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明蘭才媛の春 26・27・28・29・30話:斉衡の挫折と明蘭に新たな候補誕生

明蘭才媛の春 26・27・28・29・30話のあらすじを振り返ります。

都に戻った明蘭は母の死の真相に近づき、斉衡は家門の重圧に追い詰められ、ふたりの恋は大きく揺れ始めます。

さらに新たな縁談候補の出現や墨蘭の暴走など、盛家を取り巻く人間関係も緊迫してきました。

この記事では 26〜30話の主な出来事を紹介。分かりやすくまとめました。

他のエピソードを見たい方は
明蘭 才媛の春 あらすじ ネタバレ全話一覧紹介をご覧ください。

※この記事はドラマ『明蘭』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

 

この記事で分かること

  • 26~30話のあらすじとネタバレ

  • 斉衡が追い詰められた理由

  •  

    墨蘭の嫉妬事件が盛家にもたらした影響

 

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明蘭26話:斉衡の抵抗

都へ戻った明蘭は斉衡は母に抵抗を続け明蘭との縁談を実現しようと必死だと知らされます。さらに叔母から明蘭の母・衛恕意の死が仕組まれたものだと聞かされるのでした。
 

26話 重大な証言

都への帰還と不穏な文

顧廷燁に護られて都へ戻った明蘭は家族の温かい出迎えを受けます。しかし玉清観へ向かう道中、宥陽の叔母から「話がある」との文を受け取り胸の奥にざわめきを覚えます。

斉衡の苦闘と明蘭の揺らぎ

その頃、斉衡は母と激しく対立しながら明蘭との縁談を実現しようとしていました。侍女が命を落としたという噂を知った明蘭は、彼の必死さに心を痛めます。盛夫人は「斉家に嫁げば理不尽に耐えることになる」と釘を刺しますが、明蘭は簡単に気持ちを断ち切れません。

灯籠祭の混乱と重大な証言

灯籠祭で斉衡の従者から彼の過酷な状況を知らされた明蘭は、密かに思いを託します。ところが祭は突然中断され、都は騒然とした空気に包まれます。

そんな中、明蘭は玉清観で叔母たちと会い、侍女・小蝶と張医師から母の最期を知る手がかりを受け取ります。張医師の言葉により衛恕意の死が故意に仕組まれたものと気づくのでした。

注目点:張医師の助言と林噙霜の意図は?

張医師はかつて林噙霜に「胎児が大きいので滋養を控え、よく動けば産める」というアドバイスを伝えました。でも明蘭の母は滋養豊富な品を与えられ続け、侍女に「安静に」と寝かされきっていたことを思い返します。医師の指示と真逆の環境に置かれていたのです。

宋代医学にも「妊婦の飲食・行動が胎児に影響する」という考えや「妊婦は◯◯をしてはいけない」という教えはあります。

でもドラマの表現はやや現代的です。

それはともかく。林噙霜の行動が医師の助言と完全に逆だったことがわかり。衛恕意の死は偶然ではなく、意図されたものだったのでは?という疑いに変わっていく、という意味では大きな意味があったといえます。

 

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明蘭27話:平寧郡主の暴走が招く悲劇

顧家の盛大な宴で再会した明蘭と斉衡。平寧郡主の妨害はついに犠牲者を出し、斉衡は母の圧力と罪悪感に追い詰められていくのでした。
 

27話あらすじ 傾国の君

 顧家の宴と再会の誓い

寧遠侯爵・顧家の宴に明蘭が招かれ、久々に斉衡と会いました。憔悴しながらも斉衡は「必ず正妻に迎える」と訴え、明蘭の心は揺れます。周囲では嫣紅や邕王妃が明蘭を貶めるような言葉を並べますが、呉氏が場を和ませ、明蘭を支えました。

 危うい覚悟と顧廷燁の忠告

不為の手引きで明蘭と斉衡は密会。斉衡は帝に直訴してでも結婚を認めてもらうと宣言します。明蘭は必死に止めます。顧廷燁も「情だけで突き進めば明蘭まで傷つく」と冷静に諭し、斉衡が抱える危うさを突きつけました。

不為の死と斉衡の迷い

平寧郡主は不為の行動を知って杖刑を命じ、不為は命を落とします。斉衡は悲しんで母に「家を出る」と告げますが、郡主は飛燕の死まで持ち出して斉衡に罪の意識を植えつけます。斉衡は自らが周囲を不幸にしているのではと悩み、ふたりの恋は大きく歪み始めるのでした。

 

注目点:皇帝への直訴はなぜ危険なのか?

