中国ドラマ「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」は永遠の歌姫として今も世界中で愛され続けるテレサ・テン。彼女の波乱に満ちた生涯を描くドラマ。
このドラマでは彼女がどのようにして歌の道に踏み出し、トップスターとなったのか。その過程でどんな苦悩や困難を乗り越えたのかが描かれます。
特に注目したいのはテレサ・テンを演じる主演女優をはじめ彼女の人生を彩る個性豊かな登場人物たちを演じる豪華なキャスト陣です。
この記事ではこのドラマをより深く楽しむため主要キャストから物語を支える脇役に至るまで彼らが演じる役どころや俳優の魅力を詳しく紹介します。
テレサ・テン 歌姫を愛した人々 主要キャスト
テレサ・テン 役/ ミシェル・チェン
鄧麗君(ドン・リージュン)/テレサ・テン
アジアの歌姫テレサ・テン
幼い頃から歌唱力に恵まれた鄧麗君(ドン・リージュン)は、その天性の歌声で台湾を始め中華圏歌謡界でトップスターに上り詰めました。日本でも大人気となりアジアの歌姫テレサ・テンとして世界中の人々に愛される歌手になります。
中華圏では「華人(中華系の人)のいるところには彼女の歌声がある」と言われるほどです。
演:ミシェル・チェン(陳妍希)
ドラマ「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」で永遠の歌姫・鄧麗君を演じるのは台湾出身の女優:陳妍希(ミシェル・チェン)さんです。
ミシェル・チェンさんは愛らしいルックスと確かな演技力で鄧麗君の持つ温かさや力強さを見事に表現。
南カリフォルニア大学出身で語学も堪能なミシェル・チェンさんはこの作品で習い始めのつたない日本語からどんどん流暢になる日本語さらには英語など多言語での演技を披露しています。
伝説の歌姫の人生をミシェル・チェンさんがどう演じきるのか多くのファンが期待していることでしょう。
ミシェル・チェンの主な出演作
- 『神雕侠侶~天翔ける愛~』
- 『あの頃君を追いかけた』
幼少期はアイミー
幼少期のテレサ・テンは艾米(アイミー)さんが演じます。歌姫がどう成長していったのかを丁寧に描いています。
汪仲文 役/ピーター・ホー
汪仲文(ワン・ジョンウェン)
テレサ・テンの生涯で重要な存在
汪仲文は大企業の御曹司で酒蔵の責任者。偶然の出会いをきっかけに鄧麗君(テレサ・テン)を深く愛することになります。彼は鄧麗君を理解して精神的な支えとなる大切な人物として描かれます。
二人は結婚の約束をしますが、最終的には鄧麗君の歌手としてのキャリアを優先して身を引き後押しすることを選びます。
ほぼ架空の人物ながらドラマの中でも彼の比重は大きいです。ドラマの中で彼がどのような役割を果たすのか二人の関係性の変化も見どころの一つですね。
ピーター・ホー
汪仲文(ワン・ジョンウェン)を演じるのは実力派俳優の何潤東(ピーター・ホー)さんです。
ピーター・ホーの主な出演作:
- 『月に咲く花の如く』
- 『蘭陵王妃』
- 『浮図縁~乱世に咲く真実の愛~』
- 『彼女たちの恋愛時代』
- 『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』
テレサ・テンの音楽人生を支える人々
周台生 役/ポン・グアンイン
周台生(ジョウ・タイシェン)
音楽への情熱をもつ最初の理解者
彼が演じる周台生(ジョウ・タイシェン)は段寧の英語の個人教師として鄧麗君(テレサ・テン)と出会います。
アメリカ育ちで英語が堪能。魅力的な歌声を持つ麗君を一目見て強く惹かれてしまいます。音楽への熱心さや純粋な心が鄧麗君と共通しており、二人は互いに惹かれ合い恋に落ちます。
彭冠英(ポン・グアンイン)
周台生を演じるのは彭冠英(ポン・グアンイン)さん。
ポン・グアンインの主な出演作:
- 『蘭陵王妃~王と皇帝に愛された女~』
- 『長安二十四時』
趙文龍 役/コウ・シーシュン
趙文龍(チャオ・ウェンロン)
テレサ・テンの才能を見出して育てた男
電台主任の趙文龍(チャオ・ウェンロン)は鄧麗君の音楽の道における最初の師匠といえる人物です。
彼がテレサ・テンの才能を見抜きその後の音楽活動の大きなきっかけを作るとても重要な人物として描かれています。
寇世勲(コウ・シーシュン)
趙文龍を演じるのは寇世勲(コウ・シーシュン)さん。
テレサ・テンを取り巻く家族や親友
