明蘭才媛の春 36・37・38・39・40話のあらすじを振り返ります。
曹錦綉の登場で明蘭と賀弘文との縁談が破談に。明蘭は「長所より欠点の扱いが結婚を決める」と腹をくくります。さらに顧廷燁の強引な求婚が盛家を巻き込み、ついに明蘭は顧廷燁と結婚することになるのでした。
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明蘭 才媛の春 あらすじ ネタバレ全話一覧紹介をご覧ください。
※この記事はドラマ『明蘭』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
この記事で分かること
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36~40話のあらすじとネタバレ
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曹錦綉の立場が、縁談の信用問題に直結する理由
- 顧廷燁の狙いと盛家が逃げられない理由
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明蘭が最終的に顧廷燁を選んだ理由。
明蘭36話 従妹問題で縁談が揺れる
36話 長所と欠点
兗王の反乱が鎮圧され、皇帝が崩御。趙宗全が新帝として即位しました。
顧廷燁は禁軍統領に抜てきされて新宅も賜り、顧家の後継争いでも主導権を握ります。
一方、盛家では国喪明けに明蘭と賀弘文の婚礼が進みかけますが、賀弘文の前に刺青のある女・曹錦綉が現れます。賀弘文は「離れに住まわせ使用人に」と言うものの、明蘭は中途半端な同居は不誠実だと判断。「自分を娶るなら錦綉をきちんと嫁がせて」と選択を迫ります。
夜、明蘭は如蘭の密会も目撃。結婚は長所より欠点の扱いで決まるものだと実感するのでした。
注目点:賀弘文は曹錦綉を使用人にすれば丸く収まるの?
結論から言うととても丸くは収まらないでしょう。賀弘文は情に流されて、錦綉を屋敷に置くことで守ったつもりになっています。
でも明蘭から見れば「隠し事がある家」になります。錦綉本人も側室にもなれず、他の人と結婚することもできない。立場が宙ぶらりです。
当時の婚姻は家と家の結びつきです。屋敷内の女性関係は、そのまま家の信用に結びつきます。明蘭が念を押したのは、感情の問題ではなく信用の問題でもあるのです。
歴史解説:曹錦綉の「刺青」は何を意味する?
曹錦綉の顔には刺青がありました。これは彼女が過去に刑罰を受けているという印です。
ドラマでは刺青の重さを描き、錦綉が嫁ぐのが大変難しい状況だというのを表現しているといえます。
明蘭37話:顧廷燁が盛家に縁談話をもちかける
賀弘文との縁談が曹家の横やりで崩れかける一方、顧廷燁が「盛家の娘を娶りたい」と動き出します。
37話あらすじ 周到な計画
明蘭は如蘭の相手が文炎敬だと知り、母の王若弗が許さないと言いますが、「味方になる」と約束します。
翌朝、盛夫人と明蘭は賀家へ行きますが、賀家は曹家との関係を断ち切れない事情がありました。
病床の賀母の前で伯母は曹錦綉を強引に妾にしようとしますが、明蘭は伯母の矛盾を突いて一歩も引きません。
盛夫人も「流罪者が都に居座るのはおかしい」と曹家を追い込み、縁談はほぼ破談に。賀弘文はけじめをつけると決意します。
そんな中、都へ戻った顧廷燁の元に縁談が殺到。彼は盛長柏へ「盛家の娘を娶りたい」と切り出します。ところが顧廷燁が申し込んだ相手は如蘭でした。盛家は騒然となるのでした。
注目点:盛夫人の「流罪者は本籍地へ戻る」はただの脅し?
宋の時代に盛夫人の言うように、法律で一律で決まっていたわけではありません。
盛夫人の言うように本籍地で暮らすタイプの処分法や、都に住むのはダメなタイプもあり決定は人によって違います。
また宋代に限らず中国社会は官と法と評判の社会です。もし密告や告発されれば家の評判に傷が付き、官職を失うこともあります。
ここで盛夫人がやっているのは法律をそのまま適用しているというより。破談に持ち込むために、上流社会の倫理や価値観を使って圧力をかけているのです。
明蘭38話 顧廷燁が明蘭狙いを明かす
38話あらすじ 念願の求婚
顧廷燁は皇帝・趙宗全と沈皇后に「盛家の正室の娘を娶る」と報告。縁談が勅命になりそうな雰囲気になります。
王若弗は返事を急がせますが、如蘭は拒み続けます。勅命になれば逆らえず、嘘で逃げれば文炎敬まで危険になると追い詰められます。
如蘭は玉清観で文炎敬に別れを告げますが、その場面を顧廷燁と長柏が目撃。盛紘は激怒して、侍女も罰を受けて如蘭は責め立てられます。
王若弗は「正室の娘なら明蘭でもいい」と考え、顧廷燁も「なら明蘭を娶る」と言い出して盛家は大混乱。
明蘭は顧廷燁に抗議しますが、普通に申し込めば大奥様が納得するはずないので、この手を使ったと打ち明けます。
さらに科挙合格で斉衡も縁談を申し込もうとするものの、もう間に合いません。
注目点:なぜヒロインの結婚相手がひどい男なのか?
顧廷燁はひどい?
第38話の顧廷燁は正直かなり強引ですよね。「盛家の正室の娘を娶る」と皇帝に先に報告して縁談が勅命になりそうな雰囲気を作り。こうなると盛家は断りづらくなります。さらに厄介なのは相手の名前をあえて言わないことです。
如蘭が拒んでも「正室の娘なら明蘭でいい」と盛家が逃げられる形になります。明蘭の意思は置き去りにして強引に進めるのでひどいと感じます。
なぜヒロインの相手がこんな設定なのか?