斉衡は明蘭との結婚を母に反対され「帝に直訴してでも婚姻を勝ち取る」と告げます。でも明蘭も顧廷燁も「それは明蘭を守る方法にはならない」と冷静に説得。彼は恋に熱くなりすぎて無茶な行動を取りつつあります。

斉衡の行動は宋では異常で家門全体を巻き込む危険な行いでした。

宋代の婚姻は私的契約で皇帝が士大夫の恋愛・結婚に介入する仕組みはありません。皇帝に訴えた瞬間、それは家の問題が政治問題へと格上げされ、特定の家門が皇帝の権威を個人的に利用しようとしていると疑われます。

また、母や家長の決定を覆す直訴は「孝」を重んじる儒教社会では親への反逆として強い非難の対象でした。

士大夫にとって家の名誉は重要で。皇帝の前で家の混乱を晒すのは家門の名誉失墜。官位や家族の将来の婚姻にも悪影響が出る大きなリスクを伴います。

つまり斉衡の直訴宣言は制度的に成立せず、むしろ家門の破滅を招く恐れがあるのです。

 

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明蘭28話:斉衡が父のために苦渋の決断

斉国公が邕王家の策略で姿を消し、斉衡は父の命と明蘭を守るため究極の選択を迫られます。邕王妃の執拗な脅しに追い詰められた彼は、ついに嘉成県主との婚約書に署名するのでした。

 

28話 最後の決断

 斉国公失踪と邕王家の罠

斉国公が邕王一派に連れ去られ、平寧郡主は邕王家へ踏み込みますが手がかりを得られません。皇后に訴えたもののどうにもできません。

婚姻を迫られる斉衡

斉衡は単身で邕王家に向かい、邕王妃と会いました。邕王妃は嘉成県主との婚姻書類への署名を要求、拒めば盛家ごと危険に晒すと脅します。さらに父の衰弱を匂わせ「最期すら看取れなくなる」と迫り、斉衡は涙をかみ殺しながら署名と押印を受け入れます。

婚約成立と明蘭への報せ

こうして婚約は形式上「斉衡自身の同意」により成立します。邕王妃は勝ち誇った笑みを浮かべ、明蘭を忘れよと釘を刺します。一方、呉氏が盛家の女性陣を招き「宮中の話題」として斉衡の婚約を伝えます。明蘭は表情を乱さず座っていますが、内心では斉衡の言葉を思い返し深く傷つき、祖母はただ静かに寄り添うのでした。

 

注目点:邕王妃の脅しはなぜ効いたのか?

父が人質に囚われているのは斉衡にとって弱みですが。邕王妃さらには「署名しなければ父は衰弱し、最期すら看取れない」と追い打ちをかけました。それで斉衡は邕王妃の言うことを聞いてしまいます。

儒教社会では親の臨終に立ち会うことは最大級の親孝行でした。これを逃すことは不孝として社会的にも精神的にも深い傷を残す行為です。

斉衡にとって父は家の象徴であり、幼い頃から厳しく育てられつつも尊敬してきた存在。彼は最後の孝を奪われる恐怖に逆らえず、涙を飲んで署名したのです。

これは「」を人質にとれば子をコントロールできる儒教社会の怖さをよく表現しています。

斉衡の選択は弱さというより社会の価値観に押し潰された結果ともいえます。

 

明蘭29話:明蘭に迫る二つの縁談

斉衡の婚約を知った明蘭は部屋に籠り、心の整理がつかないまま日々を過ごします。そんな彼女の前に、穏やかな医師・賀弘文と奔放な名家の御曹司・梁晗という縁談候補が登場するのでした。

 

