『度華年』第17話〜第19話のあらすじをまとめました。
裴文宣の疾走から生還と李蓉の権力掌握、そして金鳥花の悲劇までを描きます。愛と正義の狭間で揺れる登場人物たちの選択がドラマを大きく動かしました。
※この記事はドラマ『度華年』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
この記事で分かること
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裴文宣の生還と秦家救出の真相
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李蓉が督察司を設立し改革に乗り出す経緯
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金鳥花の渓谷で描かれる愛と誤解の象徴性
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蘇容卿が愛を失い権力へ回帰する心理の変化
度華年17話:駙馬の死と蘇容卿の求婚
17話 あらすじ
裴文宣は追っ手に襲われ、行方がわからなくなりました。李蓉は彼の無事を願いながら燕北塔へ向かい、これまで封じてきた過去と正面から向き合う覚悟を決めます。
一方、都では「裴文宣が崖から落ちた」という噂が広まり、李蓉は喪服に身を包み深い悲しみの中で日々を過ごしていました。それでも彼の生存を信じ続け、秦家の無実を証明しようと奔走します。そんな李蓉に蘇容卿は同盟と婚姻を提案しますが、彼女は毅然とその申し出を拒みました。
秦家の者が刑場に連行される直前、重傷の裴文宣が現れ、陛下の前まで歩いて来たのでした。
今回の注目点
- 李蓉が登った燕北塔の意味は?
大切な物を失った心の孤独の象徴。そこから立ち上がる再起の場所として描かれる。 - 裴文宣は何をしていた?
崖への落下は偽装で、襲撃を逃れて密かに証拠を収集していた。 - 蘇容卿の求婚は何を狙った?
李蓉の愛だけでなく、彼女を味方に引き入れ世家と政権の連携を強めようとした。詳しくは次の考察で。
感想と考察:蘇容卿の思惑
蘇容卿の婚姻提案には、権謀の匂いが強く漂っていますね。裴文宣の失踪によって力を失った秦家を自らの勢力下に取り込み、李蓉を通して再び政治的な足場を固めようとしたのでしょう。
「同盟」という言葉の裏には、彼女を支配下に置きたいという意図が透けて見えます。さらに李蓉の孤独や悲嘆を利用して保護者の顔をしながら主導権を握ろうとしたとも考えられます。そして何よりライバルの裴文宣を失った今、李蓉を手に入れることで勝利できるという野心もあったはずです。けれども李蓉は、彼の計算を見抜いて自分の信念と誇りを守りました。悲しみの中でも、決して誰にも屈しなかった彼女の強さが印象的です。
度華年18話:裴文宣の帰還と蘇容卿の決意
18話あらすじ
朝廷では裴文宣が秦家の冤罪を訴え、皇帝に刑の停止を直訴しました。その裏で秦真真が命懸けの救出に動き密かに情報を流した宦官の働きによって刑が中止されます。
秦家は一命を取り留めました。裴文宣は皇帝に軍費横領の調査を願い出ますが、世家の臣たちは激しく反発。朝堂は混乱に包まれました。
李蓉は裴文宣の帰還を知り北燕塔でその名を呼びながら涙を流します。蘇容卿は彼女への想いを断たれ、政敵として対峙する覚悟を固めました。
裴文宣と李蓉は再会。互いの想いを確かめ合います。翌朝、皇帝は李蓉を督察司の長に任命し、冤罪と軍費不正の調査を一任。上官旭は私情から調査の停止を訴えますが、李蓉は拒むのでした。
結果
李蓉は正式に皇帝直属の監察機関を手に入れ、力を持つことになります。
注目点
- 秦家救出の立役者は誰だったのか?
秦真真の決死の行動と裴文宣の訴えが重なり、宦官の急報によって刑の執行が止まりました。 - 督察司の設立は何を意味するのか?
李蓉が皇帝の信任を受け、六部を凌ぐ監察権を得たことで世家を牽制する新体制が誕生しました。 - 蘇容卿の新たな動きは?
恋を失った彼は柔妃と結託し、李蓉の権力拡大を抑える策を練り始めます。
【専門用語】
督察司:皇帝直属の監察機関、各官庁や貴族の不正を監視します。史実の「御史台」を基にした設定です。
世家:代々高官を輩出した名門貴族。地方軍や財政を握り、常に王権と対立関係にありました。
軍費横領事件:世家が辺境の防衛費を私的に流用していた事件。
度華年19話:督察司設立と李蓉の新たな力
19話 あらすじ
上官旭は李蓉に世家の均衡を保つよう諫めす。しかし李蓉は腐敗した秩序を改める覚悟を示して上官雅を後継に据えて新しい協力体制を築く。
督察司の設立式が行われ、裴文宣は妻・李蓉の志を支える決意を胸に刻みます。荀川は巡察使として地方へ旅立ち、李蓉や上官雅と別れの宴を交わしました。
督察司は正式に活動を開始。李蓉は七十名に及ぶ官僚の不正を摘発。皇帝の信任はますます厚くなります。
しかし一方で世家からの弾劾が相次ぎ、朝廷の空気は緊迫していきました。そんな折、裴文宣が何者かの刺客に襲われ重傷を負いました。李蓉は怒りを抑えきれず、督察司に徹底的な捜査を命じます。
結果
李蓉は改革の先頭に立ち朝廷を揺さぶる存在となるが、その影には暗殺と陰謀の波が迫っていた。
今回の注目点
上官家の権力交代は何を意味するの?
