双燕秘抄・モデルになった唐朝末期の史実との違いと時代背景

双燕秘抄 時代背景 d ドラマ紹介
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双燕秘抄(そうえんひしょう) 乱世を舞う二羽の絆は唐朝末期がモデルの動乱の時代を舞台にした物語です。

各地で勢力争いが行われる中で幼い皇帝が即位。朝廷でも権力争いが行われています。そんな時代に生きる二人のヒロイン、茉喜と白鳳瑶の運命を描きます。彼女たちは時代の波に翻弄されながらも、懸命に生き抜こうとします。

この記事ではドラマの歴史背景と、「双燕秘抄」のモデルになった唐朝末期の混乱の様子を紹介。ドラマの世界がなぜこんなに荒れているのか理解する手助けになります。

 

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双燕秘抄の時代背景

混乱する世界に生きるヒロイン

双燕秘抄」は唐末期を思わせる動乱の時代を舞台にした物語です。

ヒロインの茉喜白鳳瑶が直接世の中を動かすわけではなく。むしろこの大きな流れに翻弄されていく立場です。

茉喜や白鳳瑶たち一般の人々が苦労している背景には、どのような世の中の動きがあるのか紹介します。

王朝が衰退・争いが多発する世界

舞台になるのは荆国という架空の王朝。

煙雲の乱という反乱が終息したばかりで政治は不安定、民衆は苦しんでおり、各地で勢力争いが繰り広げられています。

幼い皇帝・瑧宗皇帝が即位

瑧宗皇帝は幼くして即位。政治経験が浅いので周囲の大人の思惑に翻弄されています。
母の鍾太后、その弟・明徳侯・鐘毓棋宰相の呉朗が朝廷で力を持っています。

ヒロインの茉喜が身を寄せる白家は呉朗や鐘毓棋に仕える下っ端役人です。

山賊上がりの将軍が勢力拡大

荒れているこの国で今一番勢いがあるのが北朔大将軍の陳文徳。

天下が混乱するなかで次々と各地を攻撃。勢力下にしていました。陳文徳はもとは山賊。そんな陳文徳を警戒するものはいますが、今は武力を持つものがの仕上げる時代なのです。

明徳侯と呉朗の野望

皇太后の弟・明徳侯と宰相の呉朗は陳文徳を味方に引き入れようとしましたが失敗。

呉朗は白鳳瑶を養女にして陳文徳に嫁がせようとしましたができませんでした。

逆に明徳侯が各地の諸侯と密かに連絡を取っていた密書を陳文徳に奪われてしまいます。

明徳侯と諸侯の連絡役をしていたのは白鳳瑶の父・白文泰

焦った明徳侯と呉朗は自分たちの権力を守るため、陳文徳を謀反人に仕立て上げ、陥れようと企みます。

明徳侯たちが皇帝を連れて都から逃亡

明徳侯たちは陳文徳を捕らえようとしますが、逆に打ち負かされてしまいます。

陳文徳が皇帝に真相を伝える前に明徳侯たちは皇帝を連れて都を脱出。しかも皇帝を抱える明徳侯たちは、陳文徳を謀反人に仕立て上げることに成功。

謀反人にされてしまった陳文徳は皇帝のいなくなった都を占拠。明徳侯と呉朗の関係者を捕らえ財産を没収、厳しく罰します。

このとき白家は財産を没収され没落しました。

討伐軍派遣と陳文徳の最後

その後、陳文徳を討つため各地から討伐軍が派遣されます。

陳文徳は都を放棄。戦いの舞台は罄州へ。

ここで陳文徳と茉喜は再会

万嘉桂率いる朝廷軍が派遣されますが、陳文徳は勝利に自信を持っていました。

しかし戦の最中に将兵の間に疫病が蔓延。次々と将兵が犠牲になり、ついには陳文徳自身も疫病に倒れ命を落としてしまいます。

戦いのその後

陳文徳の乱を鎮圧した万嘉桂は都に戻ります。でも、ドラマはここで終わりません。

この後、万嘉桂他の登場人物たちにどのような運命が待ち受けているのか、あなたの目で確かめてください。

 

