中国ドラマ「惜花芷 」第1話・第2話のあらすじをネタバレ込みで紹介します。
暴風雨の船上で家族を救った花芷は、やがて七宿司の動きによって一夜にして没落する花家の現実と向き合うことになります。
この記事では花家失脚の流れと花芷・顧晏惜それぞれの「決断」を分かりやすく振り返ります。
この記事で分かること
- 『惜花芷』第1話・第2話の流れと、花家失脚に至る具体的な出来事
- 七宿司という架空組織の役割と「錦衣衛」「東廠」を踏まえた世界観のイメージ
- 花芷・顧晏惜・花屹正・林婉ら主要人物の立場と心情の変化
- 政変から「女性たちの生存劇」へと物語のテーマが移っていく方向性と見どころ
惜花芷 1話 あらすじ ネタバレ
第1話 嵐の幕開け
七宿司に疑われた顧晏惜を花屹正が庇う。しかし花屹正への諫言により花家が一夜にして失脚する。
あらすじ
嵐の夜の船上
暴風雨の夜、御史・花屹正(か・きつせい)は船上で筆を走らせていました。波が荒れ狂い水が船に流れ込み人足たちは作業を放棄しました。幼い花芷(か・し)は一瞬の迷いもなく短剣を手に取り、マストを登り、帆を切り裂いて船を救うのでした。
澄園の女たち
翌日、花家では沈家との結納を控え、侍女の抱夏(ほうか)は慌てますが、花芷は冷静でした。「結婚しても志を曲げぬ」と語る彼女の眼差しには、すでに一族の重みが宿っています。澄園(ちょうえん)では三夫人・夏金娥(か・きんが)が帳簿を取り仕切り、他の夫人たちは火鉢や窓の開閉ひとつで静かな権力争いを繰り広げていました。
街中の混乱と出会い
七宿衛(しちしゅくえい)の陳情(ちんじょう)が街を捜索、花芷の図面を押収。馬車を止めて沈淇(しん・き)と衝突します。そこへ顧晏惜(こ・あんせき)が介入。混乱を鎮めようとしますが、身元を疑われます。花芷はためらわず馬車を降り顧晏惜を弁護しました。彼の正体が凌王世子だと知ると、陳情は慌てて謝罪します。
深夜の朝議
その夜、皇帝・顧成燾(こ・せいとう)は花屹正を召し出します。七宿司の専横と皇太子選定の件をめぐり、花屹正は「これは陛下の私事ではなく天下のこと」と断言。顧成燾は激怒して花家三族を北地へ流罪としました。さらに七宿司史・斉如海(せい・じょかい)が現れ、私鋳事件の黒幕は顧晏惜だと告げ、宮廷は凍りつきます。
感想
いや、初回から重いですね。冒頭の嵐のシーンは花芷のこれからを表現しているのかな思いました。周囲がためらう中、真っ先に行動する。これも今後の彼女の生き方を表現しているのかも。
一方で澄園の夫人たちの会話劇は戦場ですね。夏金娥の狡猾さ、斉蕙蘭の計算高さ、老夫人の沈黙。火鉢や窓を巡るやりとりから女たちの序列がわかります。
解説「七宿司」とは
ドラマに登場する「七宿司(しちしゅくし)」は、架空の組織ですが実在した「錦衣衛(きんいえい)」や「東廠(とうしょう)」に近い組織ですね。どちらも明代に実在した皇帝直属の秘密警察で、諜報・監察・拷問権を持つ非常に恐ろしい官機構でした。
劇中で陳情が市中を自由に検問するのも、この“皇帝の耳目”という役目を意識しているのでしょう。七宿の名は古代天文学の「七宿星」に由来、天命や宿命を暗示する象徴的な設定だと考えられます。
第2話 諸行無常
要約
顧晏惜が身の潔白を示すため七宿司に入り、血に染まった面具で花家を捜索、花芷は没落の中で家の誇りを守り抜く。
あらすじ 諸行無常
誣告と裁き
七宿司史・斉如海(せい・じょかい)は顧晏惜(こ・あんせき)が北軍を操り皇太子の位を狙う逆臣だと訴え密書を差し出しました。しかし皇帝・顧成燾(こ・せいとう)は筆跡を見破り斉如海の偽証だと突き止め激怒。彼を処刑しました。顧成燾の疑いを払うため、顧晏惜は自ら顔を傷つけ「陛下のため七宿司に入り、命を捧げます」と誓います。
花家の崩壊
そのころ、花芷(か・し)は帰宅、林婉(りん・えん)老夫人の前で罰を受けます。女子としての戒めを怠り、密かに銅烏を作った罪で祠堂に籠もらされ「女戒」を百回書き写すよう命じられました。夜が明け顧晏惜が面具をつけて七宿司を率い花家の家宅捜索を行います。皇太后の恩赦により婦女子は免罪されましたが屋敷は混乱。副司使・袁七(えん・しち)が侍女を斬ろうとするのを、顧晏惜が止めました。
残された者たち
花芷は蔵書楼で父の書と図面を守り、血の滴る顧晏惜に手ぬぐいを差し出しました。家族は財を抱え逃げ出し、夫人たちは涙とともに過去を手放します。沈家では沈中行(しん・ちゅうこう)が婚約の破棄を命じ、沈淇(しん・き)は声をかけぬまま花芷を見送ります。雨の中、一行は紫篁居(しこうきょ)へ向かいます。落ちぶれた花家の新しい日々が静かに始まるのでした。
感想
容赦ないですね。初回の余韻を引きずる間もなく、花家が一夜で崩れ落ちましたね。
顧晏惜は疑われても一切言い訳せず、むしろ自分の顔を傷つけるって…そこまでしますか?まあ命がけなのでしょう。
花芷の方は泣く暇もなく家を守る女に変わっていきますね。老夫人・林婉の毅然とした退場も印象的。群衆に笑われても背筋を伸ばして歩くその姿はさすが貴族だなと思いました。
2話まででドラマが一気に「政変」から「女性たちの生存劇」へと流れが変わりました。権力に踏みにじられた者たちがどう誇りを保ち、生き延びていくのか。花芷と顧晏惜がどう関わっていくのかも楽しみです。

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