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明蘭才媛の春 16・17・18・19・20話:揺れる恋と全てを失った顧廷燁

明蘭才媛の春 16・17・18・19・20話のあらすじを振り返ります。

馬球大会での初連携、斉衡の真剣な思い、余嫣然の苦しい縁談、そして顧廷燁がすべてを失うまでの衝撃的な流れが描かれました。

この記事では、16~20話の展開をまとめて整理。史実だとどうなるかを比較しながら、ドラマのエピソードを分かりやすく解説します。

他のエピソードを見たい方は
明蘭 才媛の春 あらすじ ネタバレ全話一覧紹介をご覧ください。

※この記事はドラマ『明蘭』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

 

この記事で分かること

  • 明蘭と斉衡の関係が進まない理由

  • 余嫣然と顧廷燁の縁談が崩れた経緯

  • 顧廷燁が顧家を追放されるまでのいきさつ

  • 朱曼娘の裏切りと宋代の側室の権限・家産管理のルール

 

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明蘭16話:明蘭と斉衡の初連携

明蘭は余嫣然の母の形見を取り戻すため馬球試合に挑み、斉衡と組んで勝利。でも明蘭は斉衡の気持ちに応えられず距離を置くのでした。
 

あらすじ 16話 馬球大会

永昌伯爵家の馬球大会に、蘭・墨蘭・明蘭がそろって向かいます。如蘭は遊びを楽しみにし、墨蘭は斉衡を探して落ち着きません。

明蘭は会場で余嫣然と再会、継母に嫁入り道具の簪を奪われた事情を知ります。試合の賞品にその簪が出され、嫣然は取り戻そうとしますが、家族の力を借りられません。

明蘭は長楓に協力を頼みますが、顧廷燁が登場したため棄権。代わりに斉衡が明蘭のために名乗り出ます。二人は顧廷燁の強さに苦戦しながらも勝利、明蘭は簪を嫣然に返します。

斉衡は気持ちを伝えるのですが、明蘭は家の事情を考えて答えを避けます。一方、顧廷燁は嫣然に関心を持ち始めるのでした。

 

注目点:馬球と貴族青年の社交文化

馬球はペルシャから伝わったスポーツ。中国では唐・宋時代を中心に貴族の間で人気になり、軍事訓練に近い扱いを受けました。

『旧唐書・礼儀志』には皇帝が馬球試合を観覧した記録もあります。ドラマのように有力貴族が主催する場合もあります。

試合では俊敏さや馬術が評価され、若い貴族の交流の場としても使われました。男女が参加する大会は記録上ではありませんが、皇室や高位貴族の邸宅で催される競技会は縁談の有力なきっかけとして扱われました。

女性が積極的に試合に参加する場面は脚色が入ってるものの、観覧席でいい人を探す若者たちの描写は当時の社交風景に近いものです。

 

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明蘭17話:明蘭の揺れる心

斉衡は明蘭に求婚の意思を伝えますが、明蘭は衛氏の遺言を思い出して迷います。盛紘は馬球大会での行動を責めて明蘭を罰し、墨蘭は斉家を諦めて梁晗との縁談に動き出すのでした。

 

あらすじ 17話 愛の誓い

馬球大会の帰り、盛家は玉清観に寄りました。王若弗は斉衡を高く評価し、如蘭との結婚を期待します。

そのころ斉衡は小桃に嘘を言わせて明蘭を人気の少ない部屋へ呼び出し、二人きりになります。明蘭は評判を守るため距離を置きますが、斉衡は「必ず守る」「正妻に迎える」と伝えました。明蘭は衛氏の遺言を思い出し迷いますが、本音を口にして心が揺れます。

戻った明蘭は小桃を叱り、暮蒼斎では侍女同士の争いを収めます。

盛紘は馬球の件を責めて明蘭を罰しました。

一方、墨蘭は斉家を狙えないと判断し、梁晗との縁談を進めます。顧廷燁は余嫣然に求婚しますが、受け入れられません。

 

感想:斉衡は誠実といえるのか?明蘭が迷う理由

斉衡は玉清観で小桃を使って明蘭を人気のない部屋に呼び出し「必ず君を守る」「正妻に迎える」と口にします。明蘭は評判が落ちる危険を説明し、それでも彼が引かないので「どうか私を騙さないで」と本音を漏らします。ここで明蘭は斉衡の気持ちそのものは嘘ではないと感じているからこそ、簡単に信じて傷つきたくないと考えています。

一方で宋代の名門では婚姻は父母と一族が決めるもので、本人同士の約束だけでは動きません。家格の差や親の反対を押し切るには、正式な申し込みや縁談の調整など具体的な手続きが必要でした。

斉衡はまだその段階に踏み込んでおらず、その場の気持ちと勢いだけで約束している状態です。だから明蘭は「気持ちはありがたいけれど、家制度の中で本当に実現できるのか?」という不安を抱き、衛氏の「側室にはなるな」という遺言も思い出して、心が大きく揺れてはいても簡単には頷けないのです。

 

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明蘭18話:潰れた縁談

余嫣然に顧廷燁との縁談が持ち上がり、祖父の余太師は放蕩の噂を理由に反対します。明蘭は嫣然を励まし顧廷燁も誠意を示しますが、朱曼娘が余家で暴れ、嫣然の祖母が倒れる騒ぎへと発展します。

18話あらすじ 不幸な縁談

余嫣然に顧廷燁との縁談が持ち上がり、両親は結納金を期待して前向きになります。

祖父の余太師は放蕩の噂を理由に強く反対、家族を叱りました。嫣然は不安を抱えて明蘭に相談します。明蘭は顧廷燁の思いやりを伝えて彼女を励ましました。

後日、明蘭は祖母に会い顧廷燁が科挙を目指して努力していると説明します。

そのころ、顧廷燁本人も余家に赴き、遊びをやめて独立すると誠意を示し、余太師の考えも少しずつ変わっていきました。

ところが朱曼娘が余家で騒ぎ、嫣然の祖母が倒れる事態になります。明蘭は気の弱い嫣然を守るため前に出て朱曼娘の暴走を止めるのでした。

 

注目点:余太師が顧廷燁の縁談に反対した理由は?

