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明蘭 6・7・8・9・10話あらすじネタバレ:明蘭と廷燁に迫る家門の影と試練

明蘭才媛の春 6話・7話・8話・9話・10話のあらすじを振り返ります。
盛家の姉妹たちには不公平な罰が続き、顧廷燁は母の死の真相を知ったことで家への不信が決定的になります。

両家で“家門の論理”が子どもたちを縛り、明蘭と顧廷燁はそれぞれの立場で生き抜く術を学び始めました。

この記事では6〜10話のあらすじをネタバレ込で紹介。各話の出来事がどんな意味を持つのか をわかりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 盛家と顧家に共通する家門の論理が子どもの運命をどう左右したのか
  • 明蘭が才能を隠し生き残ろうとする理由
  • 顧廷燁が母の死の真相を知り、生き方を大きく変えた理由

 

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明蘭6話あらすじ:顧廷燁と盛家の不公平

顧廷燁は顧家で冷遇され続け、妾の追放と部屋の封鎖まで命じられますが屈しません。盛家では盛明蘭と盛如蘭が不公平な罰を受け、王若弗と林噙霜の対立が再燃します。盛老太太は孔乳母を招いて状況を立て直します。

 

あらすじ: 恩人の帰還

盛家では、盛墨蘭の作り事がもとで、盛明蘭と盛如蘭が祠堂で罰を受けることになり、二人は長い夜を跪いたまま耐え続けました。盛紘は盛墨蘭の言葉を鵜呑みにし、王若弗も如蘭を守れないまま胸を痛めるばかりでした。

そのころ顧廷燁もまた、妾を追い出せと迫られ、部屋まで封鎖される始末で、顧偃開と顧廷煜からの重圧に必死で耐えていました。

そんな混乱の中、盛老太太が孔乳母を呼び寄せたことでようやく場が整い、祠堂に閉じ込められていた盛明蘭と盛如蘭は、ようやく外へ出ることができたのです。

祠堂
一族の祖先を祀る場所。ドラマでは罰として祖先の位牌の前で跪かせる場面がよく出てきます。歴史上も各家では同じことが行われていました。

 

今回の注目点

盛明蘭が“口を閉ざす”のは、なぜ最良の選択なのか?

盛明蘭は衝立裏で何があったのかを説明すれば自分は助かるのに「盛墨蘭が先に歩いていた」という最低限の事実だけを言いました。この慎重さが盛如蘭からは「弱腰」に見え、さらに溝が深まります。

でも明蘭が言わないのは生き残りの知恵です。庶子で母も亡くした彼女にとって家内の争いに巻き込まれるのは最も危険なこと。

中国の歴史ドラマで繰り返し描かれる家中の争いでは、事実よりも誰が言ったかが重視され、証言ひとつが命取りになるのです。

明蘭はその危険を知っているのです。

 

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明蘭話7話 あらすじ:顧廷燁が母の死の真相を知る

顧廷燁は常乳母から母の死の真実を聞きました。盛家では孔乳母の作法教育が始まり、林噙霜と王若弗の対立がさらに激しくなります。

7話 令嬢の嗜み

顧廷燁は常乳母を迎えた後、母・白氏が顧偃開に利用され、流産によって亡くなった真相を初めて知りました。

顧廷煜は顧廷燁の出方を探ろうとしますが、彼は黙って耐えながら科挙合格だけを目標に動きます。

盛家では孔乳母の作法教育が始まり、王若弗と林噙霜が互いに娘の立場をめぐって火花を散らしました。斉衡は明蘭を気にかけながらも、平寧郡主から盛家との往来を厳しく制限されて苦悩します。

 

持参金(嫁妝)
娘が嫁ぐ際に実家から持たせる財産で、家の格や経済力を象徴しました。宋代では非常に重視されました。
 

今回の注目点

顧廷燁が母の死の真相を知って気づいたこととは?

顧廷燁が常乳母の口から語られた白氏の悲劇は「どうして自分だけが冷遇されるのか」という漠然とした怒りを一気に確かなものへ変えてしまう大きな出来事でした。

母は持参金だけを期待され嫉妬や家門の思惑に挟まれて追い詰められ、妊娠したまま命を落としました。真相を知った顧廷燁は、もはやこの家に望みを抱くこと自体が誤りだったと知ります。

法律で守られなかった顧廷燁の母

こうした背景には士大夫社会に広く見られた「門第婚」という家の地位や財政を優先する婚姻制度があります。

宋では妻の持参金は法律上は妻の物で子に相続されるものですが。亡くなった場合は勝手に家の財産にされてしまうこともありました。

今回の出来事は法律と実際の運用は違うという、残酷さがはっきりと表れたできごとといえます。

 

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明蘭8話あらすじ:孔乳母が盛明蘭を褒める

顧廷燁は乳母と朱曼娘の対立に苦労。明蘭は衛姨媽から小蝶事件の真相を聞き、新たな疑問が生まれます。

8話 家柄の呪縛

盛家では孔乳母の授業が始まり、盛明蘭は控えめな態度の裏で確かな理解力を示し、孔乳母に高く評価されました。

顧廷燁は朱曼娘と常乳母の対立を調整し、子どもたちのために二人の和解を試みます。

衛姨媽が揚州から訪ねてきて小蝶が濡れ衣を着せられたと明蘭に告げ、彼女は過去の出来事を思い返しました。

授業の最中に盛墨蘭と盛如蘭が互いにいがみ合う中、孔乳母は陰から三人の素行を静かに観察していました。

 

点茶(てんちゃ)
宋代に流行した茶の作法。湯の温度や泡立て方が重視されました。ドラマでは孔乳母の授業内容に含まれています。こうした作法を覚えるのも令嬢のたしなみです。

 

今回の注目点

盛老太太が明蘭の才能を「隠させたい」のはなぜ?

