明蘭才媛の春 31・32・33・34・35話のあらすじを振り返ります。
墨蘭の危険な密会が盛家の騒動へと発展し、林噙霜の転落、そして宮中で起こる反乱へ。物語は個人の因縁から国家の危機へと一気に広がっていきます。
この記事では31話から35話までのあらすじとネタバレを登場人物たちの判断とその結果と共に分かりやすく解説します。
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明蘭 才媛の春 あらすじ ネタバレ全話一覧紹介をご覧ください。
※この記事はドラマ『明蘭』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
この記事で分かること
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31~35話のあらすじとネタバレ
- 墨蘭の密会が盛家全体に与えた影響
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林噙霜が追い詰められた背景と盛紘の決断
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兗王の反乱に対し、趙宗全と顧廷燁が下した選択
明蘭31話:墨蘭の危ない密会
31話 危険な逢引き
明蘭は呉氏から贈られた品を整理し「いずれ梁家へ返して縁を切る」と最初から決めていました。
庭では如蘭が落とした手巾を文炎敬が拾い、盛紘が墨蘭の婿候補に考えていた相手だと分かります。一方、墨蘭は侍女に変装して屋敷を抜け出し、玉清観で梁晗と密会を重ねます。
明蘭は玉清観で斉衡と嘉成県主の参拝を見かけ、胸がざわつきます。
やがて跡をつけた王若弗によって墨蘭の外出が露見。盛家は大騒動になるのでした。
注目点
なぜ明蘭は呉氏の贈り物を返すと決めたのか?
明蘭は品々を受け取ったままにせず、小桃に「後で全部返す」と言い切り毛皮も自分の金で買ったと線引きします。相手に借りを作らないように先回りして動き、梁家に取り込まれる道を最初から避けました。
婚談や後ろ盾が絡むと贈り物は関係がある証拠になり、断りづらくなるため明蘭の「返す」は身を守る現実的な手段なのです。
墨蘭の密会は、なぜ王若弗を怒らせたのか?
墨蘭は「永昌伯爵家に嫁ぐ」ことだけにこだわり、墨蘭は侍女に変装して盛家を抜け出し梁晗と会い続けました。墨蘭は「これで嫁げる」と思い込み危ない行動を止めません。
王若弗は尾行で事実を掴み、盛家の名誉ごと崩れると感じて激怒しました。
未婚女性の密会は噂が立つだけで「その娘は避けたい」と相手の家に思われます。
だから母親が家全体の危機として怒るのは当然です。
明蘭32話:明蘭と墨蘭のセット婚
32話あらすじ 結婚の条件
盛紘は玉清観で侍女に変装した墨蘭が梁晗と抱き合う場面を目撃。二人を引き離して墨蘭を縛って連れ帰ります。
林噙霜は「名節は戻らない」と盛家の体面を盾に縁談を迫ります。永昌伯爵家の呉氏は明蘭を正室、墨蘭を側室として一緒に嫁がせる条件を提示します。
王若弗と盛夫人(大奥様)は拒み、盛夫人が伯爵家へ出向いて礼を尽くし、墨蘭のみ嫁がせる形で話をまとめるのでした。
注目点
盛紘に迫った林噙霜の狙いは?
前半は林噙霜が泣き落としと強い口調で「もう取り返しがつかない」と決めつけて盛紘に考える時間を与えずに脅し。「すぐ永昌伯爵家に頭を下げて、墨蘭を梁晗の正妻としてねじ込め」と迫っています。墨蘭の失敗を罰で終わらせるのではなく、婚姻で上書きして体面を保つのが目的です。
林噙霜はそこを利用して盛家の名誉が傷つくのは父親の責任と盛紘に罪悪感を背負わせます。盛紘が強く出て墨蘭を幽閉したり、縁談を諦めたりできない状況を作って、伯爵家との縁談を成立させる方向へ押し切ろうとしたわけです。
呉氏はなぜ「明蘭を正室・墨蘭を側室」と条件を出したのか?
