人間関係を図で紹介。
- 主要キャスト・登場人物の関係性
- 皇室・寒門・名門・後宮の四勢力
度華年(どかねん)あらすじ・ネタバレ|見どころと感想
中国ドラマ 度華年の相関図:前世と今世の違いとは?
中国ドラマ 度華年(どかねん)に登場する人物の相関図を紹介します。
李蓉・裴文宣・蘇容卿を中心に関係する周囲の人物の関係を図で表現しました。色付きの実線は今世、グレーの実践は前世を意味します。

度華年 人物相関図(色付き実線は今世の関係、グレーの線は前世の関係を示す)
前世と今世では人物関係に違う部分もあります。この相関図を見ると、主人公・李蓉と裴文宣を中心に、蘇家や上官家などの貴族勢力や皇族がどのような関係にあるのかがわかります。
『度華年』登場人物・キャスト一覧
主要キャストは次のとおりです。役名/俳優/勢力・立場/前世・今世の要点がひと目で分かるようにまとめました。
| 役名 | 俳優名(読み) | 所属勢力・立場 | 特徴・前世/今世の要点 |
|---|---|---|---|
| 李蓉 (リー・ロン) |
趙今麦 (チャオ・ジンマイ) ※子役:李洛伊 |
皇室/大夏 長公主 | 前世で毒殺されるが18歳に転生。運命を変えるため宮廷政治に挑むヒロイン。 |
| 裴文宣 (ペイ・ウェンシュエン) |
張凌赫 (ジャン・リンホー) |
寒門/宰相 | 寒門出身の天才官吏。前世では李蓉と敵対するが、今世で誤解の真相を追う。 |
| 蘇容卿 (スー・ロンチン) |
陳鶴一 (チェン・ホーイー) |
名門 蘇家/次男 | 冷静な策略家。前世の記憶を保持した転生者で、再び権力闘争の中心へ。 |
| 李川 (リー・チュワン) |
劉旭威 (リウ・シューウェイ) ※子役:王俊喆 |
皇室/皇太子 | 姉・李蓉への忠義と国家の責務の間で揺れる若き皇太子。 |
| 上官雅 (シャンガン・ヤー) |
成果 (チェン・グオ) |
名門 上官家/太子妃候補 | 優雅だが野心を秘める貴族令嬢。後宮と政治を結ぶキーパーソン。 |
| 秦真真 (チン・ジェンジェン)/ 荀川 (シュン・チュアン) |
鶴秋 (ホー・チウ) |
寒門/督察司・巡察使 | 前世は李川の側室。今世は冤罪で没落した秦家の娘として生まれ変わり、李蓉に忠義を尽くす。 |
次に、それぞれの人物の背景や見どころを詳しく紹介します
李蓉(リー・ロン)
- 演:チャオ・ジンマイ(趙今麥)
- 2002年9月29日生
- 他の出演作:「ロマンスの降る街」「開端」
- 子役:李洛伊
毒殺されたあと十八歳の自分に転生した彼女は、「今度こそ運命を変える」と決意。前世の記憶を武器に、再び裴文宣と出会い、皇帝や名門たちの思惑が渦巻く宮廷政治の中心へ飛び込んでいきます。
皇族としての責務と一人の女性としての自由。その両方を手放さない李蓉は「愛の犠牲者」ではなく愛と誇りを両立させようとする現代的なプリンセスとして描かれます。
李蓉について更に詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。
→度華年の李蓉(リー ロン)とは?転生した長公主の人物像
裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)
- ジャン・リンホー(張凌赫)
- 1997年12月30日生
- 他の出演作:「探偵麗女」「寧安如夢」「蒼蘭訣」
大夏王朝の宰相。寒門出身ながら若くして頭角を現し、前世では首輔(宰相のトップ)にまで上り詰めた天才官僚です。
皇女・李蓉の夫として前世を共にしましたが、陰謀と誤解が重なり、妻と敵対する立場に追い込まれてしまいます。
包囲討伐されて命を落としたあと、彼も李蓉と同じく転生。今世では八品御史台の納言から出発し、自らの出世と、大夏の政治を立て直す道を探っていきます。
感情を見せない冷静な仕事ぶりとは裏腹に、その胸の内には強い正義感と、かつて愛した女性への深い想いがあります。「理性と情熱のあいだで揺れる男」として描かれるのが裴文宣の魅力です。
裴文宣について更に詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。
→度華年 裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)とは?