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双燕秘抄のモデルになった唐朝末期の史実

登場人物は架空の者に置き換わっていますが。双燕秘抄の世界観は唐朝末期をモデルにしています。

ここではドラマのモデルになった唐末期の混乱ぶりを紹介します。

混乱する唐朝

安史の乱以降、各地では地方の守備を任された節度使が力を持ち。朝廷の支配力が低下。

安史の乱を舞台にしたのが「麗王別姫

 

朝廷では重臣たちの派閥争い。仇士良ら宦官が皇帝を擁立して傀儡にするなど。朝廷は乱れていました。

仇士良文宗・武宗の対立をモデルにしたのが「与君歌」

 

武宗・宣宗が一時的に立て直したものの、唐の衰退は止まりません。

節度使は搾取を行い民や兵たちを苦しめました。そのため、裘甫の乱・龐勛の乱など各地で将兵の反乱が多発していました。

 

幼い皇帝が即位

873年。21代皇帝 僖宗(きそう)が即位。わずか12歳。そのため宦官が大きな発言力を持っていました。

 

双燕秘抄」の皇帝のモデルが僖宗

王仙芝・黄巣の乱

このころ大規模な旱魃や蝗害が発生。民は苦しみますが朝廷は何もしませんでした。

すると王仙芝(おう・せんし)黄巣(こう・そう)たち民衆が反乱を起こしました。

王仙芝黄巣は合流して大きな勢力になり。王仙芝の死亡後は黄巣が指導者になりました。そのためこの反乱を黄巣の乱と呼ぶことが多いです。

黄巣は広州を占領して略奪と虐殺を行います。しかし疫病により多くの将兵が死亡したため北方に向かいます。

黄巣は自ら「天補平均大将軍」を名乗り洛陽を攻略。都の長安に迫りました。

黄巣は朝廷から認められた将軍ではありませんが、「北朔大将軍・陳文徳」は黄巣のポジションになります。

 

僖宗が都を捨てて逃亡

僖宗は宦官の田令孜(でん れいし)、護衛の兵たちとともに長安を脱出、蜀に逃亡しました。このとき田令孜ら宦官と仲の悪い宰相の盧携は自害。

黄巣は長安を占領。激しい略奪を行いました。

黄巣の最後

やがて皇帝の命を受けた討伐軍が集結。その中には大軍を率いる李克用(り・こくよう)がいました。

朝廷軍に包囲された長安は食料が不足。人が人を食べる地獄の有り様でした。朱温(しゅ・おん)ら黄巣軍からも裏切り者が出ます。

黄巣軍李克用ら討伐軍に敗れ、長安を脱出。

その後、黄巣は河南で李克用と戦いましたが敗北。黄巣は泰山に逃げて自害。

黄巣の乱は終わりました。

 

双燕秘抄」では陳文徳を討った万嘉桂(ばん・かけい)は李克用のポジションになります。

 

皇帝 僖宗は都の長安に戻ってきますが。もはや唐は回復不能なほどボロボロな状態に。

黄巣の乱から20年後。唐の臣下になっていた朱全忠(朱温から改名)がクーデターを起こし唐は滅亡します。

 

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まとめ

「双燕秘抄」は、激動の時代を生きる人々を描いた歴史ドラマです。

物語の舞台は唐末期をモデルにした混乱の時代ですが。架空の世界。

幼い皇帝が即位し、権力争いが繰り広げられる中で、ヒロインたちはそれぞれの運命を生き抜いていきます。

ドラマは単なる歴史の再現ではありません。でも、「なぜこの世界はこんなに荒れているのだろう?」とか。「なぜこの人たちは争っているのだろう?」という疑問を理解するためには歴史の知識が役に立ちます。

あなたもこの記事を参考に、ドラマと見比べながら楽しんでくださいね。

 

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