中国ドラマ「大宋宮詞(だいそうぐうし) ~愛と策謀の宮廷絵巻~」の17・18・19・20話あらすじとネタバレ紹介記事です。
皇帝・趙恒が澶淵に到着し自ら剣を抜いて軍の士気を鼓舞。ついに遼との講和「澶淵の盟」が成立します。劉娥の帰還、趙吉の悲劇、講和後の宮廷内対立と激動の4話を通して、物語はひとつの節目を迎えます。
この記事では歴史的背景と見どころを交えながら、戦場から宮廷へと移る流れを丁寧に解説します。
この記事で分かること(各話のポイント)
- 第17話:趙恒が澶淵にとどまり黄龍旗を掲げて宋軍を鼓舞。王超の謀反も迫る。
- 第18話:李継隆の弩によって蕭撻凜が戦死。劉娥と遺体の交換が行われる。
- 第19話:韓徳譲が趙吉を逃がし、蕭太后がついに和睦を決意。趙吉は死去。
- 第20話:「澶淵の盟」成立。劉娥の入内と趙吉の祭祀をめぐり宮廷で論争が起きる。
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→ 大宋宮詞(だいそうぐうし) あらすじとネタバレ全話一覧
注:この記事にはネタバレが含まれています。ご注意ください。
大宋宮詞 17-20話 あらすじボタン
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大宋宮詞 17話 あらすじ 真宗が澶淵に留まる
趙恒が澶淵に踏みとどまり宋軍が契丹軍の渡河を阻止する中、王超の大部隊が大名府に迫る。
あらすじ
寇準と蘇義簡は真宗 趙恒が朝廷に戻るのを思いとどまるように説得。撤退を主張する潘良を叱りつけます。寇準たちの説得が効いて趙恒は澶淵にとどまることにしました。
釈放された曹利用は契丹の陣営に駆けつけて蕭太后に謁見を求めます。蕭太后は趙恒を捉えるまで待つようにと衛兵に命じて曹利用を監禁させましたが、その一方で丁重に扱うように指示しました。 曹利用は契丹の陣営で劉娥と会いました。
契丹軍が黄河の北側に到達。すると宋軍は橋を壊し氷を割って契丹軍の渡河を阻止することにしました。
趙恒はその間に澶淵に到着し黄龍旗を掲げ剣を抜いて城楼に登りました。それを見た兵たちは歓喜の声をあげます。
そのころ謀反を企む王超の大部隊が大名府に接近していました。王欽若はなんとか阻止しようと大名府の将軍・曹瑋にある提案をするのでした。
注目点:趙恒が澶淵に来た効果はあったのか?
17話最大の見どころは真宗・趙恒が澶淵に到着して黄龍旗を掲げて城楼に立つ場面です。皇帝が最前線に姿を現して剣を抜いて決意を示すと、宋軍の動揺は落ち着き兵たちの歓声が一斉に上がりました。ドラマ的にも国がここで踏みとどまった瞬間として印象深いです。
史実でも真宗が澶淵に親征したのは重要でした。皇帝が前線に立つのは珍しく、軍の結束と士気を高めて持ちこたえ、この場で和平交渉に持ち込めました。
もし真宗が澶淵に来なければ宋軍は敗退。かつて太宗 耶律堯骨が行ったように澶淵を突破した遼軍は開封まで攻め込んでいたでしょう。
ただし、実際の軍事的な指揮は将や宰相が担っており城楼で剣を抜く描写はドラマ的な演出です。
大宋宮詞 18話 あらすじ 劉娥が宋に戻される
李継隆の指揮で宋軍が蕭撻凜を討ち取り劉娥と遺体を交換するが、遼軍が趙吉を晒して再び攻め寄せる。
あらすじ
宋軍の攻めてくる蕭撻凜めがけて弩を構えて狙いを定めました。矢は腕ほどの太さがある大きなものでした。李継隆の指揮のもと放たれた矢は轟音を立てて、そのうちの一本が蕭撻凜の胸に命中しました。
遼軍は警戒の声を上げ、契丹兵を盾で覆いましたがまたもや弩弓の矢が彼らを突き刺しました。太鼓の音とともに宋軍は四方八方から突撃。激闘の末、契丹軍を敗走させました。
