中国ドラマ「大宋宮詞(だいそうぐうし) ~愛と策謀の宮廷絵巻~」の大宋宮詞29・30・31・32話あらすじとネタバレ紹介記事です。
粗悪な歳幣の絹をきっかけに遼の耶律留守が強硬な姿勢で迫り、劉娥もピンチに。意識を取り戻した真宗・趙恒がその場を収めました。さらに火玉と天書の出現を受けて改元「大中祥符」が行われ、劉娥を皇后に推す動きと養子縁組が進み、王朝の行方を決める大きな山場へと突入します。
この記事で分かること
- 第29話
歳幣の粗悪品問題で遼が激怒し、耶律留守が宋に圧力をかける
意識を取り戻した趙恒が朝廷の混乱を鎮める - 第30話
耶律留守が黄帝参拝を主張して宋の朝廷が大荒れ
鳳袍作りと射柳勝負で外交の時間稼ぎが始まる - 第31話
火玉が見つからず鳳袍完成が危機に陥る
鶴が天書と火玉を運び、趙恒が瑞兆として利用する - 第32話
天書が王欽若の仕掛けと判明
改元と養子縁組により後継体制づくりが進む
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→ 大宋宮詞(だいそうぐうし) あらすじとネタバレ全話一覧
注:この記事にはネタバレが含まれています。ご注意ください。
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大宋宮詞 29話 あらすじ
劉娥が趙恒不在の朝議を取り繕う中、遼使耶律がに真宗への面会を迫って混乱。そこに趙恒が現れて場を収める。
あらすじ
真宗 趙恒は意識が戻らず朝議に出席していません。劉娥は趙恒が病気のため出席できないというのですが、臣下たちは納得がいきません。曹鑑たちは早く世継ぎを決めるように劉娥に言います。
遼では皇帝 聖宗が歳幣で宋から送られた絹が悪い品質のものだったことがわかり激怒。耶律留守(やりつ・るす)を宋に派遣します。
宋にやってきた耶律留守は真宗 趙恒に謁見を求めますが、劉娥は宴を開いてごまかします。真宗に会いたいと迫る耶律留守たちに加えて、潘伯正や曹鑑まで騒ぎ出しもはや劉娥には手におえません。そのとき意識の戻った趙恒がやってきてその場を治めました。
趙恒が目覚めたことを知った李婉児は感極まってしまい・・・
また、歲幣の件についてはしっかりと調査すると趙恒が約束しました。しかし耶律留守にはもうひとつの目的がありました。
一方、王欽若は品質の悪い絹を遼に贈った責任をとって降格になりました。
ここに注目:粗悪な絹が招いたピンチ
この回では、宋から遼へ贈った歳幣の絹が粗悪品だったため遼の聖宗が激怒、抗議のために送り込まれたのが、使者の耶律留守でした。
遼の狙い:実利を求める強者の立場
耶律留守は架空の人物で、このエピソード自体も史実の再現ではありません。でも当時の遼と宋のパワーバランスを考えれば起きても不思議のない演出です。
遼にとって質の悪い絹が届くのは失礼ではなく、「契約違反」です。彼らの目的は戦争を再開することではなく、約束された利益を確実に手にすること。そのため宴席でいくら懐柔されようとも一切妥協しません。「皇帝本人から直接、今後の保証を取り付ける」と強硬な姿勢を崩さず、相手の落ち度を徹底的に突いて、より有利な条件を引き出そうとします。
宋の苦悩:平和を金で買う弱者の立場
宋にとって歳幣は「平和を維持するためのコスト」です。本心では支払いを止めたいものの、再び戦火が広がる恐怖から、多額の献上を続けざるを得ないのが実情でした。
劉娥(りゅうが)がなりふり構わず皇帝の病状を隠して宴の場を穏便に収めようとしたのは、遼にこれ以上の付け入る隙を与えたくなかったからです。ここで真宗が出てこなければ戦争になってもおかしくない状況でした。
