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蘭陵王 9話 洛陽城の奇跡・蘭陵王の伝説はここから始まった

蘭陵王 9話のあらすじを紹介。蘭陵王伝説の始まりとなる洛陽での戦いがついに描かれます。

洛陽を包囲した10万近い周軍に対し戦神の仮面を付け500騎を率いた高長恭が奇襲を行いました。この記事では第9話のドラマの展開に加え、モデルになった邙山の戦いの史実やドラマとの違いも分かりやすく解説します。

 

この記事で分かること

この記事はネタバレがあります。

  • 洛陽包囲戦で蘭陵王が五百騎を率いて敵陣を突破した経緯

  • 雪舞救出と城門開放の決定的瞬間

  • 北周撤退の裏で起きていた宇文護と宇文邕の力関係

  • 史実「邙山の戦い」とドラマ演出の違い

他のエピソードを見たい方は
蘭陵王 あらすじネタバレ全話まとめをご覧ください。

 

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蘭陵王 あらすじ 9話 洛陽城の奇跡

要約
周軍が洛陽を包囲する中、蘭陵王は鬼面の五百騎で背後から突撃し、雪舞を救い出します。

あらすじ9話

洛陽は周の大軍に囲まれました。

宇文邕は雪舞を無理に戦場へ連れ出して洛陽城外を埋め尽くす包囲軍を見せます。

尉遅迥の8万に加え、突厥軍まで合流。10万近い大軍に囲まれています。周の勝利は決まったかに見えました。雪舞は毒の後遺症で体が重く思うように動きません。それでも蘭陵王にもらった玉佩を握り、彼が生きて来ると信じ続けます。

そこへ斉の援軍が現れ、楊士深がわざと退いて周軍を丘へ誘い込みました。暁冬が縄を切ると大木と岩が転がり追撃してきた尉遅迥の兵が犠牲になります。

仮面の蘭陵王が一気に駆け下り、火矢と爆発で周の陣が乱れる中、城門前に到着。高緯が仮面を外せと迫ると高長恭の素顔が現れました。顔を見た兵が門を開きます。

一方、北周側では宇文護の不穏な動きにより宇文邕が撤退を決定。

その混乱の最中に雪舞は逃げて高長恭と再開することができたのでした。

 

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ここに注目!蘭陵王伝説の始まりになった邙山の戦い

ドラマ『蘭陵王』の劇中、高長恭が凄まじい威圧感を放つ「軍神の面」を被って戦場を駆ける姿はドラマでも特に印象に残る名シーンです。

 

9話のモデル・史実の「邙山の戦い」とは

第9話のモデルになったのは563年に起きた邙山(ぼうざん)の戦いです。

このとき北周とい突厥は北斉を攻撃。10万の北周軍が洛陽を包囲しました。

このとき北斉の武成帝は高長恭、斛律光、段韶を援軍として洛陽に向かわせました。この時の様子は『北斉書』などの史書に書かれています。

北斉は部隊を3つに分け、高長恭が中軍、段韶が左軍、斛律光が右軍を担当。北周軍の主力は歩兵。北西軍は騎兵が中心でした。そこで段韶が撤退するふりをして敵軍を引き付け、敵軍が疲弊したところを見計らって反撃。

このとき中軍を率いる高長恭が500の騎兵で北周軍の突破に成功。包囲された金墉城の門前にたどり着きました。

しかし城内の守備兵たちはたどり着いたのが高長恭だとはわかりませんでした。そこで蘭陵王は自ら兜(冑)を脱いで素顔を見せて味方だと証明したと伝えられています。

ドラマでは高緯が確認していますが、史実では高緯はこの場にはいません。

でも歴史書にはどこにも仮面とは書いてないこと。「冑(兜)」なのです。

 

「美貌を隠す仮面」はどこから来たのか?

「蘭陵王はあまりに優しい顔立ちだったため、兵士に侮られないよう凶悪な仮面を付けて戦った」という有名なエピソードは実は歴史の記録に書いてある内容ではなく、後世に広まった『蘭陵王入陣曲』や仮面舞の由来として語り継がれてきた伝承です。

当時の南北朝時代の戦装束には顔周りを保護する防具(顔当てのような部材)がありました。兜と一体になっていたり、兜と一緒に装着するものだったようです。そのため蘭陵王の仮面は美貌を隠すためのものというよりは、実戦的な顔面の保護具だったと考えられるわけです。

 

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ここに注目!北周側の事情とドラマの違い

史実では宇文邕は軍は指揮していない

ドラマでは皇帝 宇文邕が北周軍を率いて洛陽まで来ていますが。この時期の宇文邕はまだ権限が小さく。戦争を指揮していたのは宇文護です。

ではなんで宇文邕が前線で指揮をとって宇文護が邪魔する演出になってるのかと言うと。蘭陵王と対等に戦える同格以上の敵キャラが欲しい。雪舞や蘭陵王と関わる宇文邕を早めに登場させたい。と思惑があるからでしょう。

結果的に史実では宇文護が担当していた軍の指揮を宇文邕が担当することになっているのです。

 

北周軍を指揮していたのは宇文護だった

指揮官は宇文護だった

ドラマでは宇文護が邪魔をして北周軍が撤退に追い込まれます。でも史実では、この時期の北周の軍事・政務を一手に握っていたのは、皇帝ではなく大宰相の宇文護でした。この時期北斉との戦争の総指揮を執っていたのも彼自身です。

作戦を立案し、出兵を決断したのは宇文護です。つまり、この戦争で負けたら宇文護の責任になるわけです。

なので史実では宇文護がわざと前線の邪魔をするメリットはありません。そんなことをすれば、責任が自分に降り掛かってきて自分の首を絞めるだけだからです。

突厥との同盟を守ったばかりに

でも史実でも宇文護は出兵したくはなかったようですが、同盟軍の突厥が先に攻撃したので援軍を出さないといけなかったのです。もし突厥に協力しなかったらあとで報復される可能性がありました。

その結果。この戦いで北周軍は敗退。宇文護は敗戦の責任を取って皇帝宇文邕に謝罪しています。

結果:宇文邕への追い風へ

結局、この戦いでの敗戦は、宇文護の政治的な求心力を弱めることになりました。もちろんこの敗戦だけで宇文護の権力が崩れるわけではありませんが。

周囲が宇文護一強の体制に疑問を持ち始め、後に宇文邕が宇文護を排除(暗殺)するための重要な布石になったのです。

 ドラマではなぜわざと邪魔をする設定に変えたのか?

でもドラマでは、あえて史実とは違う演出にして宇文護が宇文邕を妨害するという描き方になりました。

これは複雑な政治や責任のとりかた説明するよりも「悪い奴(宇文護)が、有能で若いリーダー(宇文邕)を現場で困らせるという演出にしたほうがストーリーや対立が分かりやすいから。

それに北周が苦戦する原因を宇文護に全て押し付けることで、視聴者は宇文邕を応援できるという意図もあると考えられます。

 

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主要人物(第9話)

  • 高長恭(蘭陵王):北斉の名将。五百騎で敵中突破し洛陽を救う

  • 楊雪舞:蘭陵王を信じ続ける女性。包囲戦の混乱の中で再会。

  • 宇文邕:北周皇帝。撤退を決断

  • 宇文護:北周の実権を握る大冢宰(宰相)。

  • 尉遅迥:周軍将軍。追撃で被害を受ける

  • 高緯:北斉皇太子。城門前で蘭陵王の素顔を確認

 

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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

詳しい経歴や執筆方針は プロフィールをご覧ください。

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