余太師は顧廷燁の放蕩ぶりだけでなく、嫣然が結婚後に苦労する姿を強く心配します。両親が結納金ばかり見ていると知ると声を荒らげて二人を戒めました。

宋代の名家では、外聞が悪い婿を迎えると一族全体の信頼が揺らぎます。『宋史・列伝』にも、親が娘の結婚相手を厳しく選んだ例が多く記されています。

また女性の婚姻は一度決まれば戻りにくく、娘が苦労する縁談は避けたいという家族の思いもありました。余太師が慎重なのは祖父としての愛情と一族の評判を守る責任の両方があったからです。

 

明蘭19話:陥れられた顧廷燁

余家との縁談は朱曼娘の暴走で崩れ、顧廷燁は父と対立します。父・顧偃開は言い争いの直後に急死し、廷燁は親族から罪を押しつけられて顧家を追放されます。彼を支えたのは盛長柏だけでした。

19話あらすじ:積年の恩讐

余家は嫣然の縁談が破れても顧家との繋がりを諦めず、今度は妹の嫣紅を正妻にと考え直します。ところが朱曼娘が侍女を買収して余家へ子どもの存在を漏らし、嫣紅の母が秦氏のもとに乗り込みました。顧家は余家の要求を受け入れ、朱曼娘と子どもを追い出すと約束しました。

廷燁は呼び出され、彼女を守るため塩問屋の名義を渡す代わりに身分を与えてほしいと願い出ます。でも父と秦氏は激怒、親子は激しく対立しました。

廷燁が亡き母への思いをぶつけた直後、顧偃開が吐血して倒れます。廷燁が医者を呼び戻ると屋敷に入れず、父はその日のうちに死亡。

親族は廷燁を不孝者と責め、彼は罠にはめられたと知ります。顧家を出る彼に手を差し伸べたのは盛長柏だけでした。

 

注目点:なぜ顧廷燁の縁談は壊れたのか?

廷燁は余家が要求する「朱曼娘と子どもを排除せよ」という条件を受け入れませんでした。彼は塩問屋の名義まで差し出し朱曼娘に身分を与えるよう懇願します。でもこれでは「結局、余家の娘より曼娘の方が大事なのか?」と余家・顧家の両方も納得しません。

宋代では側室の存在が縁談の障害になる例が多く『宋会要輯稿』にも正妻を迎える前に私的関係を整理するよう求められた記録があります。

廷燁が制度より感情を優先したため、両家は婚姻に必要な条件が整わないと判断しました。

宋代の婚姻は家格と財産の維持が中心にあって正妻を迎える際には側室との関係が厳しく整理されました。『通典・礼』には正妻より先に生まれた子がいても序列は覆らず、側室が縁談を妨げる場合は追放される例も記録されています。

余家が朱曼娘の排除を求めたのは、娘の将来を守るため。家の名誉にも直結していました。

ドラマの展開は脚色がありますが、側室を抱えた男の縁談が破綻しやすいのは史実も同じです。

 

明蘭20話あらすじ:朱曼娘の正体

顧廷燁は朱曼娘を試す中で、彼女が財産を売り払っていた事実を知ります。ついに彼女を追放。翌朝、朱曼娘は息子だけを連れて逃げ、廷燁は財産・家・愛情のすべてを失ってしまうのでした。
 

20話あらすじ:残酷な真実

顧廷燁は父を失い顧家から追い出され、常ばあやと朱曼娘の家に戻りました。

塩の商売に必要な許可を失い生活が厳しくなる中、常ばあやは朱曼娘の行動を疑い、廷燁に貧しいふりをして本心を確かめるよう提案しました。

朱曼娘は表向き支える姿を見せつつ、裏で財産を兄と売り払っていました。常ばあやが証拠を集めると、廷燁も自ら尾行して裏切りを目撃します。

彼は権利書を突きつけて問い詰め、朱曼娘の嘘が次々と明らかになりました。廷燁はついに彼女を兄と共に家から出す決心をします。翌朝、朱曼娘は娘を置き去りにして逃走。廷燁は裏切れた現実に愕然としつつも、行方を追うのでした。

 

注目点:側室が家産を勝手に売るのは宋代では大罪

朱曼娘は勝手に田畑や塩田の権利書、宝飾品まで次々と売り払い、顧廷燁を裏切る展開が描かれました。表向きは理解のある妻を装ってはいますが、顧廷燁を裏切り家を危機に陥れる行いを続けていたのは衝撃がお大きいです。

史実の宋代では田畑・店・塩田など不動産を管理する権限は戸主=家長(夫)に集中していました。側室はあくまで家に属する身分なので、財産を動かす権利はほぼありません。そのため、側室が勝手に売れば法律的には「権限なき売買」とされ、売買契約そのものが無効になる可能性が高いものでした。

また家の秩序を乱し家産を損なう行為として一族はもちろん世間からも強く非難されます。家庭内の処罰だけで済まず、役所に訴えられる事もあります。

ドラマの朱曼娘の行った行為も顧廷燁が役所に訴えれば朱曼娘は罪人になる行為です。

 

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お屋敷ドラマ
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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

詳しい経歴や執筆方針は プロフィールをご覧ください。

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