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灼灼風流 33・34・35・36話のあらすじとネタバレ:劉衍の愛人宣言

灼灼風流 29-32話あらすじ |灼灼風流37-36話あらすじ ▶

中国ドラマ「灼灼風流(しゃくしゃくふうりゅう) 宮中に咲く愛の華」 33・34・35・36話のあらすじとネタバレを感想とともに紹介します。

孫家の罪が暴露され没落。慕灼華と劉衍の関係が問題となるものの、なんと劉衍が「愛人」宣言。一方、柔嘉公主と沈驚鴻の関係に亀裂が入り始める。

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※この記事はドラマ『灼灼風流』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

オリジナル版を見た感想をもとに書いています。BS版は編集されて話数が変わっている場合があるのでご注意ください。

灼灼風流 キャスト・登場人物
  • 慕灼華(ぼ・しゃくか)/慕琦(ぼ・き)
    演:ジン・ティエン
  • 劉衍(りゅうえん)/定王
    演:ウィリアム・フォン
  • 劉皎(りゅう きょう)/柔嘉公主
    演:ワン・リークン
  • 劉琛(りゅうしん)/第一皇子
    演:ジョウ・イーラン
  • 沈驚鴻(しんきょうこう)
    演:シュー・ハイチャオ
詳しい登場人物とキャスト紹介は灼灼風流 キャスト・登場人物紹介をご覧ください。
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灼灼風流 33話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 沈驚鴻と孫雲謙の裏切りにより孫家の横領疑惑が浮上。
  • 周大人により重大な告発で孫家は一気に没落。孫雲謙は処刑を免れるもの沈驚鴻に裏切られたと悟り自害。
  • 慕灼華は「推恩令」を進言し恩蔭制の制限に成功する。

あらすじ:友の涙

孫雲謙の背信と告発の準備

孫紜紜は実家に戻った折、沈驚鴻は兄の孫雲謙に接近します。沈驚鴻は孫家を倒す手助けをすれば家族を守ると約束し、孫雲謙を懐柔しました。そして孫雲謙は孫家の不正を記した帳簿を沈驚鴻に渡します。

朝廷での両面攻勢

朝廷の場で沈驚鴻は手に入れた帳簿を根拠に孫家が災害救済の食糧を横領したと糾弾しました。ここで周大人が登場。さらに重大な証拠となる別の帳簿を提出。孫家が北涼と共謀して違法な塩を売買していたという不正を白日の下に晒します。

皇帝の劉琛は激怒して孫の大人を死刑に、男性家族を流罪、女性家族を賤民に落とすという厳罰を下しました。約束通り、沈驚鴻の協力者である孫雲謙だけは処刑を免れます。

裏切りの代償と慕灼華の政策提言

命を救われた孫雲謙ですが、沈驚鴻が周大人と通じてより深刻な罪を暴いた事実に激怒。家族を守るという約束が破られたと悟り、絶望の末に自害を選びます。妹の孫紜紜は悲しみに打ちひしがれました。

その裏では柔嘉公主が周大人と共謀し、沈驚鴻をも利用して孫家を失脚させていたのです。

そのころ朝廷では慕灼華が商先生が考案した「推恩令」を提案、恩蔭制の適用範囲を制限するよう進言していました。劉琛はこれを受け入れ、朝廷の勢力図は密かに変化を始めます。

 

歴史的な解説:「推恩令」の政治的効果と「恩蔭制」への対抗

慕灼華が提案した「推恩令」は前漢の武帝の時代に実施された政策が元ネタと考えられます。

内容:本来、諸侯王の領地は嫡長子のみが継承できましたが「推恩令」は嫡長子以外の子供たちにも爵位と領地の一部を分封することを奨励しました。これによって諸侯王一人の領地が細分化され、それぞれの封国は小さく弱体化、中央集権体制の確立に貢献しました。

ドラマでの適用:ドラマではこの「推恩令」の「権力を細分化し、影響力を弱体化させる」という部分に注目。恩蔭制(官僚の子孫に官職を与える制度)の適用範囲を制限することで、既得権益層の力を弱めようとしています。急に制度廃止すると混乱が起こるための、段階的に弱めていく作戦だと思われます。

参考文献:『史記』平津侯主父列伝

 

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灼灼風流 34話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 孫雲謙の自害により沈驚鴻と柔嘉公主の間に亀裂が生じる。
  • 慕灼華は沈驚鴻・柔嘉公主と決別。
  • 柔嘉公主は鎮国大長公主から却邪剣を借りることを拒否され、薬で眠らせる。

 

あらすじ:虚ろな心

柔嘉公主の野心と劉衍の警告

沈驚鴻が、孫雲謙の自害について柔嘉公主に詰問すると、柔嘉公主は「高みに上ることが自分の目的だ」と主張。一方、劉衍は柔嘉公主に先帝が兄である自分ではなく劉琛に帝位を譲った経緯を説明、これ以上の暗躍から手を引くよう諭しますが彼女の心に響くことはありません。

