「墨雨雲間」5話・6話・7話・8話のあらすじをお届けします。
薛芳菲は家族の冷遇や大人への通過儀礼“笈礼”を乗り越えます。さらに名家との縁談、学問の場での新たな挑戦、仲間との絆など、次々と舞い込む困難に立ち向かう姿が描かれます。
本記事では5話から8話までの主要な出来事や物語の山場、今後への布石をわかりやすくまとめました。
この記事で分かること
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薛芳菲が成人式で受けた数々の策略とどうきりぬけたか
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名家・趙家との縁談の顛末と女性の立場、当時の結婚観
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男女合同試験「歳試」に向けた学園生活の始まりとその意義
全体のあらすじを見たい方は
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墨雨雲間 5-8話 各あらすじへのリンク
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5話 薛芳菲は監禁と妨害を乗り越えて成人式に堂々と登場。第5話あらすじ
6話 薛芳菲は趙家との縁談を破談に持ち込み、名誉を守りつつ敵の罠を退けました。第6話あらすじ
7話 薛芳菲は沈玉容の審査を乗り越え、ついに明義堂への入学を許されます。第7話あらすじ
8話 薛芳菲は偽画騒動を解決。葉世傑たちとチームを組んで歳試で勝負することになりました。第8話あらすじ
墨雨雲間 5話あらすじ 策には策を
あらすじ5話
薛芳菲は玉佩を持って帰宅。でも姜家の親族からの冷遇にさらされます。
姜玉娥の嫌がらせには、落ちた楽譜を彼女の衣服で拭き取る大胆さで対抗。庭では姜若瑶が琴の弦を切って「私のものは誰にも渡さない」と敵意を剥き出しにします。季淑然は薛芳菲に薬を盛り、成人式から締め出そうとしました。薛芳菲は機転でかわしますが、別の手で眠らされて部屋に閉じ込められてしまいます。
式典当日、姜家の客人たちは「姜梨」の不在を不審に思いますが薛芳菲は助けを得て見事に登場。華やかな姿で壇上に立ち、家族や客人の前で「姜梨」として紹介されます。
薛芳菲は「母がいるからと」柳夫人の簪の贈呈を辞退、季淑然は体面を取り繕うため自ら高価な簪を贈るしか亡くなってしまいます。成人式の後、薛芳菲は亡き姜梨のために完璧な成人式をやり遂げたと心の中で姜梨に報告するのでした。
式の後、周彦邦の婚約話もきっぱりと断り、蕭蘅は彼女の正体にさらなる疑いを抱くのでした。
解説:笈礼(成人式)と簪(かんざし)の儀式
このエピソードで描かれる「笈礼」は、古代中国で女子が大人として認められるための通過儀礼です。髪を結い上げ、母親や年長の女性から簪を授かることで、正式に家族や社会の一員とされます。簪はただの装飾品ではなく、親から娘への「これからは大人として責任ある行動を」という意味が込められていました。
ドラマでは柳夫人や季淑然の簪の贈呈をめぐるやり取りを通じて、家族内の立場や思惑が細やかに表現されています。
史実でも、こうした成人式は厳粛に行われました。簪の贈り主によって本人の社会的な立ち位置や親子関係が示されるからです。だから誰が簪を送るかはすごく重要なのです。(参考:『儀礼』・『礼記』)。
注目点:なぜ季淑然は簪を贈ったのか?
あんなに意地悪な季淑然が、最期には自分の大切な簪を堂々と薛芳菲(姜梨)に渡ししまいます。薛芳菲の作戦は成功、ここが今回の一番スカッとする部分ですね。
ドラマの成人式は史実の通過儀礼とは違い。家族の絆と体面(メンツ)が問われる社交の場として描かれました。柳夫人が「姜梨は10年も家で冷遇されてきた」と指摘したので周囲の人たちは「あの子は可哀想」と同情し始め、姜家の裏事情がバレそうになってしまいます。
このままでは季淑然は「冷たい義母」「家の恥」と見なされてしまうのです。さらに柳夫人が自分の簪を贈ろうとしたのは姜梨の「本当の母親は私よ」と皆に示す行為でした。
ここで季淑然が黙っていたら姜家の主婦としての面目は丸つぶれ。だから彼女は歯を食いしばり、自分の最も高価な簪を抜いて薛芳菲の髪に挿したのです。季淑然は体面を守るため、ああするしかなかったのでしょう。
墨雨雲間あらすじ6 宴の仕返し
6話あらすじ
姜若瑶の顔に突然赤い湿疹が出現。耳飾りに檀香が仕込まれていたことが発覚します。薛芳菲は落ち着いて「香巧が耳飾りをすり替えた」と証拠を突きつけ、見事に冤罪を回避しました。祖母の姜老太は、これ以上薛芳菲を巻き込まないため、関係した侍女たちを売り飛ばす厳しい処分を下します。
一方、季淑然は薛芳菲を遠ざけるため、名家・趙家の縁談を勝手に進めます。しかし顔合わせで現れた趙斉は薛芳菲を「跡継ぎを産むだけの存在」としか見ず、薛芳菲は一瞬で彼の本性を見抜きます。
