中国ドラマ灼灼風流(しゃくしゃく風流)のあらすじとネタバレを紹介。
女子科挙のある架空王朝が舞台。官僚を目指すヒロイン慕灼華と権力争いに巻き込まれた皇族・劉衍が繰り広げるラブロマンス。全40話を視聴した筆者が第1話から最終回までのあらすじ・ネタバレを一覧形式でまとめました。
重要な出来事と結末、登場人物の関係を整理してわかりやすく紹介します。
注意
- BS放送版は全38話編成です。内容は同じですが1話毎の長さが違うのでご注意ください。
- この記事にはネタバレ要素があります。
灼灼風流(しゃくしゃく風流)あらすじ
自立を求め科挙を目指すヒロイン 慕灼華
ヒロインの慕琦(ぼき)は江南の豪商の娘。父には18人も側室がいて、彼女の母も側室の一人。慕琦も母も父からあまり愛されず、母はわが子に勉強して自立することを望み亡くなりました。
でも古風な父は慕琦に親の決めた相手と結婚してこの時代の普通の女として生きることを求めます。
慕琦は結婚が嫌で母の言いつけ通り勉強して慕灼華(ぼしゃくか)の偽名で受験。科挙の地方試験といえる郷試に合格しました。
父の決めた庄県令との結婚から逃げ出し、都に行って科挙の本試験・会試を受けることにしたのです。それさえ受かれば彼女は朝廷の官僚。自立して生きることができるのです。
心に傷を負った定王・劉衍
定王・劉衍(りゅうえん)は皇帝の異母弟。戦神・大魔神と恐れられる将軍です。
かつて戦で裏切られ三万の兵を失った過去を持ち、彼は家柄だけの者、野心ばかり強い男は信用できない。国を立て直すためには男女問わず志ある有能な者を採用すべきと考え、女子科挙を実現しました。
しかし活躍しすぎる定王は太后から警戒されてしまいます。定王は毒を盛られて命の危機に陥ってしまうのです。
利用しあう存在から惹かれる存在へ
慕灼華は毒を盛られた劉衍を偶然発見、善意から彼を治療しました。劉衍は毒の調査のため慕灼華の力を借りることに。しかし慕灼華があまりにも有能すぎて怪しいと思うのですが、毒の正体を知っているのは彼女だけ。
一方、都で人脈のない慕灼華も有力者に取り入ろうと劉衍に付きまといます。
慕灼華と劉衍はお互いを利用する関係でした。でも共に行動するうちに慕灼華は劉衍の孤独と誠実さに触れ彼に恋します。劉衍も慕灼華の才能と人柄に惹かれていくのでした。
慕灼華は科挙を受験。なんと3位で合格。彼女の官僚人生が始まるのでした。そんな慕灼華を劉衍はサポート。二人はお互いの夢を実現するために協力しあうのでした。
柔嘉公主の野心と沈驚鴻の献身
やがて皇帝の崩御後、第一皇子 劉琛が即位。すると柔嘉公主の本性がついに牙を剥き始めます。臣下をまとめて劉衍と対立。朝廷を二分する争いに!
