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中国ドラマ「灼灼風流(しゃくしゃくふうりゅう) 宮中に咲く愛の華」 21・22・23・24話のあらすじとネタバレを感想とともに紹介します。
慕灼華と劉衍の関係が大きな転機を迎えます。汚職事件の真相が明らかになる中、二人は困難を乗り越え愛を育んでいきます。そんな二人を孫紜紜と皇太后が邪魔をしてくるのでした。
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※この記事はドラマ『灼灼風流』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
オリジナル版を見た感想をもとに書いています。BS版は編集されて話数が変わっている場合があるのでご注意ください。
- 慕灼華(ぼ・しゃくか)/慕琦(ぼ・き)
演:ジン・ティエン - 劉衍(りゅうえん)/定王
演:ウィリアム・フォン - 劉皎(りゅう きょう)/柔嘉公主
演:ワン・リークン - 劉琛(りゅうしん)/第一皇子
演:ジョウ・イーラン - 沈驚鴻(しんきょうこう)
演:シュー・ハイチャオ
灼灼風流 21話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 慕灼華が汚職事件の真相を追い、戸部郎中に昇進する。
- 柔嘉公主主催の宴で慕灼華は劉衍に「独幽」を贈る。
- 祝宴が開かれ慕灼華と孫紜紜が張り合う。
あらすじ:買い物
自決に見せかけた庄家の死
汚職で捕まった庄県の県令と息子の自賢が牢屋で死んでしまいました。自殺ということになっていますが、捜査は行き詰まります。
皇子はこの事件を明らかにしようとしますが、劉衍、慕灼華、沈驚鴻の3人は誰かが口封じをしたのだと考えます。劉衍は事件の裏にいる黒幕を見つけるため、こっそり部下を江南に送りもう一度調べさせます。
一方、皇太后は慕灼華が劉衍をかばったのが気に入らない様子。劉衍の力が強くなるのを阻止しようと動き始めます。
慕灼華、戸部郎中に出世
汚職事件を解決に導いた慕灼華はその功績を認められ戸部郎中という役職に昇進します。すると以前、彼女を見下していた同期の方観政が急に態度を変えて謝ってきました。慕灼華はそんな彼の謝罪を気持ちよく受け入れます。
その頃、柔嘉公主は壊れた薛将軍の肖像画を見て悲しみにくれていました。その姿を見た沈驚鴻は何も言わずにその場を立ち去るのでした。
それぞれの思いが交錯する同心節
柔嘉公主が主催する「同心節」に招待された慕灼華は、劉衍への贈り物として「独幽」という品を用意しようとしました。すると「独幽」を巡って孫紜紜と競り合いになってしまい、気の利いた詩を読んで見事手に入れます。
宴会が始まりました。孫紜紜は劉衍に「靈犀笛」を贈りますが、劉衍は受け取りません。慕灼華が「独幽」を贈ると劉衍はそれを受け取ってくれました。そしてお返しを忘れたと冗談を言います。慕灼華は蓮の花の砂糖菓子をみんなに配って場の空気を和ませるのでした。
歴史的な解説:「独幽」と楽器の文化
劇中では「独幽」という笛が登場しました。
「独幽」の名前は歴史上の名器「独幽」からの連想でしょう。歴史上の独幽は琴です。ドラマでは男性へのプレゼントなので笛になってるのだと思います。
独幽は唐の後期、9世紀ごろから存在する楽器。歴代王朝でも宝物とされてきました。

独幽琴
灼灼風流は架空王朝ですが宋代をイメージしています。このドラマでも昔から伝わる宝物の扱いなのでしょう。そう簡単には手に入りません。お金では買えられないほどの価値があります。でも慕灼華は書と引き換えました。そこはドラマの演出ですね。
また琴を贈るのは「知音」の意味があります。「知音」とは自分の心を本当に理解してくれる相手のこと。慕灼華が劉衍に「独幽」を贈ったのも「自分の心を理解してくれる、かけがえのない人」だと認めた証だったのかもしれませんね。これは劉衍も嬉しかったでしょう。
灼灼風流 22話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 劉衍は慕灼華の贈り物と詩を公の場で称賛、孫紜紜の告白を拒否。
- 孫紜紜が戸部に赴任、慕灼華と劉衍を巡って激しい対立が始まる。
- 慕灼華と孫紜紜の対決が劉衍を狙う新たな陰謀の始まりとなる。
あらすじ:邪魔者現る
慕灼華を守ろうとする劉衍
