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灼灼風流・宮中に咲く愛の華 9・10・11・12話のあらすじとネタバレ:ついに官僚になった慕灼華

灼灼風流 5-8話あらすじ |灼灼風流13-16話あらすじ ▶

中国ドラマ「灼灼風流(しゃくしゃくふうりゅう)・宮中に咲く愛の華」 9・10・11・12話のあらすじとネタバレを感想とともに紹介します。

科挙の会試に合格した慕灼華は、いよいよ最終試験の殿試を受けることに。でもそこでもハプニング。うまく乗り越えた慕灼華に待っていたのは、同僚からの嫌がらせ。慕灼華の役人生活が始まります。

この記事では『灼灼風流』の第9話から第12話までのあらすじと、ドラマを楽しめる解説とを紹介します。

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※この記事はドラマ『灼灼風流』のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

オリジナル版を見た感想をもとに書いています。BS版は編集されて話数が変わっている場合があるのでご注意ください。

灼灼風流 キャスト・登場人物
  • 慕灼華(ぼ・しゃくか)/慕琦(ぼ・き)
    演:ジン・ティエン
  • 劉衍(りゅうえん)/定王
    演:ウィリアム・フォン
  • 劉皎(りゅう きょう)/柔嘉公主
    演:ワン・リークン
  • 劉琛(りゅうしん)/第一皇子
    演:ジョウ・イーラン
  • 沈驚鴻(しんきょうこう)
    演:シュー・ハイチャオ
詳しい登場人物とキャスト紹介は灼灼風流 キャスト・登場人物紹介をご覧ください。
 
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灼灼風流9話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 慕灼華が殿試で硯台をひっくり返されるが、機転を利かせて乗り越える。
  • 慕灼華は殿試で三位という高成績で合格、劉衍の門下に入る。
  • 沈驚鴻は一位、柔嘉公主との縁談が持ち上がるが彼女の意思を尊重して辞退しようとする。

あらすじ:崖っぷち

牡丹の鉢植えと劉衍の心遣い

劉衍が散歩していると慕灼華の家の前にたどり着きました。慕灼華が楽しそうに花を植えています。嘉公主からもらった鉢植えが高価なので自分の鉢に植え、もらった鉢を保管するというのです。さらに慕灼華は劉衍を優しい人だと言うと、劉衍はただでは助けないと返事。すると慕灼華は牡丹の花を劉衍に渡すのでした。

屋敷に戻って皇太后が手掛かりを見つけられなかったと報告を受ける劉衍。彼は事前に慕灼華の戸籍を消していたのでした。

殿試での危機と逆転の解答

殿試当日。試験テーマは「無為の治」でした。慕灼華が順調に答案を書き進めていると、何者かによって硯台がひっくり返され、答案が汚れてしまいます。でも彼女は亡き母の「自分の運命を他人に任せるな」という言葉を思い出し諦めるずに残った紙に解答を書き続けました。沈驚鴻は彼女の強さに感心するのでした。

 驚きの結果と新たな門出

殿試の次の問題が出されました。皇帝 劉俱が慕灼華に質問すると、彼女はすらすらと質問に答えます。その彼女の答えに劉俱は満足するのでした。

最終結果が発表されました。一位は沈驚鴻、そして三位に慕灼華の名が呼ばれす。慕灼華は信じられない思いで突っ立っていると、劉衍に促されてようやく跪き感謝の言葉を述べるのでした。

合格を祝う宴では沈驚鴻と柔嘉公主の縁談が持ち上がるのですが、沈驚鴻は公主の意志を尊重しようとします。

 

劉衍の真意と託された玉佩

帰り道。劉衍は殿試での妨害が自分の仕業だったと打ち明けました。慕灼華は怒ると同時に、もし失敗していたらと心配しますが。劉衍は官僚の道の厳しさを教え、これくらいを乗り越えられるか試したのだと説明します。さらに自分の過去の事件に彼女を巻き込みたくないと言い、自分の門下に入れば今後苦労すると言うのでした。

 

解説:科挙の「殿試」

中国の科挙制度では殿試は最終試験です。宋時代から始まりました。殿試では皇帝が直接採点して順位を決めます。

殿試は皇帝と科挙の合格者に主従関係を結ばせるための儀式的な意味が強いです。そのため殿試に落第はなく順位を決めるだけです。

だから劉衍はあんな妨害行為もできたわけです。

 

解説:「無為の治」

今回の殿試のテーマ「無為の治」は古代中国の思想家「老子」の教え。皇帝が積極的に政治に介入せず、民の自主性を尊重することで天下が自然に安定するという考え方です。

歴史的には前漢の初期。文帝・景帝の時代にこの思想が実践され国力が回復しました。

 

灼灼風流10話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 慕灼華は朱雀街の新しい家に引っ越すが、家賃の高さに戸惑う。
  • 翰林院に出仕した慕灼華は周囲の冷たい視線に負けず、講義の準備を始める。
  • 慕灼華は母親の手がかりを探ている途中、隣に劉衍が住んでいることを知る。