孔乳母が明蘭の賢さをほめた瞬間、老太太が思わず涙をこぼしたのは才能がそのまま明蘭の幸せにつながる時代ではなかったからです。伸ばすよりも、まずは“目立たずに生き残ること”が大事だと強く感じていたのです。

明蘭には実の母がいないうえ、父からの愛情も薄い立場でした。そんな子が屋敷の中で頭角を現せば、それだけで攻撃の的になります。老太太はその危険を誰よりも理解していたのです。

宋の時代の大きな屋敷では、継母・姉妹・側室の力関係が生活のすべてを左右します。才色に恵まれた少女ほど嫉妬や中傷に巻き込まれやすく、心ない争いに飲み込まれてしまうことも珍しくありませんでした。

だからこそ老太太の判断は当時の庶子にとって一番安全な生き方でした。

 

明蘭話9話 あらすじ:孔乳母の厳しい躾

孔乳母は三姉妹に盛家の家族としての責任を叩き込みました。盛紘は孔乳母の叱責を受け、明蘭を気にかけるようになります。

 

9話 表と裏

盛墨蘭と盛如蘭は作法稽古が終わっても口論をやめず、明蘭は半ばあきれつつその様子を見守っていました。ところが、墨蘭がとうとう涙をこぼし始めたため、明蘭は放っておけずそっと慰めに入ります。

その後、孔乳母は三姉妹それぞれの落ち度を丁寧に指摘し、盛家の娘として家の名誉を守る責任をしっかり理解させるため、三人まとめて罰を与える方針を示しました。そこへ林噙霜が墨蘭をかばって割って入りますが、孔乳母にきっぱりと退けられてしまいます。結局、三姉妹は全員そろって板打ち十回の罰を受けることになりました。

そのあと盛紘は明蘭を呼び止め、静かに言葉を交わします。控えめながらもしっかりと返す彼女の態度に、これまでとは違う落ち着きと成長を感じ取ったのでしょう。盛紘の明蘭を見る目は、ようやく少しずつやわらいでいくのでした。

 

戒尺(かいしゃく)
子女の躾に使われた細い板で、叱責を形式化するための道具。孔乳母が授業前に準備していました。

 

今回の注目点

林噙霜の涙の懇願は、なぜ孔乳母に叱られたのか?

林噙霜は娘の盛墨蘭を守りたい一心で明蘭への罰まで自分が受けると涙ながらに訴えました。でも孔乳母から見ると“身分の線を越えた振る舞い”に映ったのです。

当時の家では正室と側室の立場の差はとても厳格でした。どれほど母としての思いが強くても、妾の林噙霜が主家の判断に口を挟むのは、大きな越権行為と受け取られてしまいます。

後宮で側室が政治に口を出すのが重罪だったように、家の中でも序列を乱す行為は厳しく戒められていました。

孔乳母の叱責には、林噙霜へ秩序を守るよう諭す意味と同時に、盛紘へ「寵愛が過ぎれば家が傾く」という警告も込められていたのでしょう。

 

明蘭話10話 あらすじ:斉衡の贈り物

盛家では嫡庶の対立が続く中、明蘭は学塾の議論で嫡庶問題に答え周囲を納得させました。いっぽう、顧廷燁は母の死への疑念を抱えたまま科挙の準備に向かうのでした。

第10話 孔氏の知恵

盛墨蘭は、孔乳母からの厳しい叱責をどうしても受け入れられず、胸の中の不満は林噙霜とともに盛紘へ向けてますます募っていきました。

一方で明蘭は、衛姨媽と小蝶の件について静かに状況を見極め、周囲の思惑を先に読み取って、衛姨媽を密かに京から逃がすという慎重な策を取ります。

学塾では「嫡子を尊ぶべきか、それとも賢さを重んじるべきか」という議論が起こりましたが、明蘭は嫡庶の問題をあえて二人の男子へ問い返し、その場を自然に収めてみせます。その洞察は庄学究からも高く評価されました。

科挙を前にして盛家と斉家は慌ただしく準備に追われていましたが、斉衡だけは明蘭への想いを抑えきれず、ついに彼女へ紫毫筆を贈るほど気持ちがあふれてしまったようです。

 

紫毫筆(しごうひつ)
最高級の筆で、宋代の士大夫が試験や贈答に用いた品。斉衡が明蘭に一本だけ特別に贈りました。

 

 

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ドラマあらすじ
この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

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