二人きりの場で趙斉の浮気相手の存在まで指摘。強い態度で突っぱねたため、趙斉自ら縁談を断りました。その夜、薛芳菲は友人・代雲との日々を思い出し、「女を道具扱いする男には決して屈しない」と誓うのでした。
一方、蕭蘅は楊松の屋敷で事件の真相を追うも、楊松が自害していたことから裏で糸を引く存在を察知します。
朝廷では沈玉容が新たな科挙改革を提案。保守派の李仲南と激しく対立。皇帝は改革の実行を命じて政界にも新たな波乱が生まれようとしていました。
注目点:名家の縁談と女性の立場
趙斉の態度は本当に腹が絶ちますが、当時の名家ではこういう考えは当たり前のようにありました。
ドラマは架空王朝ですが、雰囲気的には宋時代をモデルにしているようです。名家の娘たちの縁談は本人の意思より家の利益と体面が最優先されました。特に官僚や有力な名家では、結婚は個人の幸福ではなく家の取引として扱われるのが普通でした。
ドラマの趙斉は姜家の娘は跡継ぎを産むための存在としか見ていませんでした。実際、当時の名家では男子を産むことが正妻に求められる最大の役割。女は家系を絶やさぬ道具とまで考えられていました。
薛芳菲が自分の意志を優先して破談にしましたが、現実には難しい。だからこそこの場面には特別な爽快感があるのですね。
墨雨雲間あらすじ 7話 よみがえる惨劇
7話あらすじ
沈玉容は長公主婉寧の政治的な駆け引きに苦しみますが、皇帝から男女合同の試験を任されます。婉寧は自身の過去の人質体験を盾に、女子校・明義堂と男子校・国子監の垣根を越える新制度を提案、強引に押し通しました。
一方、薛芳菲は桐児に字を教えながら、男女合同試験への参加を決意します。家庭教師による資格審査を受けることになりますが、その役に選ばれたのは沈玉容でした。
彼は季淑然から多額の謝礼を受け取り、薛芳菲を不合格に導くよう仕向けられます。しかし薛芳菲は面接の中で沈玉容の過去や良心を刺激、彼の心を大きく揺さぶりました。
試験後に表向きは1年遅らせるべきとしつつも、本心では「彼女には十分な才がある」と姜元柏に伝え、薛芳菲の明義堂入りを後押しします。
登校初日には様々な嫌がらせが待ち受ける中、薛芳菲は「歳試で首席を狙う」と宣言し波乱の学園生活が始まるのでした。
解説:歳試とは
ドラマでは薛芳菲は明義堂に入って歳試で首席を狙うと宣言します。
「歳試」は史実にも存在する試験のこと。学校(書院)の「歳試」は生徒の学業成果を評価する試験のことで。毎年行われるので「歳試」と言われます。
儒学や詩文、書の実力などが問われ成績優秀者は表彰されたり、上級学校や科挙の推挙対象になったりしました。
ただし国子監や書院の学生は科挙に受かるのが目的。ある程度の実力のある人は歳試はそっちのけで科挙のための勉強を優先する人も多かったようです。
解説:男女合同試験の実現性と史実との差
ドラマでは薛芳菲が男女合同で試験を受け、学問の場で競い合うという展開になってきました。宋代にも女性教育の場がありましたが。一族内での良妻賢母を育てるための場所です。
ドラマのように本格的な学問をする場ではありません。実際の宋代や王朝時代で女子が男子と同等の試験を公式に受ける制度は存在しませんでした。
まして科挙といえば現代の東大受験よりも難しい超難関。
史実とは違うけれどもこうした演出は最近増えています。これも現代中国社会の「男女平等」や女性の社会進出を意識した演出といえるでしょう。
墨雨雲間あらすじ 8話 茶楼の芝居見物
第8話 あらすじ
葉世傑が街中で孟紅錦に「名画を壊した」と言いがかりをつけられ、巨額の賠償金を請求されます。これは李廉が葉世傑を追い詰め、恩を売るために仕組んだ罠でした。しかし薛芳菲は画の材質や印の矛盾から偽物だと見抜いて騒動を解決させるのでした。
薛芳菲はこの騒動で柳絮や葉世傑と信頼関係を築いて姜景睿も加わって即席の歳試チームが結成されました。さらに葉世傑も薛芳菲側につくことを決断。
孟紅錦は「歳試で負けたら土下座」と挑発して李廉も「薛芳菲が負けたら貞女堂送り」と賭けをします。薛芳菲はこの賭けを受け入れ、歳試に全てを懸けることにしたのでした。
解説:偽画と印影(印章)をめぐる詐欺と社会
ドラマでは孟紅錦が絵画の詐欺にあいましたが。王朝をとわず中国では絵画や書跡の贋作・偽造事件が頻繁に発生しました。名画や名筆には収蔵家や歴代皇帝の印章が押されており、その「印影」が真贋を見分ける重要な手がかりになっていました。
ドラマで薛芳菲が印章の違いで偽物を見抜いたのはそうした知識が合ったからでしょう。とはいえ、印章の偽造もありますから。現実には真贋を見極めるのは難しかったようです。
『宣和画譜』や『石渠宝笈』など、歴代の書画鑑定記録が参考になります。
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