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楽遊原(らくゆうげん)15-18話 李嶷と崔琳が楽遊原で約束を交わす

中国ドラマ『楽遊原(らくゆうげん)』15・16・17・18話のあらすじとネタバレ。

峝関失陥後、李嶷・崔琳・柳承鋒の信頼関係が崩壊。誤解と遅れの末、柳承鋒は崔琳を庇って重傷を負い、李嶷・崔琳の同盟は危機に陥ります。

※この記事はドラマ『楽遊原』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

他のエピソードを見たい方は 楽遊原(らくゆうげん)あらすじとネタバレをどうぞ。

 

楽游原 あらすじ ネタバレ

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楽遊原15話 あらすじ:運命の分かれ道

峝関失陥後、鎮西軍と崔家軍の不信が頂点に達します。李家兄弟は崔琳待ち伏せを継続し、現場で柳承鋒が身を挺して崔琳を救います。李嶷は遅れたのを認めたものの、崔倚に西長京攻略を提案。条件として共阿螢を人質にします。崔倚も崔璃の生け捕りを条件に認めます。

楽遊原 第15集 あらすじ:柳承鋒が命を賭して崔琳を守る

李嶷の誤解と両軍の衝突

李嶷が崔琳の説明を聞かず剣を向けたことで、鎮西軍と崔家軍が緊張状態に陥ります。刃が崔琳の首をかすめ、両軍は一触即発。李嶷は寸前で剣を引き、崔琳に撤退を命じますが、彼女は激しく睨み返して去りました。

史実では、唐代後期の藩鎮間でもこのような「誤認による流血」は多く『資治通鑑』でも李克用と王重盈の確執に似たような出来事がありました。

崔家軍と柳承鋒の対立

合流した崔家軍を前に、柳承鋒は再会を喜びますが、崔琳は峝関奪取を独断で行った彼を非難します。柳は営州の危機を理由に弁明し、鎮西軍を「潜在的な敵」と見なしていたと明かします。崔琳は失望を隠せず、彼の「李嶷への偏愛」発言に沈黙し、その場を去りました。

柳承鋒の犠牲と李嶷の遅参

李峻・李崃らが再び崔家軍を狙う中、柳承鋒は待ち伏せに巻き込まれます。崔琳が襲撃を受けた瞬間、柳は彼女を庇って身を投げ出して庇い、落ちてしまいます。遅れて現れた李嶷はあえて出動を遅らせたと認め、崔琳の怒りを買います。三者の信頼は完全に崩壊し軍同盟の行方は不透明となりました。

 

感想と考察:柳承鋒の犠牲は本心?

柳承鋒は峝関奪取で崔琳を裏切るような行為をしておきながら、その後で彼女を守って負傷、行方不明になりました。中国ドラマのお約束通り、落ちても生きてる前提で書くと。柳承鋒の崔琳を守りたいという気持ちは本当かもしれませんが。失われそうな信頼を繋ぎ止めるための計算が働いたとも読めます。事実、崔琳は一度は柳承鋒に失望したものの。結局、崔琳は救援に遅れた李嶷を責めて険悪になります。彼のしたたかさと優しさのどちらが本心なのでしょうか?再登場の場面で明らかになるでしょう。
 

15話の注目人物

  • 李嶷:崔琳を救出に向かうも到着が遅れてしまう。人質提案で主導権回復を狙います。
  • 崔琳:待ち伏せ被害の当事者。柳承鋒に救出された後も李嶷への不信を強めます。
  • 柳承鋒:身を挺して崔琳を助けますが負傷しました。
  • 李峻・李崃:物資提供で李嶷の懐柔を装い、裏では崔琳の待ち伏せを実行します。

 

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楽遊原16話 あらすじ:想いを花束にして

柳承鋒を失った崔琳は碁石を磨き続け、李嶷の慰めを拒絶します。梁王は洛陽で自称帝となり、李嶷を溱王・行軍大都督として西長京奪還に投入。李嶷は流言で孫靖を揺らし、崔家との共同戦線を水面下で進めますが、崔琳との関係は決裂します。

 

第16話 あらすじ:

柳承鋒の記憶と崔琳の沈黙

崔琳は柳承鋒との約束を果たすため血が滲むまで碁石を磨き続けていました。幼少期に命を救われ、支えられた恩と愛情を胸に彼女は過去から離れられずにいます。崔琳は柳承鋒の死を悔いながら、彼女の部屋は静寂と喪失の象徴となっていました。

李嶷の献身と崔琳の拒絶

李嶷は崔琳を見舞いました。血に染まった手を見て止めようとするものの崔琳は彼を激しく拒み、自分が愛していたのは柳承鋒だけだと言い切ります。李嶷は彼女の言葉を信じられず、それが自分を傷つけるための虚言ではないかと問いますが、崔琳は冷たく否定しました。その夜、李嶷は木の葉の小さな贈り物で彼女を慰めようとしますが、崔琳はそれを燃やし、二人の関係は完全に断たれました。

西長京奪還と李嶷の策

梁王は洛陽で即位。李嶷を溱王に封じて西長京奪還の命を下します。李嶷は孫靖を揺さぶるため、流言を広めて内乱を誘発。裴源は崔倚の動向を懸念しますが、李嶷は冷静に好機を待ちます。やがて崔琳が桃子を通じて接触、再び二人の間に小さな接点が生まれますが信頼の回復には至りません。

 

感想と考察:梁王が李嶷を溱王に任命したのはなぜ?

梁王が李嶷を溱王に任命したのは、名誉を与えるように見せかけて、実際には危険な任務を押しつけるためでしょう。西長京の奪還の任務は成功しても失敗しても責任が重く、李嶷を試すための政治的な駆け引きでした。梁王は彼の力を認めてはいますが、その存在を警戒していたのです。

史実でも梁の蕭綱、蕭繹のように南北朝期の諸王には、こうした「名誉ある左遷」が行われています。

注目の人物・勢力

  • 李嶷:溱王・行軍大都督。流言操作で西長京を揺らす指揮官。
  • 崔琳:崔家の要。柳承鋒の死を抱え、李嶷を拒絶。
  • 梁王:濼陽で皇帝を名乗る。人事で李嶷を前線に押し出す。
  • 孫靖:西長京側武将。南征失敗と井戸毒の噂で求心力低下。

 

楽遊原17話 あらすじ:楽遊原の誓いは成るか?

崔琳と李嶷は月の下で和解を試みます。和解を拒む崔琳でしたが、自分が崔倚の一人娘だと知られてることがわかります。崔倚は洛陽で李氏父子を人質に取り、崔琳の解放を要求。李嶷と崔琳は楽遊原で将来を語りますが別離の時が迫っていました。

楽遊原 17話 あらすじ:二人だけの桃源郷

月下の握手と疑念

桃子と謝長耳は崔琳と李嶷のために月下の会食を準備。李嶷が寒そうにしている崔琳の手を取ろうとして崔琳は拒絶、暗器を準備します。それでも腕当を装着してもらおうとしますが、崔琳は暗器で李嶷を気絶させ逃げてしまうのでした。

腕当露見と人質戦略

崔琳は船で逃げようとするも、船頭の腕当を見て李嶷だと気づきます。さらに「崔琳が崔倚の娘」だと身元がバレていることがわかりました。崔琳は李嶷の目的が出兵要請だと理解します。

洛陽人質と楽遊原誓約

崔倚が洛陽で李氏父子を人質にして化して崔琳の解放を要求。二人は夜、楽遊原へ向かいました。李嶷は皇孫捜索・父の退位を説得、そして彼女との駆け落ちを語ります。翌朝、李嶷が目を覚ますと簪が自分の頭に佩玉が崔琳の腰に残っていることに気づくのでした。

感想と考察:崔琳が男として朝廷に報告されている理由は?