同心節の宴会で皇太后は劉衍と孫紜紜をくっつけようとします。皇太后が2人に一緒に演奏するよう言うと、劉衍は慕灼華からもらった笛を取り出して拒否しました。
さらに皇太后が慕灼華に詩を作るよう命じると慕灼華は素晴らしい詩を披露してみんなを驚かせます。劉衍も彼女の詩を褒めます。慕灼華に特別な想いがあるのは明らかでした。
その後、孫紜紜が劉衍に告白しますが彼はキッパリ断ります。慕灼華は孫紜紜が7年間も劉衍を想い続けていたことを知り、自分の詩集を作ろうと決心します。
戸部での孫紜紜との対立
孫紜紜は慕灼華の詩に「関我何事」(私には関係ない)という隠し文字が隠されていることを見つけ慕灼華に強い敵意を抱きます。彼女は戸部に移り仕事でもプライベートでも慕灼華と激しくぶつかるようになりました。
劉衍の「明光鎧」の話題になった時、慕灼華が「劉衍様が服を着ていないのを見たことがある」と言ってしまいました。それを聞いた孫紜紜は、怒りで震えるのでした。
黒幕の影
仕事中、孫紜紜は慕灼華が書いた江南の災害に関する大事な書類をわざと破りました。そして自分で書き写したものを提出するという、ひどいことをします。
しかし慕灼華が災害の詳しい内容を尋ねると、孫紜紜は何も答えられませんでした。これで彼女のズルがバレてしまいます。
でも戸部のトップである戸部尚書は、孫家を恐れてこの件を深く調べようとしないのでした。
感想・見どころ
女性官僚のライバル登場で面白くなってきました。慕灼華がいるのだから他にいても不思議ではありません。
前回の同心節で生まれた微妙な関係性が争いに発展。もう劉衍の慕灼華への信頼と愛情が皆に広まってしまいましたが。劉衍にとってそんなのは関係ないようです。
それにしても孫紜紜が文書を偽造するのは卑劣です。しかも戸部尚書が孫家を恐れて不正を追及しないとか、能力では慕灼華が上でも孫紜紜には実家の力がある。これはこれで厄介ですね。
歴史的な解説:「明光鎧」
劇中で話題になった「明光鎧」とは、南北朝時代から唐代にかけて中国で使われた騎兵用の鎧です。特に唐代で盛んに使用されました。この鎧の特徴は胸と背中に金属製の大きな円形や楕円形の板を配したこと。急所を金属板で守るためにこのような形になりました。腐食を防ぐため漆が塗られ磨かれています。そのため光を反射して光るので「明光」(光を明らかにする)の名が付きました。
明光鎧は当時の最先端の技術を用いて作られた非常に高価な防具です。所有者は高い身分や財力のある人に限られます。劉衍が明光鎧を所有しているのは彼に他界地位と財力があるからです。
灼灼風流 23話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 孫紜紜の嫌がらせで罰を受けた慕灼華は、劉衍に心にもない言葉を言ってしまう。
- 劉衍は皇太后が推し進める孫紜紜との縁談を断り、慕灼華に愛を告白する。
- 二人は互いの夢を尊重し、結婚はしないものの生涯を共にすると誓い合う。
あらすじ:割り切った関係
すれ違う二人
戸部で孫紜紜の嫌がらせが続く中、皇太后は一方的に慕灼華に1時間ひざまずく罰を与えます。罰が終わって足の痛みに苦しんでいると劉衍が傷薬を持って行かせました。
しかし孫紜紜に徴発された慕灼華は「劉衍様が誰と結婚しようと、私には関係ありません」と言ってしまい、陰でそれを聞いた劉衍は怒ってその場を去りました。
その後、劉衍は慕灼華の代わりに孫紜紜に書類を届けさせます。慕灼華は戸惑いながらも、何も尋ねませんでした。一方、孫紜紜は熱心に劉衍に近づきます。そんな中、皇子たちから「皇太后が劉衍と孫紜紜の縁談を進めている」と聞き、慕灼華はさらに落ち込んでしまいます。
乞巧節の告白と結ばれた二人
七夕のお祭り「乞巧節」で慕灼華は天灯に劉衍への想いを書きます。そこへ劉衍が駆けつけ皇太后が進める縁談を断り一生結婚しないつもりだと慕灼華に伝えました。
彼は「愛しているなら、相手の夢を諦めさせてはいけない」と話し、慕灼華と人生を共にしたいと真剣に告げます。劉衍の言葉に感動した慕灼華は彼の提案を快く受け入れ二人は結ばれるのでした。
新たな策略の始まり
劉衍と慕灼華が仲直りし愛を確かめ合っているのを遠くから見ていた孫紜紜は、怒りのあまり持っていた笛を投げつけます。郭巨力は、慕灼華の欠けた玉佩を見て二人が仲直りしたことを知りました。
慕灼華は冗談まじりに劉衍が自分の「外室」(愛人)になると話し、二人は幸せな時間を過ごします。
しかし孫紜紜は慕灼華が江南の淮州にいた元大富豪の娘だと知ってしまいます。二人の仲を壊すため、彼女は新たな計画を巡らせ始めるのでした。