契丹兵は蕭撻凜の遺体を見つけることができず、陣営に帰って蕭太后に報告。蕭太后は王継忠に命じて李継隆に手紙を書き、劉娥と蕭撻凜の遺体を交換するように命じました。
そして劉娥の身柄は宋に蕭撻凜の遺体が遼に引き渡されました。
やがて、遼軍は再び澶淵に攻めてきました。しかも今回は燃えさかる巨大な鉢の上にはしごを立てて趙吉をはりつけにしていたのでした。
史実解説:蕭撻凜の死は大ショック
ドラマにも描かれたように1004年の澶淵で蕭撻凜は床弩(大型の弩)に射たれて戦死 しました。
蕭撻凜は蕭皇太后の親戚。宋、高麗、西夏や他部族との戦いでも功績をあげ、聖宗時代の契丹軍の中心的な武将です。蕭皇太后を軍事で支えた人物だけに彼の死は蕭皇太后にとってもショックが大きかったようです。
このドラマでは蕭撻凜がなぜ重要なのかわかりませんが、ドラマ「燕雲台」では彼の活躍が描かれているので、そちらも見るといいですよ。
注目:子どもを盾にする演出は現実にありえない
ドラマでは趙吉を梯子に貼り付けて人間の盾にしてました。『宋史』など史実の記録にはこうした場面はありませんし。現実の戦闘でもこんな事はありえません。
その理由は
- 両軍合わせて数十万の大軍が戦うだだっ広い戦場で子どもの目視は無理。
- 人影は分かったとしても本物の趙吉だと証明できない。
- 遠方から見ただけでは生きてるかどうかもわからない。
という問題があります。
遼側にもできない理由があります。
- もし流れ矢に当たって死亡したら自分から交渉の切り札を捨てることになる。
- 本当に皇子が死んだら相手の怒りに火を付けることになる。
というわけで、リスクが大きすぎてできません。
これは、遠方でも子どもが本人だと確認できる「テレビカメラ」がある前提の演出です。制作者の演出としては敵の残酷性を印象付け、宋や劉娥側の悲劇性を単純な分かりやすい絵で見せたいのだと思います。
でもやはり白けますよね。
大宋宮詞 19話 あらすじ 趙吉の最後
宋側が反撃を続ける一方で韓徳譲が趙吉を逃がして和睦を勧め蕭太后が停戦を決意します。
あらすじ
両軍の戦いは激しさを増していました。蕭太后は真宗が子供を捨てて攻撃を続行したと思い驚きます。蕭太后は趙吉を失うのを避けるため軍を退却させました。
真宗は攻撃を命じた潘良の役職を解き、寇準に趙吉を返すよう蕭太后に手紙を書くように頼みます。
蕭太后は真宗の予想以上の抵抗に驚いていました。でも彼女の指揮下にある兵たちは蕭撻凜の弔い合戦のため戦っています。彼女は宋に屈するわけにはいきません。
しかし、遼の宰相・韓徳讓と王継忠はこれ以上戦えば双方に大きな犠牲が出ると考え蕭太后を説得して戦闘をやめさせようとします。
韓徳譲は木易を護衛につけて人質の趙吉を宋に逃がしました。しかし趙吉は戻ってきたもののまもなく死亡してしまいます。
韓徳譲の説得で蕭太后はようやく和睦を決意するのでした。
感想と解説
ドラマでは王継忠は趙吉を逃がす時に犠牲になって死亡しました。『宋史』など史書を見ると、王継忠は戦では死なずに遼側の和睦交渉の使者となり、和平に導いた人物の一人として書かれてています。
真宗も彼の功績を称えています。皇帝が敵に降伏した人物を称えるのはとても珍しいですが、そのくらい大きな事をしました。でも。
現代の中国ドラマの描き方としては、
- 忠義(国を裏切らない)
- 大義(国のため)
- 情(家族・民のため)
が重視されていて。史実の王継忠のような人物は現代の中国では理解を得られにくいと思います。
それよりも、
悪いことをした → 後悔 → 少しいいことをする → 死亡(贖罪完成)
という描き方がドラマ的には好まれるし、検閲を通すためにも安全なのだろうと私はみています。
それにしても、あまりにも不憫な扱いですね。
史実の王継忠については王継忠(耶律宗信)中国史上最も名誉な裏切り者で詳しく書いているので興味のある方はご覧ください。