柔嘉公主は幼い頃に母を失い、誰にも愛されなかった悲しい過去が深く刻まれなかった過去を持ちます。その絶望から「この世で信じられるのは権力だけ」と思い込むように。自ら皇帝の座につこうとしていました。
彼女を愛する沈驚鴻は、柔嘉公主の野心のために進んで悪事に手を染める。彼女たちには劉衍と慕灼華の声は届きません。
追い詰められていく劉衍。ついに柔嘉公主らの陰謀により投獄されてしまうのでした。
そして柔嘉公主は皇帝即位へむけて最後の一手を打とうとするのでした。
灼灼風流(しゃくしゃく風流):各話あらすじ一覧
各話ごとの詳細あらすじ・ネタバレはリンク先で詳しく紹介しています。
1~12話:慕灼華が科挙に挑む
1~4話:結婚なんて嫌い
5~8話:科挙への挑戦
9~12話:殿試といきなりの試練
13~28話:慕灼華が朝廷で活躍
13~16話:恋と陰謀
17~20話:江南の危機
第21〜24話:禁じられた愛
第25〜28話:裏切りと決断
29~40話:新皇帝即位と公主の野望
第29〜32話:愛と政変のはざまで
第33〜36話:友情と愛の試練
第37〜39話:公主の野望
第40話(最終回):愛と別れの行方
登場人物・キャスト
慕灼華(ぼ・しゃくか)
演:ジン・ティエン
江南一の大富豪・慕営の庶子。父の決めた結婚に反発。自分の人生は自分で決めると強い意志を持ち、都で科挙を受験して朝廷の役人になりました。医術の知識もあり、劉衍を助けたことから彼に接近。ただ勉強のできる秀才とは違い悪知恵も働き、名家や男たちがのさばる朝廷で生き抜くためのしたたかさも持っています。
劉衍(りゅうえん)/定王/議政王
演:ウィリアム・フォン(馮紹峰)
南宸の皇族。「戦神」と恐れられる勇猛果敢な将軍。かつて裏切りにあい味方を失い自らも傷つきました。強いだけでなく女子科挙を実現した先見性のある人物。
裏切者を探していく中で慕灼華と出会い彼女を助けます。慕灼華の才能と熱意を認め、世間から白い目で見られても自ら「外室(愛人)」と宣言して彼女を助けます。
劉皎(りゅう きょう)/柔嘉公主/長公主
演:ワン・リークン(王麗坤)
南宸皇帝・劉俱の長女。穏やかで優しそうに見え。慈善事業にも熱心で人々から慕われています。
しかし皇帝や皇太后から大事にされず不遇の人生を送った母の死がトラウマとなっています。そのため権力だけが頼りと考える野心家。
劉琛(りゅうしん)/第一皇子/皇帝
演:ジョウ・イーラン
南宸皇帝・劉俱の嫡男。自由奔放な皇子。最初は女で科挙に合格した慕灼華を見下していましたが。彼女の強い意思を知って見直します。やがて落ち着きのある賢い君主となります。
沈驚鴻(しんきょうこう)
演:シュー・ハイチャオ(徐海喬)
灼華と同期で科挙を受けて状元(首席)になった秀才。幼いころに助けてもらった柔嘉公主に心惹かれています。彼女のためなら悪事にも加担する献身ぶりを発揮しますが。彼の想いが実ることはありません。高い知能を持ちながら愛情で身を滅ぼした悲劇の人物。
他の登場人物とキャストは中国ドラマ灼灼風流キャスト・登場人物一覧と相関図をご覧ください。
灼灼風流 人物相関図
ドラマ序盤の人物相関図は以下のようになっています。

灼灼風流 相関図
灼灼風流の3つの見どころ
女子科挙が描く平等と現実の壁
このドラマの王朝には「女科挙」があります。今まで男装で宮中で働く女性はいましたが。作り話なら女性が進出した世界があってもいいのでは?と思っていたのでこの設定は良いと思います。
でも制度上は女性にも役人になれる道が開かれたのですが。制度があるのと社会が受け入れるのは別。朝廷や社会の人々は男社会の価値観のまま。科挙を受ける女性への偏見や厳しい視線は根強く残っています。王朝世界で完全に男女平等にしたら嘘くさくなるので、このへんは絶妙な匙加減だと思います。
主人公・慕灼華はそんな状況でも知恵と才能を生かして自分の道を切り開いていきます。これって様々な制度ができて男女平等といいつつも、不平等に悩む現代の女性の姿と重なりますよね。
ドラマの科挙と史実の科挙の共通点と違いは『灼灼風流』の科挙と史実の違い をご覧ください。
理想のパートナー劉衍の大人の存在感
慕灼華を支える劉衍(定王)は、皇族で知略と武勇に加え、温かい人柄を兼ね備えた人物として描かれています。地位も財力も力もある。それでいて相手を尊重して思いやることができる。もう完璧すぎるパートナーです。劉衍は慕灼華の才能を認めていますし。皇族という高い地位にいるのに庶民で女性の慕灼華を決して抑え込もうとはしません。そっと背中を押してくれる存在です。
こんな人、現実にはいないでしょと思いますが。このドラマの世界観ならうまくはまるかも。最近の中国ドラマは、オレ様的な人物か溺愛系のパートナーが多いですが。大人の男でここまで理想に近い人物は今までなかったのでは?と思えるほどです。
権力を狙う公主・劉皎の野心
柔嘉公主・劉皎は最初こそ優しく人々から慕われる公主として描かれます。でも実は野心家で皇帝の座を狙ってます。
劉皎と慕灼華は皇族と庶民(しかも庶子)という立場が全然違うように見えるかもしれませが。私はこの二人は対になる存在だと思います。慕灼華が男社会を科挙でのし上がる「民間の挑戦者」なら、劉皎は権力層の女性が皇位に就こうとする「皇族女性の野心」を表現してると思いますね。
女性の科挙があって朝廷に女性の官僚がいる世界なら、皇帝になろうとする女性がいてもおかしくない。劉皎の野心はこのドラマには必要だったと思います。
灼灼風流の意味は?
