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如懿伝 63・64・65・66話のあらすじとネタバレ:金玉妍の最期

如懿伝55-58話あらすじ |如懿伝67-70話あらすじ ▶

中国ドラマ「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~63・64・65・66話のあらすじとネタバレ感想を紹介。

嘉貴妃(金玉妍)の失脚と死、そして如懿の悲劇的な出産、海蘭への冤罪。裏で暗躍する嬿婉の存在。そして皇帝と如懿の関係が脆くも崩れ去るときが近づいて来ます。

この記事では第63話から66話までのあらすじとの見どころ・歴史的解説をまとめて振り返ります。

※この記事はドラマ『如懿伝』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

他のエピソードを見たい方は 如懿伝 あらすじネタバレ全話一覧 をどうぞ。

 

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如懿伝63話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 如懿が懐妊、後宮に久々の慶事が訪れる。

  • 嘉貴妃(金氏)は玉氏一族の陰謀が露見し庶人に降格・幽閉される。

  • 第四皇子は母の愛を失望と共に見限り、後継争いの構図が変化する。


第63話あらすじ:ついえた野心

◆長公主との再会

遠征を終えた皇帝は長公主と久々に再会する。妹は「先に君臣、後に兄妹」と礼を尽くし、皇帝の贈り物を拒む。かつての絆を取り戻せぬまま、皇帝は深く悔恨を覚えた。

◆嘉貴妃の復位と再びの栄達

玉氏一族の功績により、皇帝は嘉貴妃を復位させる。第四皇子の出入りも許され、嘉貴妃は再び勢いを取り戻すが、次第に野心を隠さなくなる。

如懿の懐妊と波紋

嘉貴妃の不遜な発言で如懿が動揺し、倒れた末に懐妊が判明。皇帝は歓喜するが、海蘭は嘉貴妃の言葉が原因だと進言。皇帝は嬪妃たちを召し、嘉貴妃を厳しく問い詰める。

嘉貴妃失脚

嘉貴妃は弁明を重ねるが、海蘭の追及と嬿婉の暗示で追い詰められ、誓いを立てられずに失脚。皇帝は彼女を庶人に降格し、永珹を履親王の養子とする。母子は永久に引き離された。

次世代の波

第四皇子は母の執念に幻滅し、第五皇子・永琪が新たな注目を浴びる。海蘭は息子に慎みを教え、如懿の懐胎は宮中に新たな希望をもたらす。だが、その裏で皇帝の心は再び新しい妃・宋貴人へと向かいつつあった。

 

感想・見どころ

嘉貴妃はせっかく復権したのに、あっという間に転落してしまいましたね。彼女のすぐ傲慢になる癖はもう治らないのでしょう。皇帝の前で誓いを迫られ、言葉に詰まる姿は痛々しかったですが、皮肉ですね。かつて人を追い詰めた者が今では自分の言葉で滅びるとは。

そして第四皇子が母の「玉氏への忠義」に失望する場面。親子の断絶は悲しいですが、清の宮廷で生きる皇子にとっては母の想いは理解できないでしょう。

解説:玉氏と嘉貴妃の故郷

ドラマでは嘉貴妃の故郷・玉氏がジュンガル平定に貢献しました。玉氏のモデルは李氏朝鮮ですが。史実では朝鮮はジュンガル平定に協力はしていません。実際に兵を出したのはモンゴルです。なので乾隆帝もモンゴルに対してはこのように気を使ったかもしれませんが。朝鮮に対しては気は使いませんでした。

最も史実の嘉貴妃は祖先は朝鮮出身ですが、彼女自身は清の国内で生まれています。彼女自身は朝鮮や王族とは関係はありませんでした。完全なドラマの脚色です。

 

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如懿伝64話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 金玉妍(嘉貴妃)が王氏に裏切られ、哀しみのうちに自ら命を絶つ。
  • 皇帝は世間体のために彼女を「皇貴妃」に追封する。
  • 嬿婉が産婆を操り、如懿の胎児に危険が迫る。

 

第64話あらすじ:虚しい最後

玉氏の裏切りと金玉妍の最期

皇帝は宋氏を貴人に封じる一方、玉氏の王氏から金玉妍の出自を疑う密書を受け取る。玉氏は彼女との縁を断とうとしており、如懿はその狙いを見抜く。やがて如懿は啓祥宮で衰弱した金玉妍と対面し、玉氏が彼女を捨てた事実を突きつけた。