大宋宮詞 20話 あらすじ 澶淵の盟成立と劉娥の入内
韓徳讓が講和をまとめて「澶淵の盟」が成立。劉娥の入内と趙吉の扱いをめぐって朝廷で議論が起きる。
あらすじ
真宗 趙恒のもとに蕭太后から講和を認める手紙が届きました。宋の陣営でも議論が行われましたが。講和を支持しているのは寇準だけでした。
韓徳讓が澶州にやってきて講和が結ばれました。この条約で遼は関南の領土を諦めること。貿易をすること、宋が歳弊として絹と銀を送ることでした。ここに「澶淵の盟」と呼ばれる宋と遼の和平条約が成立します。
条件交渉を終えた曹利用が戻ってきて30万両と報告。それでも真宗は講和ができて納得。功績のあった臣下たちに論功行賞が行われました。
戻ってきた劉娥は徳妃になり宮中に入るはずでしたが。先帝の遺言があると重臣たちが反対します。趙恒は反対する郭賢を流刑にしました。
さらに趙吉の位牌を太廟に置く件についても反対意見が出ます。すると寇準は妥協案を出し、劉娥が3年間先帝を供養すること入内できることになりました。
ここに注目:なぜ寇準が和平に賛成?史実と逆では?
歴史上有名な「澶淵の盟」が結ばれました。
というかなぜ 寇準 が率先して和平に賛成していのでしょうか?歴史書の『宋史』によると和平に最後まで反対したのが寇準でした。逆に和平に賛成したのは王欽若です。
「大宋宮詞」の寇準は皇帝を前線につれていき戦場にとどまって戦を支え。和平交渉の流れを作り。その後の宮廷内の問題も寇準がまとめてしまいます。
寇準がいれば何でもうまくいく便利キャラになっています。その分、史実では現実を見て判断し和平の流れを作った王欽若の良さが削られあまりいいところのないキャラにされがち。
制作側とすれば寇準を気骨ある正義の人として描きたいのでしょうけれど。いい人に描きすぎですね。
史実解説:澶淵の盟の意味
宋が毎年、遼に30万両の支払うことで決着(実際には他の条件も付いてますが)しました。年30万両は大きな額ですが宋の国力からすれば特別大きな負担と言うわけではありません。それよりも戦争になればそれより遥かに大きな出費と犠牲が出ますから賢明な判断でしょう。
ここに歴史上有名な「澶淵の盟」の成立です。
ドラマだと「歳幣30万で手打ち」みたいにサラッと流されてますけど、本当の意義はそこではないと思います。目の前の戦争を終わらせたのは大きいですが。
本当の意味は宋と遼のあいだに「ここから先は大国同士で潰し合わない」という約束ができたことです。国境が決まって大戦争が起きにくくなると、宋は膨大な軍事費を使わなくて住みます。もちろん国境を守る兵は必要ですが。戦争に比べたら費用は少ないし犠牲もださなてすむ。
そのぶん税や人手を、内政や都市、物流に回せるわけです。北宋は経済をうまく回す仕組みがるので、平和な経済活動が続くと国が成長しやすいのです。
それに、西夏としては宋と遼が潰し合ってくれたほうが都合が良かったのに、西夏も宋と長期戦はしづらくなる。結局は西夏とも、戦い続けるより講和(こちらも歳幣付きですが)することになります。
当事者にとっては屈辱かもしれないけど、宋は平和をお金で買ったんです。私は北宋の繁栄のスタートはここだと思います。
大宋宮詞キャスト
劉娥(りゅう・が)
演:劉濤(リウ・タオ)
趙恒(ちょう・こう)/真宗
演:周渝民(ヴィック・チョウ)
郭清漪(かく・せいい)/章穆皇后
演:斉溪(チー・シー)
李婉児(り・えんじ)
演:劉聰(リウ・ツォン)
寇準(こう・じゅん)
演:梁冠華(リャン・グァンホア)
蘇義簡(そ・ぎかん)
演:曹磊(ツァオ・レイ)
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