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中国ドラマ「灼灼風流(しゃくしゃくふうりゅう)・宮中に咲く愛の華」 17・18・19・20話のあらすじとネタバレを感想とともに紹介します。
蝗害の救済のために江南に向かった慕灼華たち。ところが地元役人の不正が発覚。さらに劉衍も後を追って江南にやってきて・・・
この記事では『灼灼風流』の第17話から第20話までのあらすじとネタバレを紹介します。
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※この記事はドラマ『灼灼風流』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
オリジナル版を見た感想をもとに書いています。BS版は編集されて話数が変わっている場合があるのでご注意ください。
- 慕灼華(ぼ・しゃくか)/慕琦(ぼ・き)
演:ジン・ティエン - 劉衍(りゅうえん)/定王
演:ウィリアム・フォン - 劉皎(りゅう きょう)/柔嘉公主
演:ワン・リークン - 劉琛(りゅうしん)/第一皇子
演:ジョウ・イーラン - 沈驚鴻(しんきょうこう)
演:シュー・ハイチャオ
灼灼風流17話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 慕灼華と劉琛が江南での災害救助に乗り出すが、食糧は隠匿されていた。
- 劉衍は慕灼華を案じ江南へ向かうことを決意する。
- 慕灼華は地元豪族の不正を暴くため、実家を利用することに。
あらすじ:一路 江南へ
江南に向かう慕灼華を心配する劉衍
慕灼華は劉琛と一緒に江南の災害救助に向かいました。慕灼華の出発後、劉衍は彼女のことを心配しますが、彼女にも夢があるのでそれを邪魔するわけにはいかないと思うのでした。
劉衍は柔嘉公主が江南へ向かったので薛笑棠も江南にいると判断。後を追うことを決意する。皇太后は配下に薛笑棠の殺害命令を出します。
消えた食糧
江南に到着した劉琛と慕灼華は食糧庫が空だと知りました。慕灼華は現地の役人が食糧を隠している疑います。しかし手がかりはありません。
柔嘉公主の済善堂も多くの食糧を寄付してくれましたが、それも長くは保ちません。
慕灼華は食糧不足を解決するため「大将を捕らえる」ことにしました。地元の豪族たちが食糧を隠しているので、そのトップを捕らえるというのです。
薛笑棠の行方
一方、柔嘉公主は難民の中に見覚えのある顔をみました。その人物が薛笑棠ではないかと思うのですが、沈驚鴻は人違いだと考えるのでした。
慕灼華は食糧調達の方法を思いつきましたが、実家にも影響が出ます。彼女は慕栄の屋敷を訪れ食糧庫を開放するよう説得。慕栄は「慕灼華」が娘と気が付かないまま彼女の提案に賛成。あとになって彼女に見覚えがあると思うのでした。
感想
蝗害対策できたはずなのにいつの間にか役人や豪族の不正問題に取り組まないといけないとは。この国の役人や豪族たちはどんだけ腐敗しているのでしょうね。といってもこうした問題は中国史で繰り返し起きた問題なので。ドラマでも定番ネタといえます。
それにしても慕栄は娘が来たのに気が付かないとはどうなってるの?娘が役人になってるはずがないという思い込みがあるのでしょうね。
解説: 粥廠(しょくしょう)と救済事業
柔嘉公主は「済善堂」をが設置して民の救済に当たりました。これは実在した粥廠のドラマ的なアレンジですね。粥廠は災害時や飢饉の時に設置された施設です。貧しい人々に無料で粥を配るためのものです。明・清朝で行われ、朝廷や地方の役所、慈善家たちが行いました。
ドラマでは済善堂を悪用して食糧を騙し取ろうとする者が出現しました。沈驚鴻はそれを見抜くために米ぬかを混ぜました。本当に飢えた人なら文句を言わずに食べるのに、裕福な人なら文句を言って正体がばれてしまうというわけです。
灼灼風流18話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 慕灼華は庄文峰の妻(実の妹)が仕掛けた罠にかかる。