ドラマでは鄧麗君(テレサ・テン)の人間的な側面を描く上で欠かせない家族も登場します。
趙素桂(ジャオ・スーグイ)役/ジアン・シャン
趙素桂(ジャオ・スーグイ)
歌姫を支えた母親
趙素桂は夫を思いやり優しくて子供たちを大切にする伝統的な女性です。貧しく苦しい時代にも家を支えて守り抜いてきました。
その後は娘に同行して世界各地で公演を回ります。
江珊(ジアン・シャン)
母親の趙素桂(ジャオ・スーグイ)を演じるのは江珊(ジアン・シャン)さんです。
江珊の主な出演作
- 『過把癮(原題)』
- 『急診科医生(原題)』
鄧枢(ドン・シュー)役/侯勇(ホウ・ヨン)
鄧枢(ドン・シュー)
頑固だが愛情深い父親
テレサ・テンの父親。鄧家の家長であり中心人物。元国民党の軍人。軍人特有の頑固さがあります。娘のテレサ・テンが歌劇場で歌うことに反対。彼女が間違った道に進んで傷つくことを恐れていました。しかし最終的には娘の歌への執念と家族への愛に打たれ彼女を信じて見守ることを選びました。
鄧枢(ドン・シュー)を演じるのは侯勇(ホウ・ヨン)さんです。
兄弟たち
テレサ・テンの兄弟たちも登場します。
- 鄧長安(ダン・チャンアン):テレサ・テンの長兄(演:陳冠男)
- 鄧長順(ダン・チャンスン):テレサ・テンの次兄(演:秦勇)
- 鄧長富(ダン・チャンプー):テレサ・テンの三兄(演:李錦飛)
- 鄧長禧(ダン・チャンシー):テレサ・テンの弟(演:楊霖)
段寧 役/呂一
段寧(ドゥアン・ニン)
心を許せる親友
段寧(ドゥアン・ニン)は鄧麗君(テレサ・テン)の幼なじみで心を許せる親友。
一人っ子で母親からの期待が大きく学業に励みます。苦手科目の英語を補うために母親が家庭教師を雇いますが。その周台生に想いを寄せるという一面も。段寧は鄧麗君の成長を見守り一緒に乗り越える重要な存在です。
呂一(リュー・イー)
呂一の主な出演作
- 『王の後宮』
- 『あなたを見つけたい~See you again~』
周敏(ジョウ・ミン)/ニー・ホンジエ
周敏(ジョウ・ミン)
教育熱心な段寧の母
鄧麗君一家の隣人。
段寧の母親。教育熱心で一人娘の段寧には何かと干渉しがち。段立天との結婚を親に反対された過去があります。
倪虹潔(ニー・ホンジエ)
倪虹潔の主な出演作
- 『名家の妻たち』
- 『花と将軍』
- 『大奉打更人』
物語を彩るその他の注目の登場人物
「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」では他にも多くの個性豊かなキャラクターが登場し物語に深みを与えています。
- 季飛(ジー・フェイ):テレサ・テンの追求者の一人(演:呉大維)
- 馬可(マー・コー):テレサ・テンの第三の恋人(演:周厚安)
- 遊秀美(ヨウ・シウメイ):テレサ・テンの父鄧枢の小弟・程四川の妻(演:呉婉君)
- 雪子老師(ユキコラオシー):中野良子が演じる日本人教師
- 山本武彦(ヤマモトタケヒコ):森次晃嗣が演じる人物
- BILL:香港のレコード会社代表でテレサ・テンの日本進出をサポートする重要な役割を担います(演:鄭日資)
これらの実力派俳優たちがそれぞれの役柄に深みを与え物語にリアリティをもたらします。彼らの存在がテレサ・テンの人生をより多角的に描く上で重要な役割を果たしているでしょう。豪華なキャスト陣が織りなす人間ドラマにぜひ注目してみてください。
アジアの歌姫 テレサ・テンの輝かしい軌跡
ここでドラマの主人公は テレサ・テン(鄧麗君(台:テン・レークン/中:ドン・リージュン)について簡単にご紹介します。
彼女は1953年台湾で鄧家の長女として誕生しました。幼い頃から歌唱力に優れその天性の歌声は瞬く間に人々を惹きつけました。アジア各国で絶大な人気を誇り「アジアの歌姫」と称されるほどの存在となったのです。
彼女の歌声は国境や言語を超えて多くの人々に愛され続けました。
日本語の曲も多くリリースし日本でも社会現象を巻き起こすほどの人気を博しました。その代表曲は数知れず今でも多くの人々に歌い継がれています。
テレサ・テンの主な代表曲:
- 時の流れに身をまかせ(我只在乎你)
- つぐない(償還)
- 愛人
- 別れの予感(別離的預感)
- 空港
- 甜蜜蜜
- 月亮代表我的心 (月は何でも知っている)
- 小城故事 (小さな町の物語)
- 何日君再來