解説:乞巧節(七夕)と天灯の風習
乞巧節は中国の伝統的な祭り。日本でいう七夕にあたります。旧暦の7月7日に祝われ、織女(織姫)と牽牛(彦星)の物語で有名ですね。
この日、女性たちは機織りや刺繍が上手になることを願ったり、知恵を授けてくれるようにお願いをする風習がありました。ドラマで描かれていたように、願いごとを書いた天灯を空に放つこともよく行われます。これは、自分の願いを天まで届け、叶うようにと祈るためでした。
解説: 外室(愛人)
外室は正妻とは別に家を持たせる、愛人のことですね。裕福な男性や身分の高い人が、正妻とは別の女性を養うときに使われた言葉です。正式な結婚ではないので、法的な権利はほとんどありませんが、男性の財力や権力を示す一つの形でもありました。
慕灼華が冗談で「外室」と言ったのは、二人の関係が世の中の常識や古いしきたりに縛られない、特別なものだと考えているからでしょう。形式にとらわれず二人にしかわからない愛の形を築いていくという彼女なりの決意が込められているのかもしれませんね。
灼灼風流 24話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 孫紜紜が慕灼華の戸籍改ざんを告発するが、劉衍の根回しにより軽微な罰で済む。
- 慕灼華は劉衍との関係を公にしないための三つの約束を提案する。
- 戸部に赴任した文士宗が慕灼華に好意を寄せ、劉衍がその噂を逆手に取り対応する。
あらすじ:愛情表現
孫紜紜の告発と劉衍の対応
孫紜紜は、慕灼華が江南の淮州出身なのに身分を偽って科挙を受けたと皇太后に告げ口します。しかし劉衍は事前にこのことを皇帝に伝えていました。皇帝は慕灼華のやったことは不正ではあるものの、やむを得ない事情があったと判断。
結果として、慕灼華は3か月の給料を減らされるだけで済んだのです。
一方、戸部で何も成果を出せなかった孫紜紜は実家に帰るよう命じられます。劉衍は慕灼華を家まで送り届け、もともと静かに解決するつもりだったのに孫紜紜が騒ぎ立てたせいで大事になったと説明しました。
三つの約束と新たな波風
荷物を片付けていた孫紜紜は慕灼華に嫌味を言います。しかし慕灼華は堂々と反論しました。その様子を見た劉衍は「私の心の中では、君の立場が弱いみたいだね」と冗談を言いますが、孫紜紜は不機嫌なまま去っていきました。
慕灼華は劉衍にこれからの二人の関係について3つの約束を提案します。それは人前では親しくしないことや、仕事とプライベートをはっきり分けることなど、お互いの立場を守るためのものでした。
戸部での新たな波乱
庶吉士の文士宗が戸部に配属されました。彼は慕灼華に何度も好意を示してしつこくつきまといますが、慕灼華は彼を拒否します。
そこで劉衍は文士宗に諦めさせるため、わざと大声で慕灼華を叱りつけます。すると文士宗は慕灼華を避けるようになったのでした。
その頃、第一皇子が劉衍を訪ね自分は貴族の娘とは結婚したくないこと、そして慕灼華が良い女性であることなど正直な気持ちを話すのでした。
解説:戸籍(籍貫)と科挙制度
科挙は建前上は身分や出身地に関係なく才能がある人を見つけて役人にするための仕組みです。でも実際には戸籍(籍貫)がとても厳しく管理されていました。戸籍は個人の身分や出身地を証明するものだからです。
慕灼華が淮州の商人の子なのに戸籍を偽って試験を受けましたが。本来なら科挙制度を揺るがす重大な不正行為のはずです。でもドラマの中では皇帝が「やむを得ない事情」を考慮して情けをかけました。
この辺は定王という有力者が味方についたからですよね。制度があっても権力を持つ者の考え方次第で物事が決まることもある。ということかもしれません。
灼灼風流 21から24話のまとめと今後の展開
慕灼華と劉衍の関係は大きく進展しました。公私ともに様々な問題がありましたが、それを乗り越え増した。そしてお互いの夢を尊重。人生を共にすると誓い合いましたね。
劉衍が慕灼華の戸籍問題を解決したり、彼女が提案した「三つの約束」を受け入れました。二人の関係が愛情だけでなく理性や現実的な部分でも成り立っているということなのでしょう。
でも孫紜紜はこのままおとなしく引き下がらないでしょうし。文士宗はこれで終わるのか。第一皇子も慕灼華に興味を持ちました。まだまだ波乱は起きそうですね。
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