灼灼風流の読み方は「しゃくしゃくふうりゅう」といいます。
- 灼(しゃく):明るく輝く、キラキラしている様子。
- 風流:型にはまらない、才能が優れて常識にとらわれない。
という意味があります。
女性で科挙を受け役人になるという、従来の常識を超えた生き方を選ぶヒロインにぴったりの表現といえますね。
さらに詳しい意味と実際の使われ方は『灼灼風流』の読み方と意味で解説していますので興味のある方はご覧ください。
作品情報
邦題 | 灼灼風流・宮中に咲く愛の華 |
原題 | 灼灼風流 |
英題 | The Legend of Zhuohua |
原作 | 曾風流 |
作者 | 隨宇而安 |
放送年 | 2023年 |
話数 | 全40話(BS放送版は38話に編集) |
ジャンル | 古装ラブ・宮廷 |
時代 | 南宸、敵国は北涼 |
放送情報
現在、BS11にて放送中です。
放送版は全38話
放送時間:毎週月〜木 15:59〜17:00(BS11公式 番組情報)

配信版(BS11+):配信版は全40話(詳細はこちら)
最終回ネタバレ
ここからは最終回と最終回直前のあらすじとネタバレを紹介。
灼灼風流 第39話(最終回直前)のあらすじ
柔嘉長公主は沈驚鴻や周大人と共謀。玉璽を奪って宮廷の実権を握ろうとしていました。さらに北涼のせいにして軍を動かすなど巧妙に立ち回ります。でも実は劉衍と劉琛はすでに柔嘉長公主の動きに気づいていました。
劉衍が「死んだふり」をしていたのも柔嘉公主を油断させるための策略だったのです。慕灼華も本物の玉璽を隠し、周大人に差し出したものは偽物でした。
こうして柔嘉公主の陰謀は失敗に終わり、共謀者たちは捕らえられたのでした。
- ポイント
クーデターを狙った柔嘉公主の計画は劉衍と慕灼華の機転で阻止されました。
灼灼風流 第40話(最終回)のあらすじ
野望が崩れさった柔嘉公主はそれでもあきらめません。最後の手段とばかりに短剣を手に皇帝 劉琛を襲います。ところが最後の最期で沈驚鴻が身を挺して劉琛を守りました。沈驚鴻は命を落としてしまいます。絶望した柔嘉公主は玉座の前で毒を飲んで自ら命を絶ちました。
一方、劉衍は「離魂散」で仮死状態になっていたことを慕灼華に告白。危機を乗り越えたのでした。
その後、慕灼華と劉衍は盛大な結婚式を挙げました。劉琛は慕灼華を「中書令」に任命。女性官僚が結婚できる制度改革も発表されました。新しい時代がやってきたのです。
二人は雪の中で「白髪になるまで共に歩もう」と誓い合い、幸せな結末を迎えます。
- ポイント
慕灼華は女性の大臣”として認められ、劉衍との愛も実ったハッピーエンドです。
灼灼風流 FQA
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Q「灼灼風流」の読み方は?
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A
「しゃくしゃくふうりゅう」と読みます。意味はこちらの記事で詳しく解説しています。
『灼灼風流』の読み方と意味【しゃくしゃくふうりゅう】
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Q放送は全何話?
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オリジナル・DVD版は全40話。BS放送版は全38話です。1回の放送時間が違うだけで内容は同じです。
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