中国ドラマ 武則天 The Empress 第77・78・79・80話の感想とネタバレ・あらすじ紹介記事です。
武媚娘がついに皇后になりましたね。
李治の病による政務代行で実権を掌握。これに反発する古参の大臣や母の復讐を企む皇太子・李忠らを退け、李弘を新たな皇太子に据えました。
長年対立してきた長孫無忌は意外にも武媚娘の泰山封禅を奏上。
疑念渦巻く中で決行された儀式での刺客騒動を経て、長孫無忌の真意が明らかになります。
長年の敵との間に一瞬の和解が見られましたが、長孫無忌にも避けられない運命が訪れる時が来るのでしょうか…。
それでは武則天 第77話からお楽しみください。
・武媚娘(ぶ・びじょう) 演:范冰冰(ファン・ビンビン)
・李治(り・ち)/高宗 演:李治廷(アーリフ・リー)
・李弘(り・こう) 演:康福震
・賀蘭敏月(がらん・びんげつ) 演:馬思純
第77話 賢臣の幕引き
長孫無忌の失脚と政治の行方
長孫無忌が謀反を認めたとの報告を受けた高宗 李治は、彼を揚州へ左遷。子孫は流刑という厳しい処分を下しました。しかし李治が密かに調べた結果、封禅の儀で自分と武媚娘を守ったのは長孫無忌だったと判明あることに気づきます。
長孫無忌と郭瑜が会見。長孫無忌は郭瑜こそが門閥の希望であり、関隴門閥と寒門が互いに牽制し合うことこそ国のためだと説きました。
その後、長孫無忌は左遷先で自害してしまいます。
皇帝も真実を知って心を痛めたようですが、決定は覆せない権力の重みを感じます。
郭瑜との会話は興味深かったですね。結局、政治はどちらかに偏っていはいけない、バランスが重要なのでしょうね。
李忠の悲劇的な結末
李治は李忠の暗殺計画を知っていました。武媚娘がその件を李治に伏せていたことも把握していたようです。その夜、李忠は牢獄で毒酒を賜り、短い生涯を終えました。
波乱の予感?賀蘭敏月の入宮
武媚娘の母・栄国夫人が亡くなった後、武媚娘は洛陽へ戻り政務を再開しました。そのとき姪の賀蘭敏月が共に宮中へ行きたいと願い出たので武媚娘は許可しました。敏月には特別に合璧宮が与えられ、武媚娘は彼女の帰宮を祝して家宴を開きました。
ただ、賀蘭敏月はちょっと野心ありそうな雰囲気ですね。
武媚娘が何を考えて敏月を連れてきたのか正直ちょっと疑問です。身内だから安心、というわけでもないのが宮中の怖いところなのに…。嫌な予感しかしませんね。
第78話 魔性の女
太子の気づきと母との確執
太子李弘は太子妃から同父異母の妹 義陽公主と宣城公主が実は生きており、長年掖庭で惨めな生活を送っていると聞かされます。
衝撃を受けた太子は点心を持って妹たちのもとを訪ね、その悲惨な状況を目の当たりにします。妹たちのために、このことを母后である武媚娘に伝えようと決意しました。
そして彼は朝廷で、二人の公主の境遇を武媚娘に訴えました。武媚娘はこれを聞きすぐに二人の公主に縁談を整えるよう命じました。
しかし太子は武媚娘が政務に集中しすぎるあまり後宮がおろそかになっていると考え、政務から退くよう進言。
これは武媚娘の怒りを買い身分を越えた言動だと叱責されてしまいました。
二人の公主の処遇を武媚娘が知らないはずはありませんけどね。でもバレたら仕方ないというところでしょうか。
太子李弘、あまりにも突然の死
武媚娘が宮中で家宴を開いていた最中の出来事でした。太子李弘が一杯の酒を口にした直後、突然苦しみ出し口から血を流して亡くなってしまいました。
この衝撃的な光景に李治は気を失い、風疾の症状はさらに悪化してしまいます。
武媚娘は悲しみと混乱に暮れながらも太子の亡骸を一晩中見守り、大理寺に対し何としても太子の死の真犯人を突き止めるよう命令するのでした。