大宋宮詞 30話 あらすじ
耶律留守が黄帝参拝を主張。劉娥は遼からの遺品を受け取り鳳袍作りを主導。趙恒は耶律留守を引き留めるため射柳勝負を命じる。
あらすじ
耶律留守が宋に来たもうひとつの目的は新鄭の黄帝(こうてい)を参拝することでした。宋の人々は反発しますが、趙恒や臣下たちも耶律留守を止めることができません。責任を感じた真宗 趙恒は太廟に籠もって先祖に謝罪しいます。
劉娥は耶律留守から趙吉の遺品と蕭太后からの手紙を受け取りました。
劉娥たちは鳳袍(ほうほう=皇后の正装)を作って遼に贈ることになりました。そこで劉娥は内命婦の妃嬪や臣下の妻たちを宮殿に集め、協力して鳳袍の縫製を初めます。しかし潘玉姝は壽安公主が病気だという理由で参加しませんでした。鳳袍の完成をい即ため皆は大慌てて作業に取り掛かります。
真宗 趙恒は耶律留守を留めるため臣下に案を考えさせます。曹利用は射柳の試合を提案。趙恒はそれを認めました。そして蘇義簡が出場、耶律留守と対決することになりました。
ここに注目!なぜ黄帝を参拝すると言い出したのか?
黄帝は漢人が崇拝する祖先神
黄帝とは、中国神話に登場する神で、漢民族の祖先とされています。伝説上の存在ですが、王朝時代には実在したと信じられていました。また唐代以降には黄帝を祀る儀式が国をあげて行われていました。
でもなぜ宋の人たちが契丹人の参拝に反発しているのでしょうか?それは彼らが野蛮人と思っている人々が自分たちの祖先の墓を参拝することが自分たちの祖先への侮辱になると思っているからです。差別的な考え方ですが、彼らにとってはそういう考え方が当たり前ということです。
ヒロインが遼の参拝を阻止する場面があるのも当時(もしかすると今も)の宋の人たちの価値観ではそれが英雄的行動になるからです。
契丹人が黄帝廟を参拝する理由はない
とはいえ。契丹人は漢人とは別の信仰をもっています。彼らにとって黄帝は異国の神であり興味はありません。なのでこの演出そのものがありえないし意味不明なのです。
でもあえてこの場面に意味をもたせるとしたら?
それは「信仰ではなく弱点を突く戦術」なのではないか?と考えられるのです。
契丹は漢人の信仰には興味はなくても、漢人の制度や知識を取り入れる合理性は持っていました。つまり、わざわざ参拝を申し出たのは宋にとってそれが「最も触れられたくない聖域」だと理解していたから。
そこで異国の民である契丹人があくまでも黄帝を崇拝する民としての信仰心を前面に出す。となると宋の朝廷は拒みにくい。
でも野蛮人に神聖な場所への侵入を許すなんて漢人のプライドが許さない。
認めるにしても断るにしても宋の朝廷は大荒れ。ここで遼が新たな交渉を持ち出せば「それで収まるのなら」と譲歩を引き出しやすくなります。
実は裏ではそんな駆け引きがあったのでは?と想像すると今回のエピソードもより楽しくなります。
大宋宮詞 31話 あらすじ
鳳袍に必要な玉が見つからず趙恒が焦るが、王欽若の報告後に火玉と天書が出現。趙恒がこれを瑞兆と喜ぶ。
あらすじ
劉娥たちは鳳袍作りを急いでいました。鳳袍作りには高品質な火玉(かぎょく)という貴石が必要でした。でも探しましたが見つかりません。
火玉はかつて潘伯正が契丹遠征に行き太宗から賜ったもの。潘家で保管していました。貴妃 潘玉姝はこれを使って趙恒の関心をひこうとしますが割ってしまい、趙恒に怒られます。
火玉がなければ鳳袍は完成しません。5日の期限が近づいていましたが。人々はなすすべがなく途方に暮れてしまいます。趙恒はイライラして臣下に怒ります。
すると降格になっていた王欽若が突然やってきて火玉が手に入ると報告。趙恒は疑っていましたが。宣徳門の前で待っていると鶴がやってきて火玉と天書を落としました。