ドラマ「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」あらすじ
物語は1953年の初冬の朝台湾の眷村(国共内戦の結果中国大陸から台湾に移住してきた人々の居住区)で鄧家四番目の子供「鄧筠」(ドン・ユン)が誕生するところから始まります。この鄧筠が後の鄧麗君(テレサ・テン)です。
鄧筠の歌の才能は幼い頃から光っていましたが、父親の鄧枢(侯勇 演)は娘が歌を歌うことに断固反対していました。
鄧枢は軍を退役後、市場で露天商を始めました。鄧筠は台湾で生まれたので、父親の心の中にある大陸や故郷を思う気持ちを理解できませんでした。でも父親が饅頭を売るのを手伝う小さな助手として健気に働きました。
小学校卒業後、鄧筠は残念ながら中学校には合格できませんでした。でもラジオの歌唱コンテストで優勝を飾り、歌番組のレギュラーを務めるまでになっています。
あるとき父の鄧枢は市場でごろつきと衝突して殴られ負傷。さらに訴訟沙汰にまで発展してしまいます。深夜、両親は店がないことが原因だと嘆いていました。
それを聞いた鄧筠は両親のために行動に出ます。契約歌手になって前払いでお金をもらい、そのお金で父親のために店を借りることを決意したのです。この娘の行動を知った鄧枢は大変感動するのでした。
こうして鄧筠はステージに立ち人気を得るようになったのです。
鄧筠は歌うことに父の理解を得ることはできました。その後の恋愛と分かれ。母と意見が合わなくなったり、業界の中にも様々な問題が起こります。
それでも鄧筠は歌への情熱と家族への愛情は消えません。やがて彼女はアジアを代表するトップスターへと成長していくのでした。
ドラマは史実なの?
大まかには史実に近い
このドラマは「アジアの歌姫」と称されたテレサ・テン(鄧麗君)の生涯を描いた作品。「テレサ・テンの家族が初めて伝記的物語の撮影を許可した」とされています。
そのため、大筋では彼女の実際の人生に基づいたストーリーが展開されます。
本人や家族を中心に実在する人物も登場します。
- 鄧麗君(ドン・リージュン): テレサ・テン本人。
- 鄧枢(ドン・シュー): テレサ・テンの父親。
- 趙素桂(ジャオ・スーグイ): テレサ・テンの母親。
恋人や友人たちはテレサ・テンの実際の交友関係をモデルにした人物、またはそれを基にしたフィクションのキャラクターとして登場します。
なのでドラマの中の友人・恋人・仕事関係の人々は実在の人物そのままではありません。
あくまでも創作ドラマ
このドラマはあくまで「創作ドラマ」。歴史的事実に基づきつつも、物語としての面白さを追求するために脚色されています。
ドラマを盛り上げるために対立のための対立が用意されていたり。ドラマがそのまま史実を再現しているわけではありません。
このドラマは台湾ではなく中国で制作されました。当然、中国当局の検閲が入っています。
史実では台湾国民党に協力、中国の民主化を応援して中国共産党から危険人物視されていたテレサ・テンですが。ドラマではそのような部分は描かれません。
ドラマの鄧麗君は常に芸能人として活動し家族や友人・恋人との個人的な話が中心になり、病気で亡くなったという内容です。台湾や日本の人々が思うテレサ・テンではない部分もあります。
実在の人物をモデルにした「朝ドラ(NHK朝の連続テレビ小説)」のようなものだと思えばいいでしょう。
まとめ
この記事ではドラマ「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」を彩るキャスト陣に注目して主要人物から脇役まで紹介しました。
永遠の歌姫テレサ・テンを演じるミシェル・チェンさんはその歌唱力と演技力で歌姫の魅力を表現。
テレサ・テンの人生に深く関わるピーター・ホーさん演じる汪仲文やポン・グアンインさん演じる周台生といった実力派俳優たちが彼女の人間ドラマをより一層引き立ててくれます。
テレサ・テンの父親の鄧枢、母親の趙素桂、そして兄弟たち。親友の段寧や音楽の道を切り開いた電台主任など。様々な人々との関わりがありテレサ・テンという一人の女性の喜びや苦悩、そして成功への道のりが鮮やかに描かれていますね。
このドラマは史実そのままではありませんが、家族や彼女を取り巻く人々の物語を象徴的に描いたものといえるかもしれません。
この記事で紹介したキャスト情報を参考にドラマ「テレサ・テン 歌姫を愛した人々」を楽しんでくださいね。
コメント