 

あらすじ:雲をしのぐ金木犀

期待と不安の新生活

殿試を終えた慕灼華は郭巨力と一緒に朱雀街への引っ越し準備を進めました。高額な家賃に郭巨力は不安に思いますが、慕灼華は「一生懸命お金を稼ぐ」と決意を語ります。

新居は広々としていたものの、その費用に郭巨力はため息をつきました。慕灼華は自分の人生を他人に任せないと決意を新たに新生活をスタートさせるのでした。

 

翰林院での嫌がらせ

慕灼華は翰林院(かんりんいん)の正六品に任命されました。慕灼華が翰林院に出仕すると、さっそく同僚たちから女性官僚への冷たい視線を受けました。慕灼華は陰口を叩く者たちに反論。沈驚鴻の助けも借りて彼らを黙らせます。

劉琛は慕灼華のことが気に入らないようで、キンモクセイの木を例えに出して慕灼華を遠回しに皮肉ります。

沈驚鴻は彼女を励まし、慕灼華は自分の知識を活かして授業の予定をたてます。

 

母親の手がかりと衝撃の隣人

皇太后は慕灼華の身元調査を続けますが証拠は見つかりません。慕灼華は母の手がかりを探すため、郭巨力と共に近所を歩き回りました。一日中探しても「杏の木と池」がある家は見つからず、残るは最後の隣家だけになります。住人がわからないので慕灼華は塀を乗り越えて庭に入り、中の様子を確かめます。

そこで彼女が見たのは劉衍でした。

とっさの告白と恋の始まり?

慕灼華は劉衍に気づかれ、なぜ隣に住んでいるのか質問を受けます。家賃が安いという言い訳では通用しないと思い、とっさに「あなたを慕っているからです。そうすればチャンスが掴めますから」と取り繕うのでした。

 

感想・見どころ

役人になった慕灼華でしたが、いきなり同僚たちの嫌がらせを受けますね。制度が変わっても人々の意識までは変わらないのは現代でも同じ。ここで慕灼華は感情的になったり、縮こまったりするのではなく。知識だけなら勉強すればできるでしょうが。男社会で負けずにやり返すというのが慕灼華らしくていいですね。

 

解説:「翰林院」と官僚の役割

ドラマに登場する翰林院は、唐代以降に中国王朝に実在した役所です。役割は文書を作成したり、皇帝の秘書、皇族の教育係、勅書の現行作成を行いました。科挙の上位合格者が翰林院に集められ将来の要職候補とされました。

 

灼灼風流11話 ネタバレとあらすじ

簡単要約

  • 慕灼華と沈驚鴻の間に密会の噂が広まる。
  • 噂が劉衍に伝わり慕灼華は誤解を解こうとするが、劉衍の素っ気ない反応に不安になる。
  • 慕灼華は皇子の授業を担当するが、劉琛の挑発で皇子たちの間で口論が起こる。

あらすじ:誤解しないで

噂の始まり

翰林院の祝宴に遅れて参加した慕灼華は遅れてきた罰として酒を何杯か飲むことに。沈驚鴻は彼女を気遣うものの、慕灼華は進んで男たちと酒を飲み始めました。沈驚鴻は彼女の強さに感心。宋韻は彼女を気遣って口実を作り慕灼華と沈驚鴻は部屋を出ます。

この様子を見た同僚たちは、彼らが小秦宮で密会しているという噂を広めます。それはすぐに柔嘉公主や劉衍の耳にも入りました。でも柔嘉公主と劉衍はその噂を信じませんでした。

灼華の焦り

慕灼華は噂を打ち消そうと劉衍に会いに行こうとしますが彼は面会を拒否しました。焦った慕灼華は、郭巨力に協力させて馬車を壊し、劉衍を待ち伏せるという大胆な行動に出ます。

彼女は噂の経緯をすべて話して劉衍に誤解しないでほしいと懇願する。劉衍はただ「わかった」とだけ答えますが、慕灼華は彼の意図がわからずに不安になります。

その頃、劉衍は東夏との和平交渉の噂を流し、北涼の動きを牽制しようと画策していました。

皇子たちの講義と予期せぬ衝突

慕灼華はいまだに翰林院で肩身の狭い思いをしていました。沈驚鴻の助けも借りながらなんとかしのいでいます。

そんな中、慕灼華は皇子たちの講義を始めす。劉琛は彼女に嫌味を言いますが、慕灼華は地理の知識を披露して2人の皇子を感心させます。ところがその皇子が劉琛を無能だとからかったため激しい口論になってしまうのでした。

感想

慕灼華への嫌がらせは始まったばかりです。女性官僚がほとんどいない世界ですから偏見と嫉妬があるのは当たり前。でも慕灼華が酒の席で卑屈にならずに堂々としているのが凄いですね。少数派やアウェーで成功するには、知識だけじゃなくこんな強い精神力が必要なのでしょうね。