慕灼華、決意の決別

慕灼華は沈驚鴻と柔嘉公主それぞれと話し合う中で、もはや三人それぞれの進む道が完全に異なってしまったことを痛感します。彼女は友情の証であったかんざしを叩きつけ、二人に別れを告げました。

揺れる人間関係と鎮国大長公主の行動

心身ともに疲弊した沈驚鴻が発熱で倒れると、耶沐蓁と柔嘉公主が相次いで看病に訪れますが、沈驚鴻は柔嘉公主が煎じた薬を拒否。彼女への不信感を露わにします。

鎮国大長公主は江南に戻ることを望みます。柔嘉公主は、鎮国大長公主が持つ権力の象徴である却邪剣を借りようとしますが断られます。焦った柔嘉公主は、鎮国大長公主に薬を飲ませて眠らせるという非道な手段に出るのでした。

各々の対立と葛藤の深化

実家に戻った慕灼華は父に劉衍が爵位を持たないことをからかわれますが、大夫人は娘の志を理解して擁護します。

意識を取り戻した鎮国大長公主は柔嘉公主の行動を知ってこれ以上道に迷うなと忠告しますが、柔嘉公主の野心は消えません。

 

考察:却邪剣が象徴する皇族の権威と「鎮国」の役割

「却邪剣」も「鎮国公主」も架空の存在です。ドラマではどんな意味があるのでしょうか?「却邪剣」は、ただの武器ではなく皇族内における権威の象徴です。「邪(よこしま)を退ける」という意味があり。宗教的な権威を持っていることがわかります。

鎮国大長公主の「鎮国」は「国を鎮め、安定させる」という重い役割を担う皇族の女性に与えられる特別な称号です。彼女は皇帝の叔母や姉妹といった非常に高い地位にあり、皇室の権威の維持を期待されます。

柔嘉公主が欲しがったのは、武力としてではなく象徴的な権威を手に入れて、自分が政に参加する正当性を得たかったのでしょう。

 

解説:「決別の儀式」としての「かんざしを叩きつける」行為

慕灼華がかんざしを叩きつけて三人との関係を終わらせました。これは中国の文化では「決意」や「決別」を示す行為です。

かんざし(簪)の文化的意味:中国では、女性が成人すると髪を結い上げ、簪を用いる習慣があります。簪は女性の身分や貞節、時には「愛情や友情の証」の意味があります。

叩きつけ、折る行為の象徴性:簪を叩きつけたり折ったりするのは、物を壊すだけでなく、「その簪に込められた過去の約束や、関係性を断ち切る」という強い意思の表現です。

慕灼華はこの行為をすることで個人的な友情よりも公的な信念を優先すると宣言したのです。

 

灼灼風流 35話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 皇太后と柔嘉公主の縁談の計略により、薬を盛られた劉琛と慕灼華が密室に閉じ込められる。
  • 劉衍はすぐ慕灼華を救出、劉琛は慕灼華に愛する人がいることを知る。
  • 大臣に弾劾された際、劉衍は「私が慕灼華の愛人だ」と公言する。

 

あらすじ:仕掛けられた罠

柔嘉公主の野心と宴会の陰謀

柔嘉公主は鎮国大長公主に自らの強い野心を隠さずに打ち明けます。その夜、皇帝の劉琛が家臣を招いて宴会を開きました。皇太后は貴族の娘たちとの縁談を企てていましたが、劉琛は全く興味を示しませんでした。ここで耶沐蓁が劉琛に酒を勧め、劉琛はしぶしぶそれを飲みます。

予期せぬ密室での遭遇

慕灼華は宮女にわざと服を濡らされ、控えの間で待機していました。すると薬を盛られたことで異変を感じた劉琛も同じ部屋にやってきて、二人は何者かによって閉じ込められてしまいます。

皇太后と柔嘉公主たちが駆けつけますが、そこにいたのは怒っている劉琛だけで密通の企ては失敗。この状況を見て、耶沐蓁は劉琛の薬を察知し劉衍の仕業だと推測します。

劉衍の介入と劉琛への告白

その直前、劉衍に孫紜紜が「愛人にしてほしい」と懇願するも断られていました。劉衍はすぐさま控えの間に駆けつけ、慕灼華を救い出します。劉琛は慕灼華に好きな人がいることを知ると、慕灼華は「その人は私を理解し、尊重してくれる」と正直に打ち明けました。

公の場での愛人宣言

慕灼華は劉衍に正式な関係を提案しようとします。しかし劉衍と密通しているとして大臣に弾劾されてしまいます。

劉衍は毅然として「私が慕灼華の(外室)愛人だ」と公言。彼は自分たちの関係が彼女の志を邪魔しておらず、法律にも違反していないことを強調します。劉琛はこの大胆な宣言を受けて劉衍に太廟で2時間ひざまずく罰を、慕灼華に1か月間の給料没収の罰という比較的軽い処分を下しました。