第79話 深まる心の溝
郭瑜の最期と武媚娘の決断
太子李弘の死後。高宗 李治悲しみに沈み。その間、武媚娘が摂政として国事を代行していました。
朝廷の場で太子師だった郭瑜が突然、武媚娘を激しく弾劾。太極殿から追放すべきだと主張。
これに激怒した武媚娘は、即刻斬首を命じてしまいました。
後に李治が武媚娘になぜそこまでのことをしたのか問うと、武媚娘は郭瑜は当然の報いだと言います。
朝廷の安定を図るため、李治は李賢を新たな太子に立てます。
武媚娘も郭瑜を見抜けなかった自身の責任だと言っていましたが、だからといって郭瑜を斬って終わりでは全然責任を感じてないってことでしょう。感情的になりすぎてる気もします。
明道長の死と「孫無生」の謎
明道長が街で何者かに襲われましたが、以前狄仁傑から贈られた鎧のおかげで助かりました。彼は武媚娘にこの件を報告します。その際、武媚娘に「孫無生」という名前を忘れないようにと伝えました。
その後、明道長が道を歩いていると、誰かに追われていることに気づき、慌てて一台の馬車に乗り込みました。その馬車には、皇太子 李賢と、その部下の趙道生が座っていました。
明道長が馬車から降りようとすると、趙道生に縄で首を締めつけられ殺されてしまいます。太子 李賢は明道長が死の間際に口にした「孫無生」の名前に興味をもつのでした。
李賢はいきなり殺人とは。おかしな方向に進んでいますね。
そして明道長が死ぬ間際に口にした「孫無生」。 これが今後の鍵になるのは間違いないですね。
第80話 繰り返される惨劇
敏月の策略と武媚娘への疑念
賀蘭敏月は高宗 李治の寵愛をますます深く得るようになり、魏国夫人になりました。
李治は敏月に夢中で毎晩のように合璧宮に泊まるほどです。敏月はさらに病気を装って倒れ、手にわざと痣を作るという芝居を打ちました。
太医は李治に敏月が急病になったのは腕輪に含まれる毒によるものだと報告。李治はその腕輪が武媚娘から敏月に贈られたものだとを思い出し、武媚娘を疑うのでした。
李賢の失脚
武媚娘は明道長の死に李賢が関わっていると確信。密かに部下を差し向け、李賢の腹心 趙道生を捕らえさせました。
大理寺で厳しい拷問を受けた趙道生は全てを白状しました。李弘と明道長を殺したのは李賢だと言います。
さらに趙道生は皇帝に李賢が東宮に大量の兵器を隠していると告げ、人を送って調べさせるよう進言しました。
武媚娘は兵を率いて東宮を包囲。逃れられないと悟った李賢は罪を認めます。太子李賢は廃位され、巴州へと左遷されることになりました。
ドラマ 武則天 80話までの感想
長年、唐を支えた長孫無忌がいなくなったと思ったら。皇太子が続けて二人も廃されるとは。怒涛の展開です。
権力争いの恐ろしさをこれでもかと見せつけられています。長孫無忌や李忠、そして太子だった李弘、李賢と、重要な人物が次々と悲劇的な最期を迎えてしまいます…。経緯は違いますが、結果は史実どおりなんですね。
それぞれの立場や思惑があるとはいえ、血を分けた親子や親族の間でも、こんな争いが起きるとは、宮中は一体どれだけ恐ろしいんでしょうか。
武媚娘は権力を握る一方で息子を失ったり、皇帝との間に溝ができたりと、その道のりは決して平坦ではないですね。このドラマはできる限り武媚娘に好意的に描いているのですが、それでも容赦ない部分がでてしまいます。
そして、何と言っても賀蘭敏月ですよ。何か企んでると思っていたら、まさかここまでとは…。武媚娘に恨みがあるのは分かりますが。李弘殺害の共犯だったとは。高宗の後宮に現れた久々の強敵ですね。
この先の展開が気になります。
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