明蘭才媛の春 21・22・23・24・25話のあらすじを振り返ります。
斉衡の告白から破談、宥陽での出来事や顧廷燁の転機まで、物語は大きく動きました。姉の離縁を成立させるため明蘭が秘策を打ち出します。
この記事では、21~25話の展開を紹介。史実だとどうなるかを比較しながら、ドラマのエピソードを分かりやすく解説します。
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明蘭 才媛の春 あらすじ ネタバレ全話一覧紹介をご覧ください。
※この記事はドラマ『明蘭』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
この記事で分かること
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21~25話のあらすじとネタバレ
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斉衡の告白が「常識外れ」とされた理由
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斉衡が母の判断に逆らえなかった背景
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明蘭が淑蘭救出のために選んだ作戦
明蘭21話:斉衡の告白
21話あらすじ 大それた願い
顧廷燁は息子の書昌を連れて姿を消した朱曼娘を追い求めて旅に出ました。その道中で、思いもよらず趙宗全親子が襲われる場面に遭遇してしまいます。顧廷燁は必死に戦って彼らを救い出し、恩人として迎えられることになります。
そのころ都では平寧郡主の誕生日宴が開かれていました。そこで斉衡が明蘭を正妻に迎えたいと願い出たものですから、場が一気に騒然となってしまいます。とはいえ郡主はすぐに返事をせず、いったん保留にして様子を見ることにしました。
盛家では長柏の婚礼準備が着々と進んでいましたが、侍女たちがいくつか問題を起こしてしまいます。明蘭は軽い処分にとどめ、まずは状況を注意深く観察することを選びます。でも、王若弗はより厳しい罰を実行。その出来事をきっかけに明蘭は王若弗に自分の本心を明かし暮蒼斎の秩序を整えていくことになるのでした。
注目点:斉衡の正妻願いはどれほど常識はずれだったのか?
斉衡は誕生日宴という公的な場で明蘭を正妻に迎えたいと願い出ました。場が騒然となるのも当然で、郡主(斉衡の母)は即答を避けました。
平寧郡主(斉衡の母)は明蘭が嫡子の正妻にふさわしくないと思っています。
宋代の婚姻では家格の釣り合いが重視され、公爵家ほどの高位の家ともなれば正妻は同等かそれに近い名家から迎えるのが定石でした。しかも庶子出身の娘を正妻に望むというのは常識はずれと言われても仕方ありません。
しかもドラマのように宴席で突然親に正妻にしたいと願い出るのは、かなり脚色が入った演出です。その常識破りの願いが斉衡の真剣さを引き立てているのですが。今までの平寧郡主の持つ権威と斉衡の描かれ方から見て実現は難しいというしかありません。
明蘭22話:平寧郡主の決定と逆らえない斉衡
平寧郡主は斉衡と盛家三姉妹に兄妹の契りを結ばせ、明蘭との縁を断ちます。明蘭は現実を受け入れて宥陽行きに同行し、斉衡は信物を渡して結婚を誓います。祖母は明蘭を励まし、彼女は前を向く決意を固めます。
22話あらすじ 変わらぬ想い
明蘭は長柏の侍女整理がうまくいったものの、兄を巻き込んでしまったことが心に引っかかって落ち込みます。でも大奥様に励まされるうちに少しずつ気持ちを立て直していきます。
盛長柏と海氏の婚礼の日。平寧郡主は斉衡と盛家三姉妹に兄妹の契りを結ばせ、明蘭との婚姻を断ってしまいます。明蘭は場を荒立てないよう静かに受け入れますが、斉衡は言えませんでした。
その夜、祖母は家柄が優先される現実を示しつつ明蘭をそっと支えます。やがて明蘭は宥陽行きに同行することになりました。
斉衡は別れ際に小さな人形を渡して結婚の思いを伝えるのですが。明蘭はその気持ちを胸に船へと向かうのでした。
注目点:斉衡はなぜ母の「兄妹の契り」に反論できなかったのか?
斉衡は誕生日宴で思い切って明蘭を正妻に迎えたいと告げたものの、母が盛家三姉妹を義兄妹にする提案を出すと、何も言い返せません。
本人の気持ちは明蘭に向いています。でも、名門の若旦那として公衆の場で母の政治判断に逆らえば、家の威信を損ね、盛家にも迷惑をかけるため、沈黙するしかありませんでした。
現代人なら斉衡を意気地のない男と思うのは当然ですが。
儒教社会で育った斉衡は「母の判断に従う」ように教育されています。かといって根回しや駆け引きもできません。経験や覚悟があればそれを覆す方法を考えるかもしれませんが。それもありません。感情で動くだけです。
ドラマはあえてこの弱さを描き、斉衡には明蘭の人生を守る力がないことを表現しているのだと思います。
明蘭23話:明蘭が動かした顧廷燁の未来
盗賊に襲われた明蘭は顧廷燁に救われ、彼に都へ戻る理由を示して軍入りを決意させます。宥陽では従姉たちと交流し、商家を見下す姑の横暴に品蘭が反論します。一方、顧廷燁は末端部隊で夜襲準備を独断で進めます。
23話あらすじ 二人の従姉
明蘭は船の中で盗賊に襲われ大混乱となりました。小桃だけはどうにか助けたい一心で必死に動き回り、逃がすための時間を作ろうと川へ飛び込むのでした。
彼女が気がついたとき、そこは顧廷燁の家でした。助けてくれたのが彼だと知ると、胸の奥に張りつめていたものがふっと緩むような気がするのでした。
顧廷燁は朱曼娘に連れ去られた息子を探すため、漕幇に頼らざるを得ない事情を静かに語ります。その切実さに触れた明蘭は娘の書蓉は都で育てたほうがよいと穏やかに助言。顧廷燁も迷いを断ち切るように軍へ入る決意を固めていきます。
宥陽に着いた明蘭は従姉の淑蘭と品蘭に温かく迎えられ、ふたりと親しくなっていきます。ところが中秋節の宴では淑蘭の姑がやってきて、盛家を見下すような物言いをして険悪な雰囲気に。その言葉に品蘭が反論し、明蘭もそっと味方するのでした。
その頃、顧廷燁は趙宗全の紹介で軍に入隊したのですが。末端の部隊に配属されてしまいます。
注目点:秀才の息子と、省試合格者の明蘭の兄はどれだけ違うのか?