- 執剣と劉衍が駆けつけて慕灼華を救出、劉衍は彼女を慕家に連れていく。
- 庄文峰はついに罪を認める。
あらすじ:追い詰められて
庄文峰のたくらみ
江南での災害救助が一段落して人々は柔嘉公主と慕灼華に感謝しました。慕灼華は人々の役に立ったことに喜びを感じて官僚としての使命感をさらに強くします。
そんな中、慕灼華の実の妹・慕玐が灼華に媚薬を盛るという事件が発生、慕玐は夫の命令で動いていたのでした。意識を失った慕灼華は庄文峰のもとへ運ばれますが、彼女は機転を利かせて慕玐がやったことだと言って庄文峰を怒らせ部屋から彼を追い出すことに成功。
劉衍との再会
部屋に残った慕灼華は庄文峰の不正の証拠を見つけ出しました。ところが庄文峰に見つかって絶体絶命の危機に陥ります。そのとき執剣が間一髪で駆けつけ、彼女を救いだしました。
さらに執剣の放った信号弾を見て駆けつけたのは劉衍でした。劉衍の姿に感動した慕灼華は彼に抱きつくのですが、劉衍はそのまま意識を失ってしまいます。慕灼華は劉衍を治療するため慕家へと連れていくのでした。
実家に戻った慕灼華
慕栄は七姫様が戻ってきたと言う使用人の言葉を聞いても慕灼華が戻ってきたとは信じません。すでに嫁いでいると思っているからです。でも使用人や妻の様子を見て、ようやく「小慕大人」が自分の娘「慕琦」だと気づいて驚きました。
劉衍を救うため、慕灼華は父に貴重な薬草「青禾枝」を使うよう頼み、その見返りに庄文峰の件を解決すると約束します。
一方、劉琛の尋問にも強気だった庄文峰でしたが「定京で罪を裁く」と言われ、ついに罪を認めるのでした。
感想
結果的に庄文峰を捕えて裁くことに成功しましたが。危なかったですね。一歩間違えば慕灼華の身が危なかったです。それに庄文峰は妹の嫁ぎ相手でもあるし、慕家と縁のある家。問題をこじらせると慕家にも危害が及びます。だから慕栄も庄文峰との問題を解決を条件に貴重な薬を提供したのですね。
それにしても娘は嫁いでばかりいると思って、近くにいる娘になかなか気が付かない慕栄ってどうなんでしょう?頭硬すぎませんか?側室や子がたくさんいるせいなのか、娘がどこで何してるかも関心なさそうですね。
灼灼風流19話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 慕灼華は劉衍に彼を避けていた理由を告白。
- 慕灼華と実父との確執が深まる。
- 柔嘉公主が襲われる事件が発生、薛笑棠が彼女を救うも崖から転落する。
あらすじ:母を思う
劉衍への告白
慕灼華は劉衍に「彼を避けていたのは心を奪われるのが怖かったから」と告白。劉衍はそんな彼女を優しくからかうのでした。劉衍が慕家に滞在する間、二人は凧揚げをして楽しいひとときを過ごします。
父との確執
慕灼華の父、慕栄は劉衍が定王だとは知らず娘を甘やかすなと説教。さらに彼女の亡き母を侮辱する言葉を口にする。その言葉に傷ついた慕灼華を劉衍はかばうのでした。
慕灼華が亡き母の遺骨を持ち帰ろうとすると慕栄は拒否。彼女を叩こうとします。すると劉衍がその手を止めました。慕灼華が「王爺」と叫んだので、慕栄は初めて彼が定王だと知り、驚きと恐れからひざまずくのでした。
柔嘉公主の危機
江南では柔嘉公主が暴動に巻き込まれ、命の危機に瀕します。その窮地を救ったのは薛笑棠でした。彼は柔嘉公主を助けるために崖から転落してしまいます。
柔嘉公主は目の前で愛する男を失って意識を失ってしまいます。献身的に看病する沈驚鴻でしたが目覚めた柔嘉公主は最初に薛笑棠の安否を尋ね、沈驚鴻を落胆させるのでした。
感想
それにしても慕栄は頑固ですね。身分を知らないとはいえ劉衍にあの態度。見た目でそれなりの地位の人とわかりそうなものですが。江南一の豪商なので偉そうにしているのでしょうし、年長者は偉いという価値観が強いのでしょうね。こういう儒教的価値観に染まった頭の固い人はやっかいです。
しかも慕灼華への態度も許せません。妻と妾が18人もがいるようですが。慕灼華の母もたくさんいる妾の一人でしたし。一人一人への思い入れは少ないのでしょうね。