金玉妍は全てを悟り、これまで犯した罪を悔いつつも「舒妃の子だけは自分ではない」と語る。夜、彼女は民族衣装に身を包み静かに息を引き取った。

皇帝の処置と如懿の疑念

皇帝は体面を保つため、金玉妍を皇貴妃に追封。葬儀を盛大に執り行うよう命じる。如懿は「彼女の認めなかった罪には、別の真犯人がいるのでは」と海蘭に漏らした。第四皇子は弟たちと別れ母の遺恨を胸に去る。

暗流と新たな嫉妬

一方で、如懿の懐妊が“祥瑞”と称され、嬿婉は激しい嫉妬に駆られる。進忠は如懿の胎が弱いと教え、嬿婉は田姥姥を呼び寄せて“胎位を整える”と称して介入させる。田姥姥は如懿の腹を繰り返しさすり、如懿の体は急速に衰弱。やがて胎児が激しく動き始め、七ヶ月にして早産の兆しを見せた。

 

感想・見どころ

金玉妍の最期はあまりにも静かで、虚しかったです。鏡の前で化粧を施し、誰にも看取られず逝く――あれほど勢いのあった彼女が幻の崩壊そのもののようでした。野心に生きた代償がこれだったのでしょうか?

一方で、嬿婉の暗躍が本格化し始めましたね。田姥姥を使う手口の巧さはさすが。表向きは「安産のため」、実際は“皇子を亡きものにする”ため。恐ろしいのは、誰もその違和感に気づかないことです。なんで如懿は信じてしまうのでしょうね。

解説:胎位と民間医術

作中で登場する“胎位を整える”という行為は、実際に清代後宮でも行われていた民間療法です。ただし太医院(宮廷医局)は原則としてこの行為を認めていません。

清朝医書『女科撮要』によれば、妊婦の腹部を外から強く押すことは流産や早産の原因になると記されており、宮廷では極めて危険な禁忌とされました。田姥姥の行為はこの禁忌を利用した「暗殺術」ともいえます。民間の“産婆”が宮中に入ること自体が異例なのですけれどね。

 

如懿伝65話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 如懿が早産し、第十三皇子・永璟は誕生直後に夭折する。
  • 皇帝は「祥瑞の子」を失い、如懿に不吉の影を重ねて心が離れる。
  • 背後で嬿婉が田姥姥を操り、如懿の出産に暗い手を加えていた。

第65話 あらすじ:悲しみの雪

◆如懿の危機と皇帝の期待

如懿は胎位の異常で苦しみ、田姥姥が手当を行う。皇帝は殿外で一晩中見守り「永璟」と名を決めて誕生を待った。欽天監は祥瑞の胎と称え、誰もが皇子の誕生を祝福する雰囲気に包まれる。

◆早産と悲劇の結末

長い陣痛の末、如懿はついに皇子を出産。しかし赤子はすでに息絶えていた。皇帝は衝撃に打たれ、欽天監と田姥姥を叱責する。欽天監は“母の命が強すぎて子を剋した”という俗説を持ち出し、責任を逃れようとした。皇帝は怒りのまま全員を罷免・追放し、第十三皇子を「悼瑞皇子」として弔った。

◆如懿の絶望と皇帝の疑念

如懿は亡き子を抱かせてほしいと願うが、皇帝は姿を見せない。江太医や容珮の調査で田姥姥が拷問の末に罪を認めるが、真の黒幕は不明のまま。

皇帝は“田姥姥が如懿への怨恨で仕返しした”と信じ、如懿にも非があると口にする。皇后が“命数で子を剋した”という噂が宮中に広がり、皇帝の心は急速に冷えた。孤立した如懿のもとに、凌雲徹が静かに現れるのだった。

 

感想・見どころ

一見すると静かな場面ですが、このドラマの大きな転換ですよね。赤子の泣き声が聞こえぬ瞬間、場の空気が一瞬で凍りつく。如懿の涙ながらに願う姿は痛々しい。それなのに皇帝は“母の命が強すぎた”などと迷信を信じて距離を置くとは。知識のない民間人ならともかく、皇帝がそんな態度ではダメでしょう。

『瓔珞』の乾隆帝ならそんな迷信は信じなかったと思うのですけどね。『如懿伝』の乾隆帝は酷い。

 

歴史・文化の解説:「母剋子」迷信

中国では母親の命数が子を“剋(こく)する=倒す”という信仰が根強くありました。実際には早産や衛生環境の悪さが原因ですが。当時は天象や占いで片づけられることが多かったのです。『清実録・高宗実録』にも、皇子夭折の際に欽天監が「星命不合」と上奏した記録が見られます。