中秋節の宴で淑蘭の姑は「うちの息子は秀才よ」と得意げに語り、商人出身の盛家を見下します。これに対し品蘭は「秀才なんて12歳からずっと足踏み。明蘭の兄は官職についた」と言い返し、場の空気を一気にひっくり返します。
ここで描かれているのは、性格の衝突ではなく「科挙のどの段階まで進んだか」で人の格がはっきり分かれる宋代の現実です。
秀才止まりの男は「勉強はしたが結果は出せていない人」、省試合格者は「実際に国家に認められた人材」という扱いです。
つまり品蘭は「あなたの息子は入口で足踏みしているだけ、明蘭の兄はゴールまで走り切って官吏になった」と、公然と“格の違い”を突きつけたことになります。
これで姑の自慢は一気に色あせ、盛家のほうがむしろ社会的に優位だと同席者たちにもはっきり伝わる場面になっています。
明蘭24話:淑蘭を救うため明蘭が動く
24話あらすじ:娘たちの幸せ
顧廷燁は前線で夜襲の気配を察しますが、将軍が相手にしないため動くことすら拒むばかり。そこで顧廷燁は命令を偽り部隊を動かします。やがて敵軍が本当に襲来し、顧廷燁の読みどおりの激戦に。彼は敵将を討ち取り部隊も見事に撃退に成功しますが、功績はすべて将軍のものにしました。でもその姿に周囲の者は感心します。
一方そのころ宥陽では淑蘭が夫の暴力や、挙げ句の果てには芸妓を側妻に迎えようとする仕打ちに追い詰められていました。
明蘭はその苦しみを見て「もう離縁しか道はありません」とはっきり告げます。まずは盛家名義の店舗を閉じ、孫家の懐を締めつけて体勢を崩し、話し合いの場へ引っ張り出す作戦に出ます。
しかし交渉は結局決裂。そこで明蘭は次の一手として花娘の戸籍証文を手に入れるため妓楼へ向かい、証文を切り札にした反撃の準備を着々と進めていくのでした。
注目点:明蘭はなぜ店を締め上げたのか?
淑蘭の離縁をめぐって話し合いはまったく進みませんでした。ここで明蘭は「店と権利書」を押さえるやり方で対抗しました。
孫家で働く盛家の使用人を全員引き上げさせ、盛家名義の店舗の権利書を持ち帰らせ、長梧に命じて店を一斉に閉じます。すると孫家は売上が一気に止まり、日々の出費さえ苦しくなっていきます。明蘭は「孫家の生活がどれだけ盛家の店と資本に寄りかかっているか」を正確に理解して、その急所を押さえたのです。
この策が有効なのは、①法的な所有権、②商売上の信用、③世間体を同時に揺さぶれるからです。
店の名義は盛家側にあり権利書を握るほうが法律上も強い立場です。店を閉じれば孫家は現金収入を失います。さらに「盛家と揉めて店を閉められた家」という評判が立てば、周囲の商人からの信用も落ちます。
明蘭は暴力でやり返さず、訴訟にも持ち込まず、「生活が成り立たなくなる苦しさ」から孫家自身に折れさせる方法を選んだのです。これは淑蘭の名誉をなるべく傷つけないための方法でもありましたた。
明蘭25話:
25話あらすじ 波乱の兆し
明蘭と品蘭は妓女・花娘の戸籍証文を持ち帰り、孫家との離縁交渉の席でそれを提示します。
盛家に伝わる家訓を理由に「妓女を側妻に迎えるのであれば、淑蘭を返すべきです」と申し述べ、さらに孫志高の秀才資格が取り消される可能性を示して相手を追い込みました。
最終的に、嫁荷を半分返却することを条件として離縁が成立します。淑蘭は暴言を浴びせる夫に対してツバを吐きかけ、関係を完全に断ち切るのでした。
その後、明蘭は大奥様から行き過ぎた点を諭されますが、「次は自分の幸せを守りなさい」と教えを受けます。しかし大奥様は病に倒れ亡くなりました。
悲しみのなか葬儀が行われますが、その最中に賊が襲来。混乱の中で明蘭ははぐれますが、顧廷燁に救われ袖箭を託されます。明蘭はそれを用いて賊を退け、無事に盛家へ戻ることができたのでした。
注意点:明蘭がとった策は有効だったのか?
経済封鎖を受けた孫家はそれでも離縁を渋り淑蘭側に非があるように話を進めようとします。ここで明蘭は花娘の戸籍証文を利用して孫家の「制度上の弱点」を突く方法をとりました。
証文には花娘が妓女で妓楼に正式登録されていることが明記されており、これだけで孫志高の側妻迎えが“正しい手続きではない”ことが証明できます。
さらに盛家には「妓女を側妻に迎えない」という家訓があり、証文を根拠にすれば規律を破ったのは孫家だ」と公にできるのです。
明蘭の策が有効だった理由は、法・家訓・世間体の三方向から孫家を追い詰めたことです。妓女を側妻に迎えたことがバレたら、孫志高は秀才資格を取り消され科挙で役人になる資格を失います。これは本人にとっても家にとっても致命的な痛手です。だから孫家は離縁を受け入れるしかなかったのです。
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