崔倚は娘の存在を隠し、崔琳を「男子」として届け出ました。それは朝廷の崔家への介入を避けるためです。地方の有力将軍や豪族は朝廷から監視されています。崔倚は子がないのを理由に朝廷の息のかかった女性と結婚させられそうになりました。ようやく生まれたのが娘の崔琳でしたが。当時、女性は軍職や継承権を持てなかったので娘を男子として登録して家の地位を守る狙いがあったのです。

もちろん現実には女子を男子として届け出る事はありません。

注目の人物

  • 崔琳:正体がバレていることを知る。父崔倚の策略の中で愛と自由を選ぼうとする。
  • 李嶷(溱王):崔琳を利用しながらも真に愛してしまい、政治と感情の間で揺れる。
  • 崔倚:洛陽へ進軍する大将。娘を守るために男として届け出た父。
  • 桃子:崔琳の侍女。二人の再会と和解のきっかけを作る。

 

楽遊原18話 あらすじ:王手をかけた戦い

李嶷は崔倚に西長京の共同攻略を提案、拘束サれましたが同盟は成立しました。崔琳は李嶷を高く評価し婚姻の約束が交わされます。鎮西軍と崔家軍が攻城、内乱で西長京は動揺。孫靖は出陣直前に体調急変で戦線離脱、形勢は連合側に傾きます。

18話 あらすじ:王手をかけた戦い

李嶷崔倚同盟成立

李嶷が崔琳を送り届け崔倚へ西長京への共同攻撃を再提案。李嶷は陣幕で拘束されます。崔琳は李嶷を高く評価していると伝え当面の協力を主張。崔倚は李嶷を解放してしばらく共同することを認めます。

崔琳の評価と婚姻約束

崔琳との別れ際に李嶷は藁人形を贈り、平定後に結婚すると宣言。崔琳も受けました。そこに命が助かった柳承鋒が到着、二人の親密な様子を見て吐血します。阿恕から揭碩に「神薬」があるのを聞きますが、揭碩は崔家の敵です。柳承鋒は嫉妬と死への恐怖から、生きる事を優先。薬の使用へと傾きます。

西長京攻城と孫靖急変

外周で鎮西軍・崔家軍の攻城準備が始まりました。城内は孫靖政権への不満と飢餓で混乱。孫靖は自ら出陣を決定し蕭氏に別れを告げますが、直後に吐血し倒れ戦列離脱。指揮系統が混乱して守りは手薄になり、連合軍側が優位となります。

 

感想と考察:蕭氏が涙ながらに孫靖に毒を盛った理由は?

孫靖はクーデターを起こした謀反人。蕭氏にとって孫靖は昔の恋人だったかもしれませんが。夫の皇太子を殺害して息子の皇孫を行方不明にした大罪人です。今更彼に同情する気持ちもないでしょう。でも完全には昔の愛情を捨てきれず、涙を流しながら自分の手で終わらせる道を選びます。それは哀れみと断罪が入り混じったものだったのかもしれません。過去の関係を清算し、皇孫の未来のために時代を動かした瞬間でした。彼女の口づけは愛の終りで王朝再興の始まりと言えるかもしれません。

18話の注目の人物・勢力

  • 李嶷:同盟提案と婚姻誓約で政治的正統性を強化。
  • 崔倚:戦術的現実主義。西長京攻めで主導権を狙う。
  • 崔琳:人物評価と選好で勢力均衡を動かす触媒。
  • 孫靖:苛政による民心離反と急病で統治・軍事が崩れる中枢。

 

歴史・文化の解説

長安の「楽遊原」と文化的な伝統

史実の「楽遊原」は唐代の都・長安(現在の陝西省西安)の南郊にあった緩やかな丘陵地で、城門・延興門を出て少し行ったあたりに位置しました。唐代の文人や皇族が春の宴や花見、送別の詩会を開く名勝地として知られ、長安八景の一つにも数えられます。

ラマ『楽遊原』がこの名を冠しているのは、まさにその象徴性を踏まえた演出です。登場人物たちがこの地で愛を語り、別れを迎える構図は、唐詩の伝統に基づいた**「盛りの中にある終わり」**を描いています。
華やかな都の南に広がるこの丘は、繁栄の象徴であると同時に、人生の無常を静かに見つめる舞台でもあったのです。

楽游原の歴史と文化的な意義については 史実の楽游原とは?唐代長安の遊宴地とドラマの違い を御覧ください。

 

楽游原
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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

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