蘇容卿(スー・ロンチン)
愛か野心か。再び運命を操ろうとする策士。
- 演:チェン・ホーイー(陳鶴一)
- 2000年10月12日生。
- 他の出演作:「五福の娘たち」など。
大夏王朝の名門・蘇家の次男。端正な顔立ちと鋭い頭脳を持ち、冷静な策略家として宮廷に睨みをきかせる人物です。
前世では皇室と宰相府の対立を陰で操り、李蓉を死へ追いやった“黒幕”とされる存在です。
ところが彼も前世の記憶を抱えたまま転生。蘇家の威信と権力を取り戻すために動き出す一方で、李蓉や裴文宣の選択にも強い関心を寄せます。
表向きは計算ずくの策士ですが、その裏には報われなかった感情や羨望も隠されています。主人公たちと表裏一体の「もう一人の転生者」として、物語を大きく動かす役どころです。
蘇容卿について更に詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。
上官雅(シャンガン・ヤー)
笑顔の裏に野心を隠す、宮廷一の“優雅な策士”。
- 演:チェン・グオ(成果)
- 1995年5月23日生。
- 他の出演作:「笑門来福」「婚内婚外」
皇后・上官玥の姪。名門に生まれた令嬢。外見は気品にあふれ礼儀正しく、いつも穏やかな笑みを浮かべています。けれどもその微笑みの奥には「太子妃の座を手に入れる」という強い野心が隠されているのです。
表向きは李蓉とも親しい関係を保ち、常に周囲の動きを見極め宮廷内の力関係を冷静に観察しています。
その慎重な一手一手が、やがて皇后派と柔妃派の対立をさらに深めていくことになります。
上官雅は、静かな笑みの裏で誰よりも鋭く時代を読んでいる。そんな“策士”ともいえる存在です。
秦真真(チン・ジェンジェン)/荀川(シュン チュアン)
不遇から立ち上がる忠義の花。李蓉に仕える女性巡察使。
- 演:鶴秋(ホー・チウ)
- 2004年3月30日
- 他の出演作:「樹下有片紅房子」
前世と今世で大きく立場が変わる人物のひとり。
秦真真はもともと寒門・秦家の令嬢として生まれました。
前世では皇帝・李川の側室でした。李川の寵愛をうけたものの、後宮では寒門ゆえにひどい扱いを受け毒によって命を奪われます。
今世では一族が冤罪によって失脚、囚われてしまいます。李蓉は秦真真に偽りの死を与え、「荀川」という名と新しい任務を与えました。秦家の者を守りを冤罪を晴らすための証拠を集めること。
のちに荀川は督察司の巡察使として活躍します。冷静で正義感が強く、どんな危険の中でも決して怯まない女性でした。李蓉の盾となり、時には彼女の代わりに主張する。そんな荀川は女性の友情と忠義の象徴のようです。
秦真真/荀川について更に詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。
→度華年の秦真真/荀川とは?
四つの勢力と人間関係|誰が敵で誰が味方?
『度華年』の舞台は王家や家柄、愛憎が渦巻く複雑な政治の世界。 主人公は、生まれ変わった李蓉と裴文宣です。 二人の恋はそう簡単にはいきません。四つの勢力がそれぞれの思惑で二人を揺さぶるのです。 彼らがどう関わりあい、何を狙っているのか。その関係をスッキリ整理してみましょう。
皇室勢力:王権を維持しようとする者たち
李明は国家の安定を最優先に考える冷静な君主でした。でも娘の李蓉を政治の駒として扱い、寒門出身の裴文宣に嫁がせます。でもその決断が後に王朝を揺るがす転生のドラマを生み出すことになるのです。
李蓉のように束縛を嫌い自分の意思で生きていこうとする人もいます。
皇后・上官玥は上官家の威信を守るため、姪の上官雅を太子妃にしようと画策します。「皇后派」と「柔妃派」の対立が、後宮の中だけでなく政治の世界にも影響していくのです。
王権維持 vs 個人の自由、血統の維持、生まれ持った宿命
寒門勢力:理想を掲げる新しい力
寒門とは名門の血ではなく。家柄の低い人達。かつては名門でも没落した家。科挙に合格して役人になった人など。立場は様々。
この勢力を代表するのが裴文宣と秦真真。裴文宣は皇帝に信頼され、宰相まで登りつめた人物でした。
けれども貴族たちからは軽んじられ、李蓉との政略結婚によって宮廷の渦に巻き込まれていきます。
秦真真は冤罪で没落した寒門の娘。李蓉に救われて忠誠を誓い、後に正義を貫く巡察使として登場します。彼女は“寒門の良心”と呼ばれ、裴文宣とは違う形で理想を守り抜くのです。
理想と現実、世の中を新しくしたい、自分たちの正義を貫きたい
名門勢力:既得権を守ろうとする者たち
古くから王朝を支えてきたのが名門・蘇家や上官家。いわゆる貴族。
その中心にいるのが蘇容卿と兄の蘇容華です。
蘇容卿は前世で李蓉の命を奪った人物。そして転生後もその記憶を持つ、もう一人の転生者なのです。
彼の野心と復讐心は、物語を揺るがす最大の脅威となります。
一方の蘇容華は、弟を支えていましたが、次第にその狂気から離れていきます。兄弟の関係は血縁関係と権力の両立の難しさを表しているようです。
地位の維持、権力への執着、変化を恐れる。
後宮勢力:それぞれの立場を背負った女の闘い
宮廷内でもうひとつの戦場となるのが後宮です。中心になるのは皇后・上官玥と柔妃(蕭柔)。
柔妃は一見おだやかに見えますが、実は皇后にも劣らない策略家。息子を皇太子にするために「蕭家派」を築き、上官家に対抗します。その策はやがて皇帝すら巻き込むことになり、後宮も政治の舞台というのを思い知らせてくれます。
彼女たちはただ個人の欲望のためだけに争っているのではなく、子供や家を背負っているのです。そのため立場も複雑。皇家・名門勢力・寒門勢力の代理戦争のようにもなっています。
自分の生き残りをかけた戦い、子供や実家のため
四つの勢力に注目すればドラマがわかりやすい
度華年は登場人物が多くて混乱しそうですが。ここで紹介したような大まかな覚え方をすると、ドラマがわかりやすくなります。
でも一人の人間が様々な立場に所属しているときもあります。上官玥は皇后で皇室の人間ですが、上官家のものでもあります。李蓉も皇族ですが、その縛りから抜け出そうともがきます。
この四つの勢力と前世の因縁や今世の人間関係もからまっているのが『度華年』最大の見どころです。
ドラマが進むにつれて、愛憎劇から様々な人の人生が複雑にからみあう物語へ。そして政治劇へと深化していきます。ヒロインたちの価値観や言動は現代的ですが、魏晋南北朝風の宮廷劇を現代風にアレンジした作品と言えるかもしれません。

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