でもこの設定には意味があると思います。
斉衡は親の反対を自力で覆すことができず。賀弘文は誠実でも従妹問題で決断できず縁談が壊れました。それに対して顧廷燁は方法は荒いけれど現実を動かすことのできる男です。
制作側は優しいだけの夫ではなく、家同士や政治の圧力や争いの中でも実際に守れる相手を描きたいのではないでしょうか。
明蘭の生き方につながる
36話で明蘭は「長所より欠点の扱いが大事」と気づきました。顧廷燁は欠点が大きいです。でも、それだからからこそ明蘭が怒ってすぐには返事しない。でも拒否はしない。そうして主導権を取り戻し対等な関係に作り替える見せ場ができるのです。
明蘭39話:
39話あらすじ 愛の告白
明蘭は澄園で顧廷燁を問い詰め賀弘文の縁談つぶしから如蘭の件まで計算していたと知って怒ります。顧廷燁は悪びれず、明蘭は返事を保留して去ります。
斉衡は平寧郡主から「明蘭は顧廷燁に嫁ぐ」と聞き、顧廷燁に詰め寄るものの、覚悟を決めきれなかった過去を突かれて言い返せません。盛家へ向かっても小桃に門前で追い返されます。
顧廷燁は秦氏にも縁談を断ち切る宣言をし、皇后に頼んで馬球大会を開催。華蘭に連れられた明蘭の前で顧廷燁は皆の前に進み出て真っ正面から告白し、明蘭はついに頷いて婚約が成立するのでした。
注目:なぜ明蘭は顧廷燁の告白を受け入れた?
顧廷燁の強引なやり方に怒った明蘭でしたが、最終的には顧廷燁の告白を受け入れました。
今までの顧廷燁の欠点は目的のためなら人を利用する強引さでした。明蘭は結婚してもまた何か企むのではと不安になります。だからこそ、皆の前で「守る」「添い遂げる」と言い切ったことが、顧廷燁を縛る約束になりました。周囲も聞いている以上、簡単に引っ込めません。
さらに明蘭が嫌うのは曖昧さです。賀弘文は優しくても決めきれず、火種を先延ばしにしました。結婚したら家のことで明蘭が苦労するのは目に見えています。その場合、賀弘文は明蘭の味方になってくれない可能性が高い。
顧廷燁は決めすぎる男ですが、一緒に矢面に立ってくれる可能性が高い人です。そして告白の中身も重要です。庶子として才能を隠して生きてきた明蘭の孤独を見ていたと言い、これからは怯えず力を出せと背中を押しました。
どの欠点なら受け入れられるかがポイント
明蘭は「欠点がない男」ではなく「どの欠点なら受け入れられるか」で選びました。
欠点のない人は存在しません。でも顧廷燁の強引さなら交渉や駆け引きで動かせる。だから明蘭はこの欠点なら一緒に戦えると判断して頷いたのだと思います。
明蘭40話:
40話あらすじ 結婚初夜
明蘭は大奥様や盛家の人々に見送られ、顧廷燁のもとへ輿入れしました。
出立前、盛夫人は田畑や屋敷、店舗、荘園の権利書を示し、侯爵家で身を守るには自分の足で立てる財が必要だと厳しく教え差配の要点まで伝授します。
婚礼当日。顧廷燁は花嫁行列で盛家へ迎えに来て、門前で義兄たちに詩を求められ即興で応じます。盛夫人は最後まで涙をこらえて明蘭を送り出し、寧遠侯府では宴が夜通し続きます。
明蘭は顧廷燁の娘・書蓉の世話をし、宴後に顧廷燁が買ってきた屋台の夜食を囲みながら、夫婦として静かに距離を縮めるのでした。
注目点:盛夫人が権利書を山ほど持たせたのはなぜ?
侯爵家の正妻は家の内側の責任者
盛夫人は「銭がなければ嫁ぎ先で身を守れない」と言い切り、田畑・屋敷・店舗・荘園を明蘭名義の力に変えて持たせ、差配の仕方を教えました。そこには侯爵家ならではの苦労を見越してのことです。
侯爵家は人が多いです。親族、側近、侍女、帳房(会計係)、荘園の管理人まで、全部が動いています。正妻はそこで家の中の財布と人事に関わる立場になります。
ここでお金がなく、やり方も知らないと「分からないので任せます」と言うしかなくなります。その瞬間、実権は秦氏側に奪われます。
財産は武器です
宋時代までの女性は夫とは別に自分の財産を持つことができました。自分名義の財産は戦う武器になります。明蘭がもし顧家で嫌がらせを受ても口だけで抵抗すると生意気な嫁と潰されます。でも自分の嫁荷(持参財産)があると戦うための準備ができます。
- 自費で侍女や使用人を雇える
- 贈答で人間関係を作れる
- いざとなれば別宅や生活費を確保できる
夫が留守でも生き延びる財源になるのです。
「差配できる」ことが一番大きい
財産があっても差配できなければ紙切れです。盛夫人が管理の仕方まで教えたのはそのためです。侯爵家で一番怖いのは表の喧嘩ではなく、台所・帳簿・人事で首を絞められることです。差配ができる正妻は、こういう攻撃を早い段階で止められます。
盛夫人の本音は顧廷燁を信じても顧家は信じるな
顧廷燁は明蘭を守ると言うでしょう。でも侯爵家は夫ひとりの意思だけで動きません。親族と使用人の利害が絡みます。
だから盛夫人は、明蘭に愛される花嫁ではなく、数字と人を動かせる正妻としての武器を持たせました。これが「銭がなければ身を守れない」の意味です。
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