感想と考察:男女が一緒にいるだけで噂になる

すぐ密会の噂を流す者も小物だなと思いますが。こういう噂はすぐ出てきますよね。

特に儒教社会では「男女七歳にして席を同じゅうせず(男女が7歳になったら同じ席に座らない)」と教えがありますから。男女が同じ席にいるだけも異常なこと。まして男女が二人で部屋から出るのは即「密会」という邪推が生まれて当然なのでしょうね。

 

灼灼風流12 贅沢な療養

 

簡単要約

  • 慕灼華は皇子たちの喧嘩の責任を負わされ、二十回の鞭打ちを命じられる。
  • 劉衍が駆けつけ法に基づく審問を提案。慕灼華を救出する。
  • 慕灼華は怪我の療養のために劉衍の定王府に滞在する。

 

あらすじ:贅沢な療養

慕灼華、絶体絶命の危機

皇子たちの喧嘩が起こり、慕灼華は責任を問われました。元々彼女を快く思っていなかった皇太后はこの機会に彼女を排斥しようとします。慕灼華の行いが悪いと決めつけ、鞭打ちの刑を命じました。皇子たちが弁護しても収まらず、慕灼華は刑を受けることになります。

劉衍が駆けつけ救出

劉衍がやってきて皇太后に「三司に引き渡して厳重に審問・処理するべき」と提案。これには皇太后も反論できず。皇太后は渋々ながら態度を和らげます。劉衍は柔嘉公主の助けも借りて、慕灼華をその場から連れ出し定王府へ連れ帰りました。

皇太后は劉衍が本気で慕灼華を庇っていることをしってさらに不機嫌になるのでした。

定王府での療養生活

定王府に到着した慕灼華は医師の診察を受けました。幸いにも傷は軽いものでした。張執事は、久しぶりに王府に女性が来たと喜び慕灼華に泊まるよう勧めます。劉衍も認め、慕灼華は定王府に滞在することになりました。

一方、劉衍は東夏との和平交渉の噂を流す計画が成功し、北涼が動き始めたことを確認していました。

 

沈驚鴻の訪問と劉衍の嫉妬

柔嘉公主は沈驚鴻に慕灼華への見舞いの品を届けるよう依頼。しかし沈驚鴻が定王府に到着したと聞くやいなや、劉衍は彼を追い払う口実を作ります。その日の夜、慕灼華が苦い薬をこっそり捨てようとしたところを劉衍に見つかってしまうのでした。

 

感想

慕灼華が絶体絶命のところで劉衍が現れ助けました。でも彼は力ずくで助けるのではなくて、うまく法を使いました。

今回の罰は皇太后の個人的な感情からでていますから。ここで役所に突き出して調べが進めば、慕灼華に大した落ち度がないことがわかってしまいます。そうなると皇太后も面目に傷がついてしまう。慕灼華はそんな皇太后の事情をお見通しでこの提案をしたのでしょう。ここが彼が大人だと思うところです。

 

歴史的な解説:鞭打ち刑

中国ドラマでは杖刑笞刑といった鞭打ちの刑罰は、比較的軽い刑罰としてよく使われます。でもドラマで皇太后が命じた「二十回の鞭打ち」は、単なる懲罰というだけでなく。慕灼華の官僚としての名誉を貶め、経歴に傷をつけて社会的に抹殺しようとするものです。

メンツが何より大事な中国社会ではこうして、社会的に抹殺することも行われました。例えば『旧唐書』では唐の時代には皇位継承をめぐる争いで、有力な官僚が罪をでっち上げられて杖刑に処せられ、その名誉が傷つけられることがありました。

 

灼灼風流 9から12話のまとめと今後の展開

慕灼華が科挙の最終試験に合格。しかも3位という非常に高い順位で合格です。将来の重臣候補になるほど重要な地位です。

女子が合格するだけでも妬みをうけるのに、3位にもなったら慕灼華への妬みは大きいでしょうね。文官たちは陰険ですから。

さらに慕灼華は皇太后からも嫌われています。理不尽な罰を受けることになってしまいましたが、劉衍の機転で救われました。でもこれで慕灼華が劉衍の定王府で生活を始めるという少女漫画みたいな展開に。これで二人の関係に変化が起きないはずがありませんよね。

慕灼華と劉衍の関係がどのように変化していくのか、そして劉衍が企む北涼との対抗策がどのように描かれていくのか楽しみです。

 

灼灼風流・宮中に咲く愛の華 5・6・7・8話のあらすじとネタバレ

灼灼風流 全話の展開を確認したい方は 灼灼風流あらすじ一覧 をご覧くださいね。

灼灼風流
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この記事を書いた人

歴史ブロガー・フミヤ

京都在住。2017年から歴史ブログを運営し、これまでに1500本以上の記事を執筆。50本以上の中国歴史ドラマを視聴し、史実とドラマの違いを正史(『二十四史』『資治通鑑』など)に基づき初心者にもわかりやすく解説しています。

詳しい経歴や執筆方針は プロフィールをご覧ください。

運営者SNS: X(旧Twitter)

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