こうした迷信は女性への責任転嫁ともいえます。母が強ければ子が弱い、という理不尽な理屈が当時の女性たちを苦しめました。

「悼瑞皇子」と死後の追封制度

清朝では早世した皇子にも称号が与えられる場合があります。十三皇子は「悼瑞(とうずい)」と名付けられました。「悲しみつつも祥瑞を残す」という意味を持ち、格式の高い称号です。

ただし側室の子にはつかない場合が多く。皇后の子が多いです。やはり扱いが違うのでしょう。

 

如懿伝66話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 如懿は凌雲徹に第十三皇子事件の再調査を依頼する。
  • 嬿婉の罠により海蘭が冤罪で捕らえられ、慎刑司に拘禁される。
  • 皇帝は如懿を見舞うが、海蘭への疑念を口にして夫婦の信頼は崩壊する。

第65話あらすじ:悲しみの雪

◆如懿の疑念と調査の開始

如懿は第十三皇子の死の背後に黒幕がいると考え、凌雲徹に極秘の調査を命じる。凌雲徹は田姥姥の息子・田俊を突き止め、彼の持つ五百両の銀票が海蘭の甥・扎斉から渡されたものと判明する。だがその事実自体、嬿婉の巧妙な罠であった。

◆海蘭の拘禁と如懿の動揺

扎斉が捕らえられ、海蘭の名を出したことで、皇帝は慎刑司に彼女を拘束させる。海蘭は冤罪を主張しつつも毅然と罪を否定し、甥を見捨てる覚悟を見せた。その一方で嬿婉は裏で証拠を細工し、自らの関与を完全に隠す。

◆皇帝と如懿の断絶

皇帝は如懿を見舞い、永璟の追悼の経幡を見て心を揺らすが、やがて「海蘭が第五皇子のために嫡子を害したのでは」と口にする。如懿は必死に弁明し、皇帝に再調査を懇願するが、彼の言葉にはすでに冷たい距離があった。
如懿は「信頼とは鏡花水月」と語る皇帝の姿に深く失望し、二人の間には越えられぬ溝が生じる。

◆嬿婉の母の入宮

同じ頃、嬿婉の母が入宮し、早々に横暴な振る舞いを見せる。彼女の登場が、さらに宮中の空気を不穏にさせていく。

 

感想

あっけない。皇帝が「信頼とは鏡花水月」と言う場面。あのとき如懿と乾隆帝の関係は崩れたのだと思います。長い年月を共に過ごしてきたのに結局、疑がってしまう。如懿は理解してもらえない。この距離感の描き方が見事でした。

嬿婉は本当に冷酷です。証拠の出所を甥・扎斉にすり替えるあたりは用意周到です。田姥姥事件の真相が闇に葬り去れられる中、彼女は表面的には“善良な側妃”を装って微笑みます。怒りよりも寒気を覚えますね。

 

母族の政治利用:嬿婉の母の入宮

清代では妃の母が入宮することは珍しいことでした。面会するにはいちいち皇帝の許可がいります。基本的に妃嬪の母族は宮外に留められ、宮廷政治への介入を禁じられていたのです。

逆に言えば、母の入宮が許可されたのはそれだけ「娘の寵愛が大きい」ということになるのです。実際には嬿婉のモデルになった令妃の実家はそれほど優遇はされていません。『瓔珞』も実家の助けはない状態でしたよね。史実では令妃の一族が優遇されるのは嘉慶帝の即位後です。

 

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如懿伝66話までのまとめ

金玉妍がついに退場しました。ドラマ初期から存在した手ごわいライバルでした。これで如懿の天下かと思われましたが。衛嬿婉というさらに陰険な敵が勢力拡大。

嬿婉の策略によって第十三皇子の死をめぐる真相はうやむやに。海蘭の冤罪、如懿と皇帝の関係もすっかり冷えてしまいました。そして入宮した嬿婉の母。信頼が壊れるのは一瞬ですね。

これから先、如懿がどんな形で真実を取り戻すのか。それが彼女の“皇后としての戦い”の始まりになる気がします。

 

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如懿伝の登場人物

  • 如懿(にょい) 演:ジョウ・シュン/皇后
  • 乾隆帝(けんりゅうてい) 演:ウォレス・フォ
  • 鈕鈷祿氏(ニオフルし)/皇太后(こうたいごう) 演:ヴィヴィアン・ウー
  • 海蘭(ハイラン)/海常在(かいじょうざい) 演:チャン・チュンニン
  • 金玉妍(きんぎょくえん)/嘉妃(かひ) 演:シン・ジーレイ
  • 衛嬿婉(えい えんえん)/炩嬪(れいひん)  演:リー・チュン

 

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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

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