呉氏が梁晗の素行を知って家を切り盛りできる明蘭を正室に置き、墨蘭は側室として抱える形なら受けると迫りました。息子の行動を止めるための配置換えです。
正室は家計と内政の責任者で側室は身分が低く発言力も限られました。呉氏の条件は「家の実務は明蘭、梁晗の欲は墨蘭」で分け、屋敷内の主導権は能力のある明蘭に任せたかったのです。
明蘭33話:林噙霜の最後
33話 果たされた復讐
永昌伯爵家との婚礼の日、墨蘭は得意になりますが盛紘は冷たく見送ります。
盛紘は林噙霜を祠堂へ連れ、杖刑と追放を命じます。護送に同行した明蘭は村で林噙霜と対面。梁家の縁談も含めて自分の仕掛けだったと告げます。さらに明蘭は逆上する林噙霜に衛恕意の掛け軸をつきつけ、罪を認めさせました。
盛家に戻った明蘭は明蘭は祖母に全てを話すのでした。
やがて林噙霜は杖刑の傷がもとで亡くなってしまいます。
感想と考察
第33話の明蘭は林噙霜を責める言葉を並べず、村まで同行して掛け軸を出して、相手が開き直って本音を吐くのを待ちました。あの場面は明蘭が求めていたのが謝罪ではなく「母の死が偶然ではないと、自分の中で決着をつける証言」だったからです。
それと明蘭の怖さは復讐のやり方が静かなところです。梁家の縁談も、墨蘭と林噙霜の欲を逆に利用して、本人たちが突っ走るように道を作りました。明蘭は表では従順なふりをして裏では順番を間違えずに作戦を進めています。
正面から父に訴えても勝てないと見切って、勝てる形にしてから事実を並べる。ここが明蘭らしいです。
注目点:本当は怖い杖刑
中国ドラマでは罰ゲームのノリで行われる杖刑ですが、実際には過酷な刑罰で、家法の杖刑でも現実には命に関わる重さがあります。33話では盛紘は林噙霜を追放だけで終わらせず、祠堂で杖刑まで命じました。
さらに林噙霜の場合は打たれた後に郊外へ送られ、十分な手当てや休養が難しい環境に置かれました。傷が膿む、熱が出る、寒さや栄養不足が重なる、といった条件がそろうと「傷がもとで死亡」は十分ありえます。
官府の刑罰ならまだ手続きや監督の建前がありますが、家法は加減が当主の判断に寄りやすく、歯止めが弱い分だけ危険になりやすいのです。
明蘭34話:栄貴妃と兗王の反乱発生
34話 世継ぎ問題
禹州で祝宴の後、趙策英は皇帝の密詔を顧廷燁に見せます。趙宗全は謀反の疑いをかけられるのを恐れます。
顧廷燁は護衛の不審から危険を察知して、刺客に襲われた趙宗全を救います。黒幕が兗王だと分かり、都へ訴えるべきだと進言します。
都では立太子準備で盛紘と長柏が宮中泊まりになり、明蘭が汁物を届けます。ところが宮門が閉ざされます。栄貴妃が兗王と結託して武将の妻たちを人質に取り、反乱が始まりました。盛紘と長柏は明蘭を穴から逃がそうと動きだすのですが。
注目点:趙宗全はなぜ尻込みし、趙策英はなぜ動いたのか?
趙宗全が恐れたのが「皇位を狙った」と決めつけられることでした。密詔を受け取った時点で都に出て動けば自分から皇位継承に名乗り出たと見られると考えました。
趙宗全は性格的にも慎重で勝てる確信がない勝負に出るより、疑われない場所で息をひそめたいタイプです。
もう一つは自分が動くのは一族や配下も巻き込むと考え、腰が引けました。
趙策英が動いたのは「隠れても助からない」と割り切ったからです。刺客が来た時点で相手は趙宗全を生かしておく気がありません。それなら都へ行って陛下に訴え、正面から立ち向かうしかないと考えます。
また、父が迷っている時間そのものが命取りなので、息子が「今やるべきこと」を言い切って引っ張ります。ここが趙宗全との違いです。
顧廷燁が「逃げたら禹州も狙われる」と言ったのも大きくて、趙策英は自分たちだけの安全より土地と民を守る現実を優先します。
趙宗全は「疑われること」を恐れて動けず、趙策英は「動かないと殺される」と判断して動いた、というわけです。
明蘭35話:趙宗全の決断
35話 秘密の手柄
栄貴妃は兗王と組み反乱を起こし、平寧郡主は気が触れたふりで処刑を免れます。
宮中では盛紘と長柏が明蘭を抜け穴から逃がし、明蘭は密詔と兵符を運ぶ宮女と合流します。追手に追い詰められた宮女は死亡し、明蘭は密詔と兵符を抱えて荷車へ飛び降り脱出します。
城外で負傷しますが顧廷燁に救われ、趙宗全は説得を受けて密詔と兵符を受け取り都へ向かいます。
注目点:なぜ顧廷燁は趙宗全に兵符を受け取るよう主張したのか?
趙宗全は兵符を受け取れば兗王側から「皇位を狙う敵」として扱われます。もし討伐に失敗すれば、謀反の首謀者にされて一族ごと潰されかねません。趙宗全は元々慎重で、勝算が読めない勝負に踏み込むのを嫌う性格です。
顧廷燁が受け取りを強く主張したのは、逆に「受け取らない方が危険」だと読んでいたからです。兗王が刺客を送った時点で趙宗全は無関係な親王ではなく、すでに排除の対象です。逃げても追われます。
それなら兵符を握って名目を取り、反乱軍に対して「討伐する側の正当性」を先に確保するしかない、という計算です。
さらに顧廷燁には明蘭が命がけで運んだ密詔と兵符を無駄にはしたくない。という思いがあったのでしょう。
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