李蓉が上官雅を推挙したことで、門閥の新旧交代と、改革派の結束が明確になった。
荀川の旅立ちはどんな意味を持つ?
忠義と友情の象徴であり、李蓉・上官雅・荀川三人の絆が理想と犠牲の象徴となった。
刺客事件の背後にあるものは?
世家や旧勢力の報復の兆しであり、督察司の改革が脅威として見られていることを示している。
感想と考察:改革と代償
李蓉が督察司の長として本格的に動き出しました。彼女は正義を貫きますが、実際には多くの反感と危険を背負う選択でした。上官旭とのやり取りで放った「百年の王朝に遊びの余地はない」という言葉には、彼女の覚悟と厳しさがよく表れています。理想を貫く強さと、それによって孤立していく現実がこの回の大きな見どころです。
裴文宣はそんな李蓉をそっと支えていますが、二人の関係は“恋人”というよりも、同じ目標を共有する“戦友”のようになっています。愛情よりも理解と信頼で結ばれているようです。
荀川の旅立ちや裴文宣が襲われる事件は、改革が正しくても危険を伴うことを象徴しています。正義のために動くほど、親しい人が危険にさらされ、敵も増えていくのです。
度華年20話:血に染まる花の海と壊れた想い
20話 あらすじ
李蓉と裴文宣は互いの心を探るように語り合います。その中で、裴文宣が李蓉の本当に好きな花が金鳥花であることをすでに見抜いていたことが明かされます。
裴文宣は李蓉のために山の谷間に金鳥花を植え、東屋を建てて彼女を待っていました。しかし李蓉は裴文宣の企みだと思っていました。道中で刺客に襲われた李蓉は冷静な判断で迎撃して敵を罠に導きます。二人は命を取り留めましたが、裴文宣は想いが共有できてなかったことにショックを上。心のすれ違いが生まれました。李蓉は壊れた琴と満開の金鳥花を見て、裴文宣の想いの深さを知ります。
結果
裴文宣は李蓉の行動に心を痛め、誤解と愛情を抱えたまま彼女の前から姿を消しました。
今回の注目点
- 刺客を雇ったのは誰?
李蓉は七星堂の藺堂主を捕らえ、背後関係を探ります。 - 金鳥花の意味は?
金鳥花は架空の花ですが李蓉が本当に好きな花。裴文宣にとっては愛の象徴でした。 - 二人の関係はどうなる?
二人は共に危機を乗り越えましたが、信頼の薄さが再び心の距離を生む結果となりました。
登場人物別・行動まとめ(第17〜第20話)
李蓉(平楽公主)
第17話:北燕塔で裴文宣の無事を願うが死を知らされ、喪に服しながらも政治の糸を手放さない。
第18話:裴文宣の生還を喜び、督察司を掌握。秦家を救う。
第19話:上官雅を新当主に推す。督察司を正式に設立し、荀川を送り出す。
第20話:裴文宣の意図を誤解し伏兵を配置。結果として花海が血に染まり、彼との関係が悪化。
コメント:
愛情より政治を優先し続けるますが政治的成功と個人の孤独を同時に招きます。
裴文宣
第17話:偽装死から生還し秦家の冤罪を晴らす。忠義を示して皇帝と李蓉の信頼を得る。
第18話:朝廷での発言力を強め李蓉を支える。愛情を言葉にし、夫婦としての距離を縮める。
第19話:李蓉を全面的に支援し、改革の伴侶として献身。彼女への愛情を深めていく。
第20話:金鳥花の渓谷を用意し愛を伝えようとするが、誤解と襲撃により想いは破綻。失意に沈む。
コメント:
知的な忠臣から、愛情を寄せる伴侶となろうとするが李蓉の行動に傷つく。
蘇容卿
第17話:裴文宣の死を機に李蓉へ求婚。駙馬の地位を狙う。
第18話:裴文宣の生還で望みを失い、李蓉への未練を胸に引き下がる。
第19話:柔妃と手を組み、宮廷内で再び影響力を取り戻そうと動く。
第20話:李蓉の襲撃事件を調査し、彼女の行動を注視。
コメント:
李蓉の愛を得られず権謀家へと変貌。再び政治的駆け引きの道へと戻っていく。
まとめ
李蓉は理想と責務の間で成長しますが強硬な面も目立ちます。裴文宣は愛を求めますが誤解に苦しみ、蘇容卿は再び権力の道へ戻ります。三人は愛と正義の両立がいかに難しいかを表現しているようです。ドラマは“信じる心”が試される展開になっています。
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