29話 相応しい相手

傷つく明蘭と優しい来訪者

斉衡の婚約に心を閉ざす明蘭のもとに賀夫人と若い医師・賀弘文が訪れます。彼は台所に立って魚の汁物を作り、明蘭を笑わせようと不器用な嘘までつく誠実な青年でした。その温かさに明蘭の心は少しずつほぐれていきます。

玉清観での再会

明蘭は玉清観で衛おばと再会、衛小娘の件で策を求められますが、あえて答えず静かに席を立ちます。過去の因縁を拙速に処理せず、必要な時まで手元に置くという明蘭らしい慎重な姿勢が示されます。

馬球会の招待と候補者たちの思惑

その帰り道、呉氏と出会った明蘭は馬球会に招待されます。試合当日、呉氏は息子・梁晗の将来を託せる相手として明蘭を見ていました。しかし梁晗本人は墨蘭に夢中で墨蘭も伯爵家の後妻となる未来を想像して浮き立ちます。

賀家の本気

一方、賀家では賀夫人が明蘭の人柄を丁寧に聞き込み、医家を支えられる娘として高く評価するのでした。

 

注目点:賀弘文は格下だが不釣り合いではない?

盛家は五品官職を出す士大夫です。制度上の家格では明らかに賀家より上です。

医家は技術職で文官より地位は下ですが。宋では素性のしっかりした腕のいい医家なら学識を備えた専門職として尊敬される場合も多いです。

政治権力に深く関わらない安定した家風が評価されることもありました。

賀弘文のように誠実で学識ある青年は中級士大夫の盛家にとって現実的な縁談相手です。収入も安定してます。階層差はあっても安全で堅実な婚姻先として十分に成立するのです。

 

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明蘭30話:明蘭を巡る嫉妬と策略

呉氏のお気に入りとなった明蘭に嫉妬した墨蘭が明蘭の顔を傷つけてしまいます。盛紘は墨蘭に罰を与えたものの、見放す事はできずに縁談探しをするのでした。

 

30話 嫉妬と焦り

嫉妬の爆発と明蘭の負傷

呉氏から贈られた品を皆で分けようとする明蘭に、墨蘭は施しは要らないと反発。丹橘との口論を経て明蘭の部屋に押しかけ、つかみ合いの末に器の破片で明蘭の顔を傷つけてしまいます。

盛家の裁定と墨蘭の罰

王若弗と林噙霜が騒ぎ立てる中、盛夫人は当事者全員を呼び寄せ、淡々と事実確認を進めます。破片を握っていた痕跡から故意と判断され、盛紘は二十回の杖刑と祠堂での反省を命じます。林噙霜の涙も今回は通用しません。

呉氏の評価と盛家の思惑

盛夫人は明蘭に呉氏が彼女を選んだ理由、梁晗のような厄介な男を抑えられる度量を語ります。一方、盛紘は墨蘭の将来を案じて学識ある文人との縁談を探そうとしますが、林噙霜母娘の関心はあくまで華やかな家柄のみでした。

 

注目点:なぜ娘の顔の傷は大問題になるのか?

墨蘭は嫉妬のあまり、明蘭の顔を傷つけてしまいました。ふだんは墨蘭には甘く明蘭には厳しい盛紘ですが、この件ばかりは見過ごすことはできませんでした。

当時の社会では女性の顔は婚姻価値そのものとされ、家門の名誉や将来の利益を象徴する存在でした。ですから顔に傷を負うとのは個人の不運ではなく、家にとっての損失なのです。

まして明蘭は、ちょうど呉氏から主母候補として注目されていた時期でした。彼女の容貌に傷が残れば、盛家にとっては婚姻面で大きな不利益になってしまいます。

さらに厄介なのは、姉妹同士の争いが原因で顔を負傷したという外聞です。婿候補や親類たちは「娘同士が暴力沙汰を起こす家」「主母が家内をまとめられない家」という印象を抱き、家門全体の信用が落ちる恐れがあります。

宋代の士大夫家庭では娘の行儀や容姿、外からの評判は家の資産とみなされていました。その資産を傷つける行為は家に損害を与える行いとみなされても仕方ありません。

だからこそ盛紘はどれほど墨蘭をかばいたい気持ちがあっても、今回ばかりは罰を避けられなかったのです。

 

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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

詳しい経歴や執筆方針は プロフィールをご覧ください。

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