灼灼風流20話 ネタバレとあらすじ
簡単要約
- 慕灼華は劉衍への恋心を認めつつも、官僚としての道を優先するためにその想いを心に秘めることを決意する。
- 八妹と協力して庄文峰・庄自賢を告発する策略が成功し、慕灼華は礼部郎中への昇進を果たす。
- 慕灼華は劉衍の助けを認めつつも、自身の努力が実を結んだと信じ、自立の道を歩み始める。
あらすじ:願いかなえて
慕灼華と劉衍の決意
慕灼華は劉衍への恋心を商先生に打ち明けました。でも官僚としての道を選び、その想いを心に秘める決意をします。商先生はそんな彼女に対して「女性が愛のために夢を諦めることは世の中の過ちであり、あなたのせいではない」と言います。
劉衍もまた慕灼華の「夢」を曇らせることなく、自分が彼女の助けになると商先生に約束します。
劉衍の弾劾
慕灼華は江南から定京に戻ると、劉衍が自身の江南行きで弾劾されたことを知ります。皇帝 劉俱に直接会って、劉衍の行動の正当性を訴えました。でも劉俱は劉衍を信頼しているので、すべての弾劾状を却下していた。
慕玐の訴え
一方、慕灼華の妹・慕玐が一族の命運をかけて「登聞鼓」を叩き、庄文峰と彼の父・庄自賢の不正を告発しました。これは慕灼華と慕玐が事前に協力して、不正の証拠を揃え用意していたのでした。
慕玐の告発は成功。庄文峰と庄自賢は死刑を宣告されました。この功績により、慕灼華は礼部郎中、沈驚鴻は吏部郎中への昇進、慕玐にも褒美が出ました。
慕灼華は劉衍のおかげだと言いますが、劉衍は「すべては君自身の努力の結果だ」と言います。そして慕灼華は慕玐に、これからは誰にも頼らずに生きていけると言うのでした。
解説: 登聞鼓(とうぶんこ)の制度
劇中で慕玐が叩いた「登聞鼓」は、古代中国で皇帝への直訴を許された特別な太鼓です。
役所で解決できない冤罪や、官吏の不正、国家の緊急事態などを皇帝に直訴する最終な手段として宮殿の門の外に設置されていました。
その原型は周代にまで遡ると言われますが。魏晋以降の歴代の王朝には必ず設置されていました。時代によって少しずつ運用方法が違います。しかし明・清代になると、嘘の告発の乱用を防ぐため訴えの内容が厳しく制限され、告発した者には杖刑30回が課せられました。虚偽の訴えには重い罰則が科されます。
礼部(れいぶ)と吏部(りぶ)の役割
慕灼華が昇進した礼部と、沈驚鴻が昇進した吏部は、古代中国の中央官庁である「六部」の一部です。
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礼部: 国家の祭祀、外交、教育、科挙の運営などを司る官庁です。礼部郎中という地位は肩書のつく役職では一番低いですが、正五位の品階が与えられます。もうただの役人ではありません。彼女が政治の中枢に入り始めたことを意味しています。
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吏部: 官僚の人事、昇進、任免などを司る官庁です。吏部は六部の中でも最も重要な官庁とされ、多くの官僚の出世を左右する権限を持っていました。沈驚鴻は吏部郎中に任命されましたが、科挙で1位でしたし周囲からも期待されているのでしょうね。
灼灼風流 17から20話のまとめと今後の展開
江南での問題が片付きました。地方の役人たちの不正。実家の人々の無理解と、公私ともに慕灼華には大変だったと思いますが。
彼女の知略と覚悟が実を結んで、出世のチャンスにもなりました。妹との関係もうまくいってほっとしたのではないでしょうか。
劉衍との関係もますます強くなっています。それにしても劉衍はこの時代にはこんな人いないでしょう、というくらい理解がありますね。まあ女子科挙のある世界ですからね。
今後、彼女が定京の政界でどのような活躍を見せるのか、そして彼女と劉衍の関係がどう展開していくのか楽しみです。
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