 

感想・見どころ:策略の裏をかく愛の力

今回の最大の見せ場は劉衍が「私が慕灼華の愛人だ」と公言したこと。大臣の弾劾に対してとっさに出た反論でしたが。この時代、地位のある男が自分を「愛人」というのはまず考えられないことです。

でもこれで不適切な関係との噂を「個人的な恋愛沙汰」へと落とし込んで、罪の性質を完全に変えてしまいました。

そう宣言するのは地位ある男にとっては屈辱のはずですが、そうしてでも慕灼華を守りたいという。彼なりの愛情と強い意思なのでしょう。だから皇帝劉琛も軽い罰で済ませたのだと思います。

 

灼灼風流 36話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 柔嘉公主は慕灼華を利用したことを沈驚鴻に認め、二人の関係はさらに悪化。
  • 慕灼華は劉衍に手作りの巾着を贈り愛を深める。
  • 劉衍は沈驚鴻の戸部尚書への登用を阻止。沈驚鴻は柔嘉公主が兄と北涼の密偵を引き渡していたという衝撃の真実を知る。

あらすじ:嫉妬

柔嘉公主の告白と沈驚鴻の怒り

柔嘉公主は、慕灼華を陰謀に利用したことを沈驚鴻に問いただされると、あっさりと認めました。「目的のためなら手段を選ばない」という公主の態度に沈驚鴻は強い怒りを覚え、その場を立ち去ります。

柔嘉公主は沈驚鴻に寂しさを訴えますが、沈驚鴻は酒を飲んで彼女を避け。公主はわざと他の男たちと親しげに振る舞い、その場を立ち去る沈驚鴻の心をさらにかき乱しました。

慕灼華と劉衍:愛の「信物」

慕灼華は劉衍を家に連れて帰り、自分で心を込めて縫った巾着を「信物」として贈りました。劉衍は「それなら愛人だと名乗らなければよかった」と冗談を言い、二人は親密な時間を過ごします。

朝廷での人選議論と給料没収

朝廷では戸部尚書(こぶしょうしょ/財務大臣)の人選が議論となります。劉衍は沈驚鴻を推す大臣たちに対し、沈驚鴻にはまだ経験が不足していると主張、口論となります。その結果、劉衍は給料を没収されるという罰を受けました。

明かされる柔嘉公主のさらなる裏切り

劉衍によって戸部尚書への道が遠のいた沈驚鴻に対し、耶沐蓁が衝撃の事実を伝えます。それは柔嘉公主が彼女の兄と協力して北涼の密偵を引き渡していたというものでした。この事実に、沈驚鴻は大きな衝撃を受け、柔嘉公主への不信感と葛藤がさらに大きくなるのでした。

 

感想

沈驚鴻と柔嘉公主の関係がさらに悪化。負のサイクルに入ってしまいましたね。でも沈驚鴻は彼女の裏切りに怒ってはいますが、完全には断ち切れないという葛藤を抱えています。

柔嘉公主がわざと他の男と楽しんでいるふりをしたのは、沈驚鴻の感情を揺さぶり、彼を自分の側に引き戻そうとする幼稚で必死な心理の表れでしょう。

そして、耶沐蓁からの「北涼密偵引き渡し」の告発は沈驚鴻にとって致命的な衝撃です。これは国の安全に関わる重大な犯罪です。沈驚鴻が「何のために」柔嘉公主の側にいるのか、ますますわからなくなっていくでしょう。

解説:「戸部尚書」の役割と劉衍の政治的意図

朝廷で人事が議論された「戸部尚書」は、現代でいうと財務大臣になります。極めて重要なポストです。

戸部は、戸籍、土地、税、財政、食糧(倉の管理)など、国の経済の全てを管理する役所です。その長である尚書は国庫の動向を左右する絶大な権力を持つのです。

 

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灼灼風流 33から36話のまとめと今後の展開

劉衍の愛人宣言には驚きましたが。慕灼華を守るためとはいえ、なかなか言えるものではありません。二人の間では冗談で済んでいる様子ですが。周囲は驚くでしょうね。

そして沈驚鴻と柔嘉公主の関係は深刻です。今まで何があっても柔嘉公主についてきた沈驚鴻ですが。沈驚鴻が突きつけられた現実はあまりにも過酷ですね。彼はついに、自分が支えようとしていたものが、国家を裏切る闇であったという事実を知ってしまいました。この事実を知った今、彼はどうするのでしょうか?

劉衍や慕灼華に協力するのか、それとも別の行動に出るのか。柔嘉公主が沈驚鴻を失ったことで、どのような暴挙に出るのか彼女の次の計画に警戒したいです。

 

灼灼風流
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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

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京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

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