天書には「趙氏が天から命を受けて宋を興した」と書かれています。その火玉を使って鳳袍も完成。耶律留守はその鳳袍を持って遼に帰りました。
ここに注目:鶴が天書と火玉を落としたわけ
鶴と火玉の演出はドラマオリジナルです。
でも天書が見つかってそこに趙氏の正当性を主張する文章が書かれていたのは事実です。現実的に考えればそんなのあり得ない、細工に決まってる。となるのですが。当時は迷信が信じられていた時代。
特に真宗はこうした宗教的な演出を好みました。天書の文面は「趙氏の王朝が天命を受けて成立した」いう内容が書かれ皇帝の正当性を証明するものとして扱われました。澶淵の盟以降、宋と皇帝の嫌気は低下気味。でも武力では遼に勝てない。となると真宗が取る方法は宗教的を利用して皇帝の権威を上げることです。
ドラマではアレンジされて火玉まで同時に手に入りました。これで趙恒は眼の前の危機を一気に解決でき、権威が堕ちるのも避けられる。遼の使節にも「宋は天に守られている」と見せられます。
趙恒が瑞兆として喜んだのは宗教心というより、朝廷と外交の両方に効果がある演出だからと見たほうがいいですね。
大宋宮詞32話
天書が王欽若の仕掛けと知りつつ趙恒は大中祥符に改元。朝廷内では劉娥を皇后に推す動きが強まる。
あらすじ
鶴が運んできた天書を作ったのは王欽若でした。でも趙恒はそれに気づいていました。真宗 趙恒は王欽若から経緯を聞きます。
趙恒は縁起のいい出来事があったというので、年号を大中祥符(たいちゅうしょうふ)に改元しました。
趙恒は変装して冀王府を訪れました。そこでは趙元份の子供が学問をしていて「大学」という儒教の経典を読んでいました。それを見て趙恒はふと趙吉のことを思い出すのでした。そこで趙恒は趙元份の七男を宮廷でひきとり劉娥に育てさせることにします。
趙恒は病がひどくなってきたので劉娥が養子をとって宋の後継者としてふさわしい人物に育ててくれるのを願っていたのです。
一方、朝廷では劉娥を皇后にしてはという意見が出ていて。趙恒もそのつもりになっていました。
ここに注目:天書騒ぎは真宗と王欽若の共謀
天書騒ぎはドラマでは王欽若の捏造。真宗は王欽若の嘘を見抜きつつ許すという展開ですが。史実では次のような経緯になってます。
真宗の夢に仙人が出てきてお告げをする→門に何か引っかかっていると報告が来る→真宗が臣下を連れて見に行くと宮殿の門に天書が引っかかっていた→天書を見てみると趙氏が天下を治める理由が書いてあった→これは縁起がいい→真宗が「大中祥符」に改元。
の流れ。
天書を作ったのは王欽若ですがどう考えても真宗との共謀です。真宗はこういう宗教的なイベントが好きです。遼(契丹)と負け同然の盟約をかわすことになって潰れたプライドを宗教的な権威で上げようとしてました。
王欽若はそんな真宗の願望を叶える便利な存在でした。そのぶん周りの臣下からは妬まれています。
真宗は劉娥をなんとしても皇后にしたい。跡継ぎは劉娥の子供ということにしたい。と思っていたのは事実でしょう。
大宋宮詞 主な登場人物とこの回での変化
- 劉娥(りゅう・が)
→ 皇帝不在の朝廷を支え続け、後継問題の鍵を握る存在に。 - 趙恒(ちょう・こう)/真宗
→ 意識回復で権威を示し、改元と養子決断で王朝の方向性を定める。 - 潘玉姝(貴妃)
→ 火玉を割る失態で立場が弱まる。 - 耶律留守(遼の使者)
→ 歳幣問題と黄帝参拝で宋を揺さぶり、外交主導権を握る。 - 王欽若(宋の臣下)
→ 降格から一転、天